英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『SPEC』第4話

2010-10-30 21:41:13 | ドラマ・映画
 今回は、館、サークル、覆面、ダミーの人形………金田一少年の世界でしたね。

 さて、今回の特殊能力は念動力でした。
 特殊能力が前面に出ない展開でしたが、奥貫さんの雰囲気からして、なんとなく念動力では、という気がしていました。(すいません、奥貫さんだけは役名とより芸名を使います)
 念動力はテレパシー(精神感応)、テレポーテーション(瞬間移動)、予知能力と並ぶ花形超能力です。破壊力抜群で、敵に回すと恐ろしい能力です。
 今ドラマでも、金属もねじり切るという強力さで、主人公のふたり(当麻、瀬文)も、身体を雑巾絞りにされたり、骨がボキボキ折られたりするのではないかと、心配しました。奥貫さんだから能力が暴走しそうだし。

 今回はストーリーも推理もイマイチと言うか不満でした。
当麻の推理
・犯人はバイクのブレーキに関しては詳しくない(大きいバイクのブレーキは右手と右足をを使うということを知らずに、両ハンドルのレバーを折った)・真相をゆがめようとする奥貫の念動力によって自殺者の遺品が壊された(これは推理ではなく推測)
・死んだ娘からメールが来たというのは、奥貫の自作自演。(これも何か弱いですね。最初にメールの発信元を調べそうなものでしょう)

瀬文の活躍
・念動力の暴発を感電させて止めた(これもイマイチ。念動力によって近づけないという状況の中、床の液体を利用して遠くから感電させたのならともかく、直接、足にですからね。しかも、ガラスの破片がパタリと下に落下するのはおかしい。念動力で飛ばされたものならともかく、念動力の暴発によって2次的に飛び散ったものなので、念動力が途切れても、そのまま運動を続けるはず)
・壊れた蔵の扉を開けようと奮闘(活躍したわけではないけれど、面白かった)

 今回は、ストーリーとは別に、命の大切さを主張していたように思います。ただ、その割には奥貫親子の行動は意味不明でした。
・遺体が見つからないのなら、娘の生存を信じようとすると思うが、自殺したのを殺されたように細工するというのはおかしい
・娘が何故死のうとしたのか、その理由が語られないし、究明しようともしない
・娘は、前回の自殺の会でハズレ(毒薬ではなく睡眠薬)を引いて生き残り幹事となった。にも関わらず自分の遺品を送ったのは、自分を死んだと思わせたかったからと思われる。その後、どのように身を隠して生きてきて、今回はどのような思いで自殺会を催したのか、娘の心がほとんど解明されていない。
 普通、自殺志願の登録の中に母親の名があったら会に呼ばないだろうし、何があったか、真意が知りたくて近づいてくると思う。
・その点で、娘の遺書に何が書いてあったのか見たかったが、奥貫さんは見ようとしない。この点も、真相究明の点、母親の想いの点の両面で不満


 「死者からのメール」「念動力」「命の大切さ」というキーワードを無理につなぎ合わせただけにしか思えませんでした。

 あと、念動力暴発のクライマックスシーンの最中に、他のシーンを織り込むのはやめて欲しいです。
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11手詰(中田章道七段作) 打ち歩詰め回避の巻、 究明編

2010-10-29 18:03:10 | 詰将棋
『11手詰・摩訶不思議、打ち歩詰め回避の巻 中田章道七段作』
の究明編です。

 【前回の復習です】


 問題図に比べて、摩訶不思議図は強力な龍がいないのに、持ち駒は歩1枚で、3手(▲2二歩△3二玉▲4二と)で簡単に詰みます。

 問題図から摩訶不思議図に持っていけば良いわけです。

====================================================================

 で、▲3二龍△同金▲3三桂△同金で摩訶不思議図に誘導できるようですが、そう一筋縄ではいきません。
 ▲3二龍には△同金ではなく△同玉(失敗図1)と取る手があります。

 この手に対して、▲4二とは△2一玉(失敗図2)と戻られて、うまくいきません。▲2二歩は、また打ち歩詰めになってしまいます。

 ならばと失敗図1で▲4二角成とするのは今度は△2二玉と逃げられ(△2一玉ならば▲3一馬で詰み)、▲3一馬は1一の飛車で△同飛とされて失敗します。飛車で取られてもいいようにと▲3一角と重ねて打つと、そこで△2一玉(失敗図3)で、

またまた打ち歩詰めに陥ります。
 失敗図3で馬が邪魔と思われた方は鋭いです。そこで、▲3二馬△同金▲3三桂△同金▲2二歩△3二玉▲4二とで詰みますが、▲3二馬にはまたもや△同玉とされると▲4二と△2一玉(失敗図4)で打ち歩詰め。まさに打ち歩詰め地獄です。
 どうも2一←→3二運動がしぶとい玉の捌きで、うまく行きません。
 そこで、失敗図1に戻って

 その動きを断ち切る▲2一角が鋭い一着……に見えます(失敗図5)

 △2一同玉なら▲2二歩△3二玉▲4二と、また△2一同飛なら▲4二とで詰み。必殺技一閃!……のようですが、失敗図5から△4一玉とされる穴がありました。

 どうやら、問題図より▲3二龍は△同玉とされるとうまくいかないようです。
 しかし、実は失敗図1には成功のヒントが隠されているのです。失敗は成功の元なのです。

 失敗図1は△3二同玉とされたところですが、ここで▲4二角成とするのは△2二玉と逃げられて失敗しました。
 ならば、もし3三のの金が2二に居れば、△2二玉と逃げることができませんね。

 龍を捨てる前に、前工作が必要だったのです。以下、次回。
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一年桜

2010-10-28 15:29:32 | 歳時
 久々に例の桜です。
 前回の登場が4月5日なので、半年振りです。
 この時は、真っ当な桜の咲く時期で、例の桜も真っ当に咲いていました。ただ、かなり長い間咲いていたように思います。

 さすがに、夏は普通に葉が繁っていました。


 今年は、猛暑の上、残暑も厳しく長かったので、9月に入っても花は咲いていなかったように思います。
 が、10月になるとちらほら咲き始めていました。
 で、10月20日、「どれどれ、どうなってるかな~」と行ってみると、

「おおぉっ!」でした。

実際は写真よりも、もっと咲いているという感覚でした。

(ピンボケです)

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清水女流王将×あから2010戦に思う その3 【補修版】

2010-10-27 13:36:18 | 将棋
【10月26日の記事の後半部分が欠落していたので、改めてアップしました】
10月12日の『清水女流王将×あから2010戦に思う』
10月21日の『清水女流王将×あから2010戦に思う その2』の続きです。
ここまで、
①清水女流王将の地位と棋力
②「完敗」ではない

③今回の対局の横に見えるもの
 について述べました。

 今回は
④対局の公平性とソフトの妥当性を考えます。
この対局の棋譜が女流棋士ファンクラブ 駒桜で一般公開されたようです。
 (直接、そのページにリンクを張るのはどうかと思ったので、『駒桜』のトップページの『あから2010 VS 清水市代女流王将』をクリックし、さらに『棋譜中継』をクリックすると棋譜(解説)が見られます)

 このトップページのバナーですが、『あから2010 VS 清水市代女流王将』の「あから2010」の横に「コンピュータ側代表」、清水市代女流王将の横に「人間側代表」とあります。
 この表現が不適当と感じました。まず「コンピュータ側」「人間側」の「側」と言う表現に俗っぽいイメージがあります。なにか少年が使う「良いもん(正義)」「悪いもん(悪者)」を連想しました。
 それに、「コンピュータ代表」「人間代表」ではいけないのか?人間とコンピュータの中間的存在があるのなら「側」をつける意味もあるのですが、そんな中間存在、ないですよね。
 さらに「コンピュータ(側)代表」と言うと、「ハード」の代表、つまり、NASAのコンピュータ、東京大学のコンピュータとか、○○社製のコンピュータというような捉え方になるような気がします。
 「人間(側)代表」というのも、「全人類の代表を勝手に選ぶなよ」と思いました。「人間(側)代表対コンピュータ(側)代表」と言った方が衆目を集められると言う意図はわかりますが、それなら「人間対コンピュータ」でいいでしょう。「代表」という言葉を使うのなら「将棋連盟代表」で良いです。しかし、それだと①で述べた誤認を生むので、「女流棋士代表」とすべきですね。
 と、本題に入る前に、思わぬところで長くなってしまいました。いつもの「揚げ足取り」です。では本題に入ります。

Ⅰ SPEC面での公平性 
 コンピュータではなく、機械と人間を考えた場合、かなり昔から人間を超える機械は存在しています。自動車はもちろん飛行機に至っては空を飛びますし、重機類は人間の何人分に相当するのか想像もつきません。
 馬力だけでなく、精密さにおいても人間を凌駕するものはたくさん存在します。もちろん、機械を寄せ付けない名人芸、職人芸もありますが。
 飛行物体の軌道計算など人間は遠く及びません。(フラッシュ暗算という暗算の達人は、ものすごいもと思います)

 あとは、人間の滑らかな動きや臨機応変な動きをロボットが越えられるかです。すでに走ったり簡単なダンスを踊るという動きはできるようです(人類より速く走るようになる火は近いかもしれません。人間対ロボットの100m競走のイベントもなされるかもしれませんね)。しかし、人間的な動きで坂道や階段や崖を上ったりはまだ難しいようです。

 さて、今回の対局相手のコンピュータは、
-東京大学クラスターマシン:
 Intel Xeon 2.80GHz, 4 cores 109台
 Intel Xeon 2.40GHz, 4 cores 60台
   合計 169台 676 cores
 -バックアップマシン:4プログラムそれぞれについて1台ずつ
-CPU: Xeon W3680 3.33GHz 6cores
-Memory: 24GB (DDR3 UMB ECC 4GBx6)
だそうです。
 詳しいことはわかりませんが、計算力は1台のノートパソコンでも遠く及ばないのに、これだけのマシンを総動員するのはフェアじゃないです。自転車対ロケット以上の差があるような気がします。
 「コンピュータは回路が集積したもの」と定義すれば、何台繋げても1つの集合体としてのコンピュータと考えられますが、やはりフェアじゃないです。
 『人間対ロボット』と考え、使用するマシンはノートパソコン、あるいは清水女流王将の体重以下の重量マシンと限定すべきでしょう。

Ⅱ 合議アルゴリズム(多数決合議法)はフェアか(妥当か)?
 「あから2010」の合議アルゴリズム(以下合議法)は、「激指」「GPS将棋」「Bonanza」「YSS」の4ソフトの多数決で指し手が決定され、票が同数の場合はリーダーの「檄指」の候補手が優先されるというシステム。実際は、票が割れた場合や相手の指し手が予測と違う場合は慎重に再検討するそうで、多数決と言うとおおざっぱにおもえますが、かなり慎重派です。票の割り振りも「檄指」29票「檄指しクラスタ」1票」「GPS将棋」10票」「GPS将棋クラスタ」10票」「Bonanza」19票」「Bonanzaクラスタ」1票「YSS」19票「YSSクラスタ」1票というものらしいです。
 それはともかく、これでは4つのソフトの合議ですから、連合軍と言って良いでしょう。もちろん、1×4=4というような単純なものではないでしょう。人数が多いほど有利な陸上競技のリレーにしろ綱引きにしろ息が合わないと、その利点が充分に発揮されません。
 その意味で、4つのプログラムを統括することは非常に難しいと考えられますが、それは、将棋のプログラムと言うよりは、システム管理プログラムの分野だと思います。

【以下は、消えてしまった文章を思い出しながら書いているので、文面はもちろん、文意も微妙に前回とは違っているかもしれません】

 4つのソフトが合議して手を決めるのは、統合する難しさはあるとはいえ、直感的には「1対4」の感があります。私には、合議法は一つのプログラムには思えません。
 では人間も同じように合議するほうがフェアのような気がしますが、それはソフト以上に難しいように思います。棋士のプライドもあるでしょうし。
 実際、羽生+森内を考えた場合、単独で指したほうが強い気がします。逆に羽生+渡辺ならある程度補完しあう面もあると思います。が、それでも、なかなか、効率よく強さを発揮するのは難しいと思います。
 横道にそれますが、将棋連盟が総力を挙げるとしたら、攻撃担当を佐藤九段、藤井九段(ガジガジ攻め)、守備担当を森内九段、木村八段、寄せ担当を谷川九段、詰み担当を宮田五段、戦力担当を渡辺竜王、捌き担当を久保二冠、穴熊戦担当を広瀬王位、総合判断(着手決定)を羽生名人なんていうのはどうでしょう。

 合議法は、4つのプログラムが足を引っ張り合う可能性、統合するシステム的な負荷がありますが、一番の利点は悪手が減ることで、相対的には棋力がアップするもよう。悪手が減ることは、序中盤でリードしなければならない清水女流にとって大変そうです。(詰みの有無など、読みの範囲が限られる終盤においては、合議法のデメリットは生じない)
 とにかく、悪手を指そうとしたソフトを他のソフトが止める、そんな情景が浮かんでしまい、合議法はフェアじゃないと思うのです。

Ⅲ 事前研究は清水女流にとって不利
 対戦相手を研究するのは、勝負に勝つ有効な手段なので否定するものではありません。
 しかし、今回の場合、事前研究においては(も)、清水女流にとって不利だといえます。
 清水女流は長年女流のトップに君臨し、その実戦棋譜はかなりの量です。しかし、コンピュータにとってはその量は膨大とは言えず、却って、解析するのに十分なデータ量といえます。もちろん、コンピュータ自身がそれを解析することは現段階ではできないと思われます。しかし、プログラミング側に優秀な参謀がいれば、清水女流の指し手の傾向や苦手な戦型や指し手をプログラミングに組み込むことは可能でしょう。ただ、組み込んだ結果、棋力が落ちる可能性もあります。
 清水女流も「あから2010」を研究することは可能です。ただ、清水女流の棋力や棋風はそう変化するものではないのに対して、「あから2010」は1、2週間で大きく変化・進化する可能性はあります。また、合議法によって、棋風を捕らえにくくなっていると考えられます。

 次回は、一般公開された棋譜・解説を読んでの感想を述べたいと思います。
 ……そう思いましたが、4手目(後手にとっては2手目)の△3三角についての解説を見て、これだけは先に述べておきたいと思ったことがあります。
 この4手目△3三角は最近確立されつつある戦法ですが、どちらかと言えば奇策です。ありえる手ですが、正道な指し手ではないように思います。将棋の強さを追求する将棋ソフトが指すような手ではないと考えられます。
 しかし、実戦で採用した。それについて、解説文では
「どうやら、あから2010は4手目△3三角を仕込んできたみたいですよ。角交換振り飛車。清水女流王将が最新型の振り飛車対策を苦手としていると踏んだようです」(勝又清和六段)
 実際、「あから2010」の合議サーバログを見ると、「激指」「GPS将棋」「Bonanza」は△3三角以外の手を推奨し、△3三角を推していたのは「YSS」だけでした。それでも、△3三角と指したのは「YSS」による3三角定跡指定によるものみたいです。

 確か、挑戦状には、
修行に継ぐ修行 研鑚に継ぐ研鑚を行い
漸くにして名人に伍する力ありと
情報処理学会が認める迄に強い
コンピューター将棋を完成致しました


 と書いてあったはず。
 名人を目指すモノが、4手目(2手目)から変化球ですか?
 アンフェアです。
コメント (8)
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10月26日記事『清水女流王将×あから2010戦に思う その3』について

2010-10-27 13:24:19 | 将棋
 10月26日の『清水女流王将×あから2010戦に思う その3』ですが、文章を直す際、後半部分が消えてしまったようです。
 形態から修正したので、携帯の字数許容文字数を超えていたのかもしれません。だらだらと長い文章を書いた報いかもしれません(笑)。
 近々、消えた部分を思い出して書こうと思います。見捨てないで、お読みください。(多少、文面は変わって、テンションがやや落ちたものになるかもしれません(笑))
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『SPEC』第3話

2010-10-26 15:48:55 | ドラマ・映画
 第2話の特殊能力が「千里眼」と見せかけて実は「異常に発達した聴力」でした。

 なので、今回は「憑依能力」と見せかけて実は「強力な後催眠」だと思いましたが、ハズレでした。
 本物の憑依能力者で警察は慌てます。犯罪者の憑依されたという言い逃れが横行し、立件が難しくなってしまうと言う。え?そっちの心配。まず、捕まえるのが困難じゃないの?(この段階で私は「後催眠」だと思っていたので、どうやって捕まえるかは深く考えてはいなかったのですが)

 実際、ドラマ中も捕まえようとすると次から次に憑依してしまうので、捕まえるのは困難で、無敵のように思えましたが、いくつかの法則や制限があるようでした。

憑依ついての法則・制限(ドラマ中の設定)
①距離は関係ない
②他人に憑依しても、自分の身体状態(利き腕や痛み)の影響を受ける
③一(にのまえ)には憑依能力は無効(恐れていたし、あっさり殺された)

 ②の弱点によって、当麻(戸田恵梨香)に正体を見破られ、瀬文(加瀬亮)に捕まえられてしまいます。

一(にのまえ)に関して
 壁抜けはできないようだ 

当麻の推理
・憑依されたガソリンスタンド店員は本来左利きだったのに、右腕を使っていたことから、憑依には憑依者の特徴が現れる
・警官に憑依して拳銃を構えたときは左腕だった。憑依の法則に当てはめると右腕を使わないとおかしい。にもかかわらず、左腕を使ったのは憑依者が右腕を怪我していたからではないか。→右手の人差し指を怪我していた大学助手が犯人
・憑依能力者は京女の僧侶と見せかけたが、憑依してスカートめくりというのは男性的な欲望だ
・大学のパソコンを調べ、教授の論文は彼自身のものでないことを突き止める
・教授の死体の顔面うっ血状態(いたぶるように何度も首を絞めたり緩めたりした跡)から、犯人はかなり教授に恨みを持っていた(愉快犯の犯行ではない)

瀬文の機転
 本体の影響を受けることを利用して、犯人を征伐(犯人の本体の腕を撃てば、他人の体に憑依していてもその影響を受ける)
 無敵に思えた憑依能力でしたが、大きな弱点があったんですね。

犯人の憑依に関する疑問
1.逃げる際、当麻に憑依すれば良かったのでは?
憑依者の本体を逃がさないとだめなので、かなり難しいが、犯人と怪しまれていない段階なら、当麻の振りをして「急に苦しんで気を失った」と言って連れ出して逃げるなど手段はあったかもしれないが、まあ、こういうことを突っ込むのは野暮ですね。

2.教授の論文盗用については、教授に憑依して告白させればよい
3.けっこう善人だ。女性に憑依して男の欲望を…
 はい、これは私の欲望です。 
4.ガソリンスタンド店員と警官林実が京女の托鉢僧にお布施をあげたのは偶然?
 京女に指示してふたりに近付かせたとしても、托鉢をするのは被害者の意思なので、やや無理がある
5.林実という偶然
 林実という名の人物に憑依するという前提に、自分の犯行を紛らせるという犯人の狙いは面白いが、それには、最初のガソリンスタンドの店員が取り調べられる部屋の付近に林実という警察官がいなければならない

経済評論家の森永卓郎氏の駄洒落
 ドラマ中でニュースのコメンテーターとして出演しているのですが、女子アナの「憑依なんてものはあるんですか」の問いにまじめ顔で「私は藤村俊二さんぐらいしか知らないですね……おヒョイさん」

 ま、まあ、弱点はところどころありますが、面白かったです。
 ただ、京女の僧の鈴の音の直後に憑依というのは、ミスリードのためとは言え、アンフェアだなあ
コメント (2)
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清水女流王将×あから2010戦に思う その3

2010-10-26 00:19:55 | 将棋
10月12日の清水女流王将×あから2010戦に思う』
10月21日の『清水女流王将×あから2010戦に思う その2』の続きです。
ここまで、
①清水女流王将の地位と棋力
②「完敗」ではない

③今回の対局の横に見えるもの
 について述べました。

 今回は
④対局の公平性とソフトの妥当性を考えます。
この対局の棋譜が女流棋士ファンクラブ 駒桜で一般公開されたようです。
 (直接、そのページにリンクを張るのはどうかと思ったので、『駒桜』のトップページの『あから2010 VS 清水市代女流王将』をクリックし、さらに『棋譜中継』をクリックすると棋譜(解説)が見られます)

 このトップページのバナーですが、『あから2010 VS 清水市代女流王将』の「あから2010」の横に「コンピュータ側代表」、清水市代女流王将の横に「人間側代表」とあります。
 この表現が不適当と感じました。まず「コンピュータ側」「人間側」の「側」と言う表現に俗っぽいイメージがあります。なにか少年が使う「良いもん(正義)」「悪いもん(悪者)」を連想しました。
 それに、「コンピュータ代表」「人間代表」ではいけないのか?人間とコンピュータの中間的存在があるのなら「側」をつける意味もあるのですが、そんな中間存在、ないですよね。
 さらに「コンピュータ(側)代表」と言うと、「ハード」の代表、つまり、NASAのコンピュータ、東京大学のコンピュータとか、○○社製のコンピュータというような捉え方になるような気がします。
 「人間(側)代表」というのも、「全人類の代表を勝手に選ぶなよ」と思いました。「人間(側)代表対コンピュータ(側)代表」と言った方が衆目を集められると言う意図はわかりますが、それなら「人間対コンピュータ」でいいでしょう。「代表」という言葉を使うのなら「将棋連盟代表」で良いです。しかし、それだと①で述べた誤認を生むので、「女流棋士代表」とすべきですね。
 と、本題に入る前に、思わぬところで長くなってしまいました。いつもの「揚げ足取り」です。では本題に入ります。

Ⅰ SPEC面での公平性 
 コンピュータではなく、機械と人間を考えた場合、かなり昔から人間を超える機械は存在しています。自動車はもちろん飛行機に至っては空を飛びますし、重機類は人間の何人分に相当するのか想像もつきません。
 馬力だけでなく、精密さにおいても人間を凌駕するものはたくさん存在します。もちろん、機械を寄せ付けない名人芸、職人芸もありますが。
 飛行物体の軌道計算など人間は遠く及びません。(フラッシュ暗算という暗算の達人は、ものすごいもと思います)

 あとは、人間の滑らかな動きや臨機応変な動きをロボットが越えられるかです。すでに走ったり簡単なダンスを踊るという動きはできるようです(人類より速く走るようになる火は近いかもしれません。人間対ロボットの100m競走のイベントもなされるかもしれませんね)。しかし、人間的な動きで坂道や階段や崖を上ったりはまだ難しいようです。

 さて、今回の対局相手のコンピュータは、
-東京大学クラスターマシン:
 Intel Xeon 2.80GHz, 4 cores 109台
 Intel Xeon 2.40GHz, 4 cores 60台
   合計 169台 676 cores
 -バックアップマシン:4プログラムそれぞれについて1台ずつ
-CPU: Xeon W3680 3.33GHz 6cores
-Memory: 24GB (DDR3 UMB ECC 4GBx6)
だそうです。
 詳しいことはわかりませんが、計算力は1台のノートパソコンでも遠く及ばないのに、これだけのマシンを総動員するのはフェアじゃないです。自転車対ロケット以上の差があるような気がします。
 「コンピュータは回路が集積したもの」と定義すれば、何台繋げても1つの集合体としてのコンピュータと考えられますが、やはりフェアじゃないです。
 『人間対ロボット』と考え、使用するマシンはノートパソコン、あるいは清水女流王将の体重以下の重量マシンと限定すべきでしょう。

Ⅱ 合議アルゴリズム(多数決合議法)はフェアか(妥当か)?
 「あから2010」の合議アルゴリズム(以下合議法)は、「激指」「GPS将棋」「Bonanza」「YSS」の4ソフトの多数決で指し手が決定され、票が同数の場合はリーダーの「檄指」の候補手が優先されるというシステム。実際は、票が割れた場合や相手の指し手が予測と違う場合は慎重に再検討するそうで、多数決と言うとおおざっぱにおもえますが、かなり慎重派です。票の割り振りも「檄指」29票「檄指しクラスタ」1票」「GPS将棋」10票」「GPS将棋クラスタ」10票」「Bonanza」19票」「Bonanzaクラスタ」1票「YSS」19票「YSSクラスタ」1票というものらしいです。
 それはともかく、これでは4つのソフトの合議ですから、連合軍と言って良いでしょう。もちろん、1×4=4というような単純なものではないでしょう。人数が多いほど有利な陸上競技のリレーにしろ綱引きにしろ息が合わないと、その利点が充分に発揮されません。
 その意味で、4つのプログラムを統括することは非常に難しいと考えられますが、それは、将棋のプログラムと言うよりは


 文章を訂正する際、文章の後半部分が消えてしまったようです。おそらく、携帯電話から修正する際、字数許容量を越えてしまったせいだと思います。近々、完全版をアップしますので、見捨てないでください。
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11手詰・摩訶不思議、打ち歩詰め回避の巻 中田章道七段作

2010-10-21 17:41:35 | 詰将棋
 前回同様、中田章道七段作(中日新聞系地方新聞掲載)です。



 11手詰とやや長いですが、打ち歩詰め回避の手筋モノで、手数ほど難しくありません。5分で二段、10分で1級だそうです。


 ヒントです。
 ヒントと言うより、詰将棋の面白さを伝えるのに適した作品なので、よろしければおつき合いください。

 問題図で▲2二歩と打ちたいのですが、「打ち歩詰めの禁」で打てません。

 【打ち歩詰め】
 玉のとどめを刺す最後の一手は、歩を打ってはいけません。実戦でもし打つと反則負けになります。盤上の歩を突いて詰ますのは構いませんし、打った歩を相手が一度取れてその後詰むのは構いません。
 詳しくは、Wikipediaの打ち歩詰めの項の図1~図3をご参照ください。本来ならば、自分で説明するべきですが、楽させてください。


 詰将棋では、その「打ち歩詰めの禁」の制限を逆用することが多いのです。
 「打ち歩詰め」を避ける手筋としては、
①詰め方(攻め方)の駒を捨てたり、脇にどかせたり、遮ったりして、玉の包囲網を緩くする
②守備駒を移動させて、玉の逃げ道を作る
③わざと守備駒を寄せて歩を打っても取れるようにする

などがあります。
 また、後で打ち歩詰めの局面に陥ることがあります。こういうときは、
④最初の段階でわざと駒を成らないで、攻め駒を弱くしておく
という手筋もあります。

 さて、この詰将棋の場合、①と③が駆使されますが、主題は①です。
下図をご覧ください。


 ひとつは問題図、もうひとつは摩訶不思議図です。
 この両図の盤上を比べると、詰め方(攻め方)の竜の有無だけの違いです。通常、強力な竜がいる方が詰めやすいのですが、問題図では詰めるには角、桂に歩が2枚も必要で、しかも11手かかります。
 摩訶不思議図は、歩が1枚だけで、3手(▲2二歩△3二玉▲4二と)で詰みます。

 何と不思議な世界ではありませんか!

 問題図から摩訶不思議図に持っていけば良いわけです。
 で、▲3二龍△同金▲3三桂△同金で摩訶不思議図に誘導できるようですが、そう一筋縄ではいきません。

 それは、なぜか?
 その理由がわかれば、正解に辿り着けるわけですが、それは解答編で。
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耐えられないドラマ……これはもう罰ゲーム?

2010-10-21 11:51:24 | ドラマ・映画
 妻に頼まれて、時々ドラマを録画します。
 最近は番組表から直接予約できるので、チャンネルや日時を間違えることはまずありませんが、それでも、野球中継の延長などで、ドラマ途中で録画終了の危険性もあります。まあこれも、最近は自動に録画延長する機能があるので、まず大丈夫なのですが、可能ならば実際にテレビをつけてチェックするようにしています。
 その時に、そのドラマをしばらくつけて見てしまうことがあります。ええ、「見てしまう」のです。

 残念ながら、私と妻ではドラマの嗜好が大きく異なります。160度くらい違います。
 つい最近、『渡る世間は鬼ばかり』が始まりました。会社員はホームドラマに向かないので、やたら医者、弁護士、クリエーターなど才気あふれるキャラクターが多く、波乱万丈でゴタゴタ揉め事が多く、とてもついていけません。1年間、録画し続けなければならない(毎週予約でいいので楽なのですが)のは、気が重いです。
 で、先日、仕事の同僚から『セカンドバージン』が面白いという情報を得たらしく、録画を頼まれました。
 で、たまたま見たシーンが、ヒロイン鈴木京香(出版業界の辣腕プロデューサー)の職場に、彼女の留守中に放蕩息子が小遣いの無心にやってくる。相手をした女性が息子とのやり取りを彼女に報告し、「余計なことは言いませんから」と言う。
 ところが、職場の休憩中、ぺらぺら同僚たちに話しまくり、それをネタにヒロインについて中傷まがいの話で盛り上がる……

 恋愛ドラマではこういう俗なシーンは不可欠なのでしょうが、私には耐えられません。罰ゲームを強いられているようです。
 少し前は『同窓会』の録画を頼まれました。その他は「月9」は毎クール。とにかく、恋愛系、特に「どろどろな不倫もの」が好きなので、困ったものです。
コメント (4)
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清水女流王将×あから2010戦に思う その2

2010-10-21 01:03:16 | 将棋
 先日、『清水女流王将×あから2010戦に思う』で、
①清水女流王将の地位と棋力
②「完敗」ではない

 について述べました。

 旬を逃したくなかったので、最も言いたかった上記の2点についてのみ、言及しました。でも、いい切れていない感じが残り、モヤモヤしています。敢えて言わなくてもいい気がしますし、多くの方も述べられているようなのですが、私の精神衛生的理由で、述べさせていただきます。

③今回の対局の横に見えるもの
(「横に」という表現でなく、「裏に」とか「向こうに」にするつもりだったのですが、連盟の意図があからさまだったので、敢えて「横に」としました)
 まず、今年の4月に社団法人・情報処理学会が将棋連盟に挑戦状を送り、それを受けて立ったという形で世間に公表された。
 情報処理学会の大仰な挑戦状や出で立ち(扮装)、即日の受けて立った将棋連盟の「いい度胸をしている」という回答文など、PR的イベントであったが、宣伝効果は多分にあったと思われる。
 しかし、その回答文の後半部分の
「女流棋士会も誕生して三十五年 奇しくも同年であります。今回は初戦相手を女流棋界の第一人者の清水市代に決定しました。すべての対局運営は女流棋士会ファンクラブ駒桜が執り行うことを委嘱いたします」
としていて、女流王将・女流王位(当時)である清水市代棋士が迎え撃つことを、そして駒桜が対局運営を駒桜が執り行うこと発表している。

 手始めに女流棋士というのは、理解できる。ただ、既にアマチュアトップが単独の将棋ソフトに敗れていることから考えると、苦戦と言うか、敗局は予想された。それに、①でも述べたが世間的には「女流棋士」=「将棋のプロ」なので、今回生じた誤認が予想されたはず。ここは、小手調べとして、「奨励会員を倒したなら、正式に挑戦を受けようじゃないか」が最善手だったように思う。
 それはともかく、女流棋士は将棋連盟の正会員ではないが、将棋連盟に所属しているのだから、初戦を女流棋士に任すというのは、組織的には差し支えない。しかし、運営を女流棋士会、しかもファンクラブの駒桜としたのは、どうなのだろうか?
 情報処理学会は
「名人に伍する力ありと情報処理学会が
認める迄に強いコンピューター将棋を完成致しました
茲に社団法人 日本将棋連盟殿に挑戦するものであります」
と、将棋連盟に挑戦しているのだから、将棋連盟が主管するべきだろう。
 それを女流棋士会、しかも、ファンクラブ「駒桜」としたのは、明らかに連盟の意図が感じられる。ファンクラブが執り行うって、どう考えてもおかしく、これはもう記者会見の前日に発足している「駒桜」のPRと見るのが妥当であろう。
 しかも、この対局をネットで観戦するには、「駒桜」に入会(年会費5000円)するか、「日本将棋連盟モバイル」に登録(月額315円)しなければならない
 戦力をいかに効率よく活用できるかが、対局におけるポイントであるので、今回の対将棋ソフト戦を活用するのは立派な戦略であろう。しかし、あまりにも露骨なので興醒めしてしまった。
 しかも、
主宰「女流棋士会ファンクラブ駒桜」からのお願い==================
主宰は「女流棋士会ファンクラブ駒桜」です。
対局者である清水市代女流王位・女流王将の対局料・賞金も「駒桜」より支払われます。
是非とも、将棋ファンの皆様方には1口5,000円の「女流棋士会ファンクラブ駒桜」にご入会していただき、サポーターとして熱い戦いを見守っていただきますよう、お願い申し上げます。
===========================

 という文面が女流棋士会サイトのページに。
 たしかに、広義ではファンクラブは応援するのが目的であるので、上記の内容はおかしくないのかもしれない。
 しかし、私の感覚では
世紀の一戦を見たければ、観戦料を払え。
ファンならばファンクラブに入って応援しろ
しかも、対局料や賞金もファンの会費を当てにするの?

 と感じてしまう。

 、情報処理学会が将棋連盟に挑戦したことになっているのに、その対局料や賞金はファンクラブ、つまり、ファンが払うの?

 
 予定以上に長くなってしまいました。「その3 対局の公平性とソフトの妥当性」に続きます。
 駒桜についても、「その特典が会費に見合うものか」などいろいろ疑問に思うことは多いが、それを書き連ねると、どんどん本題から外れてしまいそうなので、機会があれば別記事で取り上げたいと思います。
コメント
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