英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

新型コロナウイルスに関する疑問 その44「東京都の新たな感染者数…55人 自粛緩和の影響か」

2020-06-24 17:56:37 | 時事


 「今日の東京都の新たな感染者数は55人」……かなり心配な状況である。
 《“今日の新たな感染者数”というのは、2~3週間前の感染状況が反映される》と言われている。

 自粛(制限)緩和の影響が反映されるのは東京アラートの解除の頃に当たる。
 その東京アラート解除後からグラフの高さが高くなるという傾向が見える。この現象は東京アラート解除の影響ではなく、緊急事態宣言解除後の自粛緩和の影響だと考えられる。

 そして、今日の東京都の新たな感染者数の55人という数は、“東京アラートの解除”などで自粛緩和の雰囲気が強くなった影響が反映され始めた》と考えられるのではないだろうか。夜の繁華街で働く人たちの集団検査で陽性となった人の数が含まれるとは言え、その数を差し引いても、楽観できるデータではない。
 東京都だけでなく、埼玉県12人(23日)、神奈川県4人(24日)、千葉県4人(24日)と増加傾向が見られるのも心配。
 経済活動停止が限界に達しつつあったとは言え、東京都の緩和措置は早計だったのではないか!
そもそも、東京アラートが意味不明だったし、解除も根拠が弱く、強引だった。


 19日に“県外(都外)への移動容認”され、一層、営業・イベント等の自粛緩和などの解放感が強くなった影響は今後に反映されることになる。
 その時期は7月初旬・上旬
ということになるが…はたして?
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2020王座戦 挑戦者決定トーナメント 羽生九段-飯島七段 その8

2020-06-20 21:55:05 | 将棋

 飯島七段の△7三歩で後手玉の安全度が高まった第13図。ここでの先手の指し手が難しい。しかも1分将棋。
 後手陣に飛車を打っても響きが弱い(▲4二飛に至っては△2四角があり危険)。▲5二香成や▲6四桂も急所を突いているとは思えない。一番有効そうな▲7四歩も、後手からの△5七歩や△9八飛に比べて速さ厳しさで劣り、先に攻めたのに追い抜かれてしまう。となると、一旦受けに回るのが常道だが、先の△7三歩のような効果的な受けはない。そういう場合は玉を危険地帯から遠ざける早逃げ(▲4九玉)が、“8手の得”程ではないが効果を発揮するのだが、△2六桂と玉が近づいた3八の金に働きかけられると、1手の価値があるかも怪しくなる。
 羽生九段の指し手は▲6四桂。最善手ではないようだが、遠巻きに後手玉を攻めて、相手に攻めてもらうというテクニックで、秒読みの中では妥当な選択だろう。
 以下△5七歩▲同玉△5九飛▲5八歩△7九飛成に▲6三銀と後手玉に迫る。

 ▲6三銀は詰めろだが、直感的には勝てなさそう。
 実際、△6八角▲6六玉△7六と▲6五玉(▲7六同馬だと6三に打った銀がタダ)△7五とと追撃されて、▲7五同馬だとやはり6三の銀がタダとなり、▲5四玉と逃げるのは8五の馬を取られて望みがない……ように思えた。

 実戦も同様に進んだが、実はABEMAの解説では△6八角と打った辺りだっただろうか、
「▲5四玉(第15図)で馬を取ると(△8五と)、▲7二銀成△同玉に▲6二飛と打って後手玉が詰んでしまう。飛車を6二に近づけて打つのがミソで、以下△8三玉▲8二金△8四玉▲6四飛成(▲8三金打でも詰み)△7四合い駒▲8三金打で詰み」

と、嬉しい解説。
 なので、考慮10秒で△7五とが指され、▲5四玉にドキドキしてABEMAの画面を凝視。

 しかし、と言うか、やはりと言うか、1分54秒で指された手は△6二桂。
 以下、▲5三玉△5二歩▲同玉△5一歩▲4一玉と飛車を打たれないようにして△8五とと馬を取り、盤石の態勢を築いた。


 この後、羽生九段は辛いながらも最善の頑張りを見せる。先に入玉された時の難易度の高さ、時間切迫(第13図では14分あったが、小考を重ね8五との直後に1分将棋になった)と疲労もあり、一縷の望みを抱いて画面を見ていたが、飯島七段はあまり間違えない。
 逆に△9七角と打たれた第17図で、

▲3一金と銀を取ってしまったため、△6三龍と金を取られて受けなしになってしまった。

▲6三同成香なら△3一角成までの1手詰。



 ところで、中継やYouTubeを観ていて気になったことがある。
 17図で▲3一金とせず、▲5一玉や▲8六歩△同角成▲5一玉(J図)という変化の評価値が互角かそれ以上を示したこと。(▲8六歩と突き捨てたのは、あとで8筋に歩が利いた方が便利)

 私も一瞬、《おっ、まだ逆転の目があるのか》と期待した。
 実戦は上記の通り、▲3一金△6三龍で一気に投了となってしまったが、▲3一金とせず、▲8六歩△同角成▲5一玉(J図)としていたら、逆転の目があったのか……
 しかし、J図で普通に△4二銀と取られると、▲同香成に△6三龍(K図)で先手の敗勢。

 K図以下を掘り下げてみる。

 △6三龍(K図)に▲同成香と取ると△4二馬右▲6一玉△5一馬▲7一玉△6一金▲8一玉△7一金打(L図)で詰んでしまう。
 そこで、先手も▲9二銀△7四玉と玉を遠ざけてから▲6三成香と龍を取るが

 平凡に△6三同玉と取る手が詰めろになり、▲4三飛と王手を掛けて8六の馬の利きを何とかしようとしても、普通に△5三馬で詰めろ。
 ▲5三同飛に△同玉がやはり詰めろで、角一枚では適当な受けの手がないので、4二の成香を見捨てて、9筋の龍と銀に助けを求めようと▲6一玉と遁走を図るが、△2一飛がぴったりの手となる。

 図で、▲7二玉と逃げるのは手数は掛かるが即詰み。詰みを逃れるには▲5一角と合駒をするしかないが、△4二馬と成香を取られて受けなしとなるので、角を打つ気にはなれない。



 この将棋の一番の敗因は73手目からの▲4四同飛~▲4二角の長考であろう。

 ▲4二角は結果的に敗着であるのだが、それよりも▲4四同飛に費やした時間とエネルギーの消耗が大きい。
 おそらく、ものすごく深く膨大な量を読んだのだろうが、読みが堂々巡りしてしまったのか、選んだ手も良くなかった。
 あそこで熟考に熟考を重ねるのは羽生将棋の素晴らしさである。惚れこんでしまう。

 しかし、図で▲4四同飛はおそらく第一感であろう。
 そこで、ある程度(30分ほど)読みを入れて着手しても良かったのでは?
 もしかしたら、▲6六桂も有力とみて(実際、有力だった)、比較検討したのかもしれないが。

 う~ん,あそこで考えるのが羽生将棋なのだが……
 ……でも、夕食休憩を挟んでの長考はロクなことがないんだよなあ……


【終】
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2020王座戦 挑戦者決定トーナメント 羽生九段-飯島七段 その7

2020-06-17 11:47:23 | 将棋

 第9図の△5三歩に再び羽生九段の手が止まり、21分考慮後の指し手は▲5五香だった。
 昨日の記事「その6」でも述べたように、△5三歩は▲5五香以下、手順に打ったばかりの5三の歩を取ることができる。
 順当に指すなら、▲5五香△6三玉▲5三角成△7三玉▲7四金△同飛▲同歩△8四玉(H図)が想定されるが、(▲5三角成では先に▲7四金と打つ工夫もあるが、以下△同飛▲5三角成△7三玉▲7四歩△8四玉と結局H図に帰着する)

 図より▲7三歩成や▲6四馬など手段はいくつかあるが、後手に余されている(変化手順は省略させてください)。21分の考慮はH図以降を掘り下げたものだと思われるが、“苦慮”と言って良いだろう。

 そこで羽生九段は▲5五香△6三玉に▲8五桂を放つ。

「△8五同飛とこの桂を取ると、▲5三角成△7三玉に▲6四馬(的中図)があります。△6四同玉なら▲7四金で詰むので、△8三玉に▲7四馬から飛車を取ることができ、これは先手有望。しかし、▲8五桂には△5二金(I図)が冷静で先手の後続手がなさそう」(ABEMAの解説)

 解説の前半部分で「おお!」となったが、後半部分(I図)で消沈。……ところが!

 ところが、飯島七段は△8五同飛!(約14分の考慮)
 以下、▲5三角成△7三玉に▲6四馬の的中図を経て、△8三玉(5分の考慮、見落としか?)▲7四馬と希望通りの展開。

 ここで、△8二玉と引いたのが読みの入った一着。△8二玉は▲8五馬と飛車を取られた手が詰めろになるので、△9三玉と逃げたくなる(飛車を取られても詰めろにならない)が、▲8五馬に△7三歩と手を入れた第13図は、後手玉がすぐには寄らない。(“的中図”と表現を弱くしたのは、逆転には至らなかったため。本当は“炸裂図”と名付けたかった)


 先の△8五同飛おそらく見落としと思われるが、△8二玉(考慮5分)から△7三歩と踏みとどまり、第13図はまだ後手の飯島七段に分がある形勢。
 とは言え、一気に差が縮まり、午後九時を過ぎ疲労と飯島七段の残り時間も14分と切迫しており、勝負の行方は分からなくなった。
 しかし、しかし…第13図での羽生九段の残り時間は50秒。王座戦はチェスクロック方式で1分未満の考慮もきっちり差し引かれる。羽生九段はあと50秒消費すると、1分将棋となってしまう。せめて、10分ぐらい残していれば、将棋の流れから逆転の可能性は高いが……

 ここで、「その5」の私のボヤキに戻る。
《ここ数年の羽生九段の夕食休憩を挟んでの長考はロクなことがない》
 考慮時間が63分(40分の夕食休憩を挟み、実時間では103分)とエネルギーと考慮時間を消費したにもかかわらず、▲4四同飛~▲4二角(悪手・この手はほぼノータイム)で形勢を悪化させ、勝負手(▲5五香~▲8五桂)を探索して更に21分の考慮(▲8五桂はノータイム)。この数手の消耗が痛かった。

(続きます)
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新型コロナウイルスに関する疑問 その43「郵便局員が持続化給付金を受給」

2020-06-15 17:52:21 | 時事
(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)

【当ブログにおける持続化給付金の関連記事】
その42「サービスデザイン推進協議会……トンネル企業?」
その41「“うそつけ!”と言いたくなった会見」
その40「“GO TO キャンペーン”の無駄 と 給付金の再委託(丸投げ?)」
その31「不合理な持続化給付金」


「新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受けた中小企業や個人事業主向けの支援策「持続化給付金」を巡り、日本郵便とかんぽ生命保険は12日、新型コロナとは直接関係がないのに給付金を申請した社員が計約120人いたと明らかにした」
(詳細は『毎日新聞』「日本郵便社員ら120人、持続化給付金便乗申請 かんぽ不正自粛の補てん狙う」

 かんぽ生命の不正販売を受けた営業自粛による収入減を給付金で補おうとしたものと見られるが、持続化給付金は新型コロナウイルスの観戦禍による売上減の事業者が対象なので、当然、郵便局員は対象外だ。
 かんぽ生命関連で不正を行わず真っ当に営業をしていた局員にとっては、不正販売を受けた営業自粛による収入減は悲嘆する状況で、ダメ元で申請したのかもしれない
 しかし、たとえ、そのような事情であっても、不正に受給して良いはずはない(かんぽ生命を不正販売していた局員や給料の減っていない局員は論外)

 多くは申請を取り下げたり返還手続きをしたりしているというが、申請取り下げに応じない局員(社員)がいるという。(会社に怒りを感じているのかもしれないなあ)


ここで、気になることが一つ。
 上記の文で「返還手続きをしたりしている」……えっ?審査に通ったの?

 事業者名などの申請書類を普通にチェックすれば、局員に給付することは考えられないと思うが…
 それに、記事によると「両社(日本郵便とかんぽ生命保険)は、インターネット上での書き込みを端緒に5月下旬に内部調査を実施」とあるが、サービスデザイン推進協議会や電通、経済産業省は不適切申請を把握していなかったのだろうか?
 
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2020王座戦 挑戦者決定トーナメント 羽生九段-飯島七段 その6

2020-06-14 09:15:18 | 将棋

 ▲4二角(第8図)は詰めろ(▲5三金の一手詰)。

 詰めろを受けるには4手段。①危険地帯から玉を逃げる(△6三玉)、②玉の脱出口を作る(△4五歩や△6五歩)、③5三の地点に守りを利かせる(△5二歩や△5二金)、④金を打たせないよう5三の地点を埋める。

①危険地帯から玉を逃げる(△6三玉)
 この手は持駒を使わずに済むし、危険地帯から遠ざかると同時に、味方の金銀に近づく玉捌きで、第一感の手。
 ただし、第8図での△6三玉には▲7四香が厳しい一着。挟撃態勢を築く詰めろなので、うっかり、銀取りを受けて△7三歩などとすると、▲5三金と打たれて、飛び上がることになる。▲7四香には△5三歩と受けるぐらいだが、以下▲5五桂△6二玉▲5四歩で後手難局であろう

②玉の脱出口を作る(△4五歩や△6五歩)
 これは見るからに危なげである。特に△6五歩などは現状では玉の逃げ道を広げておらず(6四の地点は4二の角の利きがある)、▲5三金と打たれた時に、その金が角の利きを遮って6四に逃げることができるというアクロバット的受け。
 危なげな受けではあるが、意外に難しい。おそらく、△4五歩や△6五歩のどちらに対しても正着は▲5五香。以下△6三玉に▲8五桂が追撃の好手。△8五同飛なら▲6四角成の必殺技が炸裂する(△6四同玉なら▲7四金で詰み)。

 △8五同飛とせず△6七とと紛れを求める手はある。▲6七同銀なら△8五同飛と桂を取り、▲6四角成△同玉▲7四金(E図)に今度は△5五玉と香を取れるという狙い(▲6四角成では正着は▲6四金で、先手が優勢)。

 しかし、△6七とには▲6七同銀とせず、▲6七同玉または▲4九玉で先手が勝勢

③5三の地点に守りを利かせる(△5二歩や△5二金)
 ▲5三金を防ぐ一番順当な受け。
 △5二金は5三に利かせつつ、先手の4二の角取りにもなる積極的な受けだが、この場合は平凡に▲5五香△6三玉に▲5二香成と金を取られてダメ。
 なので、打つなら取られても良い△5二歩が妥当。

 △5二歩に対しても▲5五香が考えられるが、△4三玉で余しているようだ。以下▲3五桂△4二玉▲4三金△5一玉▲5四桂(詰めろ)と迫っても、合駒がなくなったタイミングで△9八飛を利かすのが絶好となり、▲5九玉なら△6二金、▲5七玉なら△2四角と一旦受けておけばよい。
 ちなみに、後述する④△5三歩の場合は△4三玉の時▲5三香成があるので成立しない。また、▲5五香に対しては△6三玉でもよさそう(△4三玉より若干劣る)。

 △5二歩に対しては▲5五桂が最善。
 ▲4六桂または▲6六桂の詰めろだが、思いのほか受けが難しい。この桂打ちを一度に受ける手はなく(一瞬受けるだけなら△5七角だが、当然▲同玉と取られてしまう)、玉を逃げることもできない。よって、逃げ道を作るしかないが、△4五歩(4四への逃走路を確保)としても、▲4六桂(F図)が絶好手となる。

 △同歩なら▲4五金で詰み。また、▲4六桂に△4四玉なら▲4三金(▲5四金)△3五玉▲3六歩以下詰み。

 では、△5二歩に▲5五桂で先手必勝かというとそうではない。
 ▲5五桂には△6七とと捨て、▲6七同銀に△4五歩で詰めろがほどける。▲4六桂には銀を引かせているので△4六同桂とできる。
 とは言え、大事なと金を捨てただけでは詰めろを解消できず(▲4六桂△4五玉▲5六金△3五玉▲3六歩以下詰み)、もう1手△4五歩と手を入れなければならないのが辛い。
 ▲5五桂△6七と▲同銀△4五歩の局面は先手が優勢だろう
 
④金を打たせないよう5三の地点を埋める(△5三歩や△5三金)
 この手は指しにくい。

 なぜなら、5三に打った駒は、▲5五香△6三玉▲5三角成と手順に取られてしまうからだ(しかも、▲5三角成は王手の“先”)。1手と1歩を献上するようなものだ。
 しかし、ABEMA(旧名称はAbemaTV)の解説者によると「指しにくいが△5三歩が最善手のようだ」。画面が示す最善手も△5三歩で、評価勝率も63%と高い。
 これはなぜか?
 上記の手順で進んだとすると、確かに手順に打った歩を取られているが、歩を犠牲に手順に玉を逃がしたとも見られる。しかも、先手は香車を使っている。いや、馬と香車で強固な足掛かりとも見られるし、7五の歩の拠点も大きい。どちらの利が大きいか、判断が難しいところだが……
 48分の熟考で指された手は△5三歩。
 …………△5三歩に羽生九段の手が動かない。どうやら、△5三歩以下の展開に見落としか判断ミスがあったようだ。
 
 まず、③△5二歩では有効だった▲5五桂はどうか?
 ▲5五桂には△6五歩で受かるのが△5二歩の時との違い、5三の歩で4二の角の利きが遮られているのが大きい
 以下、攻めるとしたら、▲6六桂(△同歩なら▲6五金で詰み)だが、△6四玉▲7四金△同飛▲同歩△6六歩▲6五飛△7四玉▲7五香△8三玉▲7二香成△同金で届かない。また、△6五歩に対して▲8六香△8五歩▲同香(△同飛なら▲6六桂以下詰み)と迫る手もあるが、△9八飛▲4九玉△2六桂と攻め合われて一手負け。以下▲6六桂△6四玉▲5四金△7三玉▲7四歩(G図)と迫っても、△同飛で敗勢(▲7四同桂が王手にならず、△3八桂成で負け)。


 他にも変化はあるが、置き去りにされているように見える後手陣の美濃囲いが潜在的に後手玉の防御を果たしているのに対して、先手玉は詰めろを掛けられるとほぼ受けなしになってしまう。△5三歩▲5五桂△6五桂は先手敗勢


 21分考慮後の羽生九段の指し手は▲5五香だった。
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新型コロナウイルスに関する疑問 その42「サービスデザイン推進協議会……トンネル企業?」

2020-06-11 16:35:41 | 時事
(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)

【当ブログにおける持続化給付金の関連記事】
その41「“うそつけ!”と言いたくなった会見」
その40「“GO TO キャンペーン”の無駄 と 給付金の再委託(丸投げ?)」
その31「不合理な持続化給付金」

1.電通が主導?
 その41で電通が会見で「大規模で迅速性が求められる給付金事業の経験を持つサービスデザイン推進協議会を生かすことが適切だと考えた」という説明をしたと記したが、この説明だと《“委託された電通”が、“委託した側のサービスデザイン推進協議会”を生かした(選択した)」と解釈できる。

2.実体のない天下り先
 “天下り”というと《中途退職した官僚が出身官庁が所管する外郭団体、関連する民間企業や独立行政法人・国立大学法人・特殊法人・公社・公団・団体などに最終到達ポストに応じた就職斡旋を受ける事を指して批判的に用いられる》(ウィキペディア)が、
民間企業の上位幹部が子会社の要職に就く際にも使われる場合があるらしい。

 で、このサービスデザイン推進協議会も“実体のない法人”なのではないかと、疑問が持たれ、情報番組のレポーターが協議会が公示している住所を訪れると入り口に「現在、リモート作業で業務を行っている」という張り紙があり、オフィスは無人だった。
 また、「その41」でも記したが、同じく公示されている代表者に電話をかけて業務内容や進捗状況を尋ねたところ、「私は“飾り”なので、答えられない(知らない?)という返事だった。

【補足】この人物は笠原英一氏(元代表理事)
理事に就いた理由は「コンサルティング会社に勤める元教え子からの依頼だ。『研究アドバイザーをお願いします』と頼まれた」から
笠原氏の業務内容「協議会に所属する七、八社の企業に、ITを使った業務改革の技術指導をすることだ。年に一度か二度、対面で行っていた。交通費を含め報酬は受け取っていない」
辞職の理由 「給付金業務の受託とは無関係に、任期満了の六月に辞任することは決まっていた」


 そんな疑惑を払拭しようと、マスコミをオフィスに公開し、業務している姿をアピールした。(持続化給付金とは別の業務らしい)
 しかし、その翌日、国会議員が訪れたところ、オフィスは無人だったという。
【以下は『時事ドットコムニュース』「協議会本部、1日で無人に 立憲・蓮舫氏―梶山経産相「仕事している」と反論」より引用】
 (報道機関に本部事務所を公開した)翌10日に野党議員が訪れた際は無人だったと明かし、「メディアが来たときだけ仕事をしている姿を見せて、きのうから誰もいない。呼び鈴も内線電話も外された」と批判した。
 梶山氏は「経理の担当が銀行とやりとりをしているが、リモートでもできる」と強調。全国に複数ある別の拠点に出向いていたスタッフもいると説明した。

 記事では記されていないが、梶山経産相の説明の後、蓮舫議員は「前日の説明で“リモート作業”を止め、このように業務を行っていると説明したではないか?」とさらに追及していた(ニュース画像)

…………とにかく、怪しすぎる。

 ちなみに、サービスデザイン推進協議会のホームページの「法人概要」のページでは
《代表理事 笠原 英一》と記されているが、先日の会見では説明に当たった大久保裕一氏は「代表理事」の肩書だった。

【補足】現在、「法人概要」の項では、代表理事は大久保裕一氏(株式会社電通グループ)、浅野和夫氏(トランスコスモス株式会社)、杉山武志氏(株式会社パソナ)の3名が記されている。


3.“持続化給付金申請サポート会場(サポート事務局)”はどこが運営?
 持続化給付金申請サポート会場(持続化給付金の申請受付HP内に紹介、経済産業省のHPにも掲載)が全国530か所設けられている。
 この申請サポート会場はサービスデザイン推進協議会が運営していることになっているが、協議会の構成人数が21人なので不可能。会場の手配や応対マニュアルなどで指導しているのかもしれないが、現実的に困難であろう。

 そこで、「申請サポート会場」で検索を掛けたら、興味深い記事がヒットした。(以下は『新毎Web』(信濃毎日新聞)

 新型コロナウイルス対策で中小企業に最大200万円を支給する国の「持続化給付金」事業で、申請手続きを支援するため県内16カ所に開設された申請サポート会場の業務を担う「持続化給付金申請サポート事務局」について、複数の担当者が持つ名刺に記された東京都内の住所には事務局がないことが8日、信濃毎日新聞の取材で分かった。電話取材にも実態や受委託の関係を答えていない。事業を担当する中小企業庁も取材に詳細を明らかにしていない。

 詳細は「持続化給付金申請 サポート事務局「県担当」、見えぬ実態」
 身分証の提示を求めても、《「今は持ち合わせていない」とし、どこの企業、団体に所属しているかについても「答えられない」とした》らしい。とにかく、身分を明かせないのは変。

 ちなみに、サポート会場に足を運んだ私の知人は「電通社員の応対が実に丁寧だった」と感心していた(笑)
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新型コロナウイルスに関する疑問 その41「“うそつけ!”と言いたくなった会見」(サービスデザイン推進協議会&電通)

2020-06-09 19:14:15 | 時事
(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)

サービスデザイン推進協議会・大久保裕一代表理事
「一刻も早く給付金をお届けすべく、日々活動してまいっておりますが、振り込みの遅れ等が発生しており、ご迷惑をおかけしております」

「21人がリモートワークを行いつつ、事務所とは別の場所に給付金の事務局を設けているとして、業務の実態がある」と述べたうえで、
「国の委託事業では協議会は原則利益は出ない」と強調しました
……キャスターのリード(read)

 もしかしたら、“給付金を届けるべく日々活動”してきたのかもしれないが(きっと、そうなのだろう)、
『経産省が、電通が中心となって設立した法人(←サービスデザイン推進協議会のこと)に769億円で業務を委託。法人は電通に大部分を再委託する一方で、「全体の工程管理」の名目で1億3000万円の人件費を得る。法人から再委託を受けた電通の業務も「統合的な管理・運営」となっている。「実体に乏しい」と批判される法人が経産省から事業を受託後、電通へ再委託することで、「管理」名目の費用が膨らむ構図となっている』(by『東京新聞・TOKYO Web』
という記事がある。
 「20憶円のほとんどは振込手数料などの必要経費」というのが担当大臣の説明だったと思う。また、協議会の会見でも「国の委託事業では協議会は原則利益は出ない」と強調したらしい。
 しかし、上記の記事が真実なら、しっかり、1億3000万円の利益を得ている。(大臣の感覚では20億円の内の1憶3000万円は微々たる金額なのだろう)

 協議会の業務が『TOKYO Web』の記事の「全体の工程管理」の名目だけだとすると、“給付金を届けるべく日々活動”というのは真っ赤なウソだとうことになる。
 大臣と会見での協議会の説明が本当だとすると、日々、振込手数料が関係する業務に努めているのだろうが、委託費の流れや電通への委託内容を考えると、そうは思えない。
 私はリモートワークがどのくらい実用的なのかはわからないが、そんな大きな事業費をリモート作業で行ってよいものだろうか?
 21人と強調していたが、情報番組で、協議会の代表者に電話質問を行っていたが、その代表者は「私は“飾り”ですから(何も言えない、知らない)」と答えていたが、まっとうな組織とは思えない。
 セキュリティ上の理由で明かさないのかもしれないが、別の場所にあるという給付金の事務所の場所や、実際の業務を具体的に教えていただきたいものだ。

 
 
電通・榑谷典洋副社長
(直接委託でない理由)
「多額の公金を会社のバランスシート反映させることは、経理部門から“適切でない”と以前、判断されたことがあり、大規模で迅速性が求められる給付金事業の経験を持つサービスデザイン推進協議会を生かすことが適切だと考えた」と説明
……キャスターのリード(read)

 「多額の公金を会社のバランスシート反映させることは、経理部門から“適切でない”」とおい判断の理由を詳しく教えてほしい。
 “電通と官公庁が癒着している”と思われたくないからと、勘繰りたくなる。
 しかも、「以前、判断されたことがある」……“以前”…今回ではないのか? “されたことがある”って、もう理由の根拠というより、苦しい言い訳にしか聞こえない。

 『大規模で迅速性が求められる給付金事業の経験を持つサービスデザイン推進協議会を生かすことが適切」……実際に業務を行っているのは、協議会でも電通でもなく、その下請け企業である。
 電通は協議会の何をもって「協議会を生かす」と言っているのだろうか?(“トンネル会社”としての価値?)
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2020棋聖戦第1局、A級順位戦

2020-06-08 18:02:32 | 将棋
棋聖戦五番勝負 藤井七段ー渡辺棋聖
 緊急事態宣言が全国的に解除されたので、徐行運転だった将棋界も始動し始めた。棋聖戦においては、始動というよりフル回転。藤井七段は2日に準決勝(対佐藤天九段)、4日に挑戦者決定戦(対永瀬二冠)に続いて、ほぼ間がない五番勝負の開幕となった。対する渡辺棋聖(棋王・王将)も名人戦七番勝負を控えており、今後、過密スケジュールが見込まれる。
 午後5時半過ぎの時点で、藤井七段が有利(評価勝率58%前後)のようだが、持ち時間が残り10分を切り(渡辺棋聖は残50分)、渡辺棋聖相手にすんなり勝ち切るのは藤井七段といえども難しそう。
 勝敗の行方は五分と見る。

A級順位戦 菅井八段ー羽生九段
 先手菅井八段の“ゴキゲン中飛車”に後手羽生九段が“超速銀”で対抗したが、序盤の難しい駆け引きから相穴熊戦となった。
 羽生九段が巧みな駒捌きで、飛角交換ながらも銀の働きの差で有利と見られている。
 ただし、先は長そう。
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2020王座戦 挑戦者決定トーナメント 羽生九段-飯島七段 その5

2020-06-06 16:11:30 | 将棋


 △4四金(第7図)に羽生九段が長考に沈んでいる。
 △4四金が着手されたのが午後5時43分。夕食休憩(18:00~18:40)を挟んでの長考になるという予想通り、そのまま夕休に。

 ちなみにABEMA画面が示す最善手は▲4四同飛で勝率評価値?は50%、次善手が▲6六桂で48%(この評価値は対局再開直前でも変化しなかった)。この2手は飯島七段が△6七とを決めなかった故、有力となった手である。
 午後6時40分、対局再開されたが、羽生九段はすぐには指さない。夕食休憩中も考える時間があり(羽生九段が夕食休憩中に考えるタイプなのかは知りません)、対局再開後に改めて読みを入れるとしても、10分ぐらいで指すだろうと見ていたが、体を前後に揺らしながらも盤上を凝視し、一向に指す気配がない。
 《▲4四同飛か▲6六桂で指し手に迷っている(どちらも有力)》…いや、これだけ考えるということは《▲4四同飛も▲6六桂も思わしくなく、苦慮している。他の手段を探しているのかもしれない》……
 7時、7時15分……時間が過ぎていくが考え続ける(考慮時間もどんどん減っていく)
 ……《苦しんでいる?》…と嫌な予感がどんどん大きくなる。

 7時26分、ようやく羽生九段の手が動いて、▲4四同飛。この手の考慮時間が63分で、残り時間が26分になってしまった。残り時間が豊富にあるのなら、1時間の長考はよくあるし、読みを入れるという行為は戦略的にも妥当だ。また、持ち時間が少なくなっても勝ちを読み切れるのなら、これも妥当な時間の使い方である。
 この羽生九段の時間の使い方が後者に合致すれば良いのだけれど、
《ここ数年の羽生九段の夕食休憩を挟んでの長考はロクなことがない》というのが私のイメージだ。

 なので、最善手とされている▲4四同飛(この時点での▲4四同飛の評価勝率も50%)が指された時は嬉しかった。目処が立たないままの指し手の可能性もあるが、《夕休後で互角なら、相手が飯島七段なら何とかなるだろう》……(飯島先生、ごめんなさい)
 しかし……その安堵も、△4四同歩に25秒で指された▲4二角で吹っ飛んでしまった。


 この▲4二角では▲3二角や▲6六桂が有力と見られていた。
 ただ、この▲4二角(▲5三金の詰めろ)も厳しそうで、受けが難しく見える。
 この手に対しては、一見受けになっていないような手が正着。はたして、その手とは?
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【歳時メモ】 オオキンケイギク ヒメジョオン チガヤ イモカタバミ ノアザミ

2020-06-06 15:24:08 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

(画像は過去のものです)
オオキンケイギク…2週間以上前辺り(5月20日頃)から見かけるようになり、今が最盛期。


ヒメジョオン…ハルジオンと似ているので、運転中で判別しようとするのは危険。気がつけば、最盛期という感じ。今年は草丈が高いように感じます。


  こちらはハルジオン
   

チガヤ…穂?が開いているものが多くなりました


イモカタバミ…開花期は長いのですが、この時期に一番見かけるように思います


ノアザミ…見かける場所は少ないのですが、惹かれる花です。見かけると停車したくなります

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