英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

運転中の出来事 その2

2023-02-28 19:13:54 | 日記
「その1」の翌日だったと思う。
 街中の交差点で信号待ちをしていたところ、後ろからパッシングされた。
 ん?気づかないうちに青信号に変わっていたのか?……まだ赤だ。
 じゃあ、停止の仕方がいきなりだったのだろうか?それとも、早めに止まり過ぎたのか?…」…でも、今日は全く普通に停止したはず。
 う~ん、停止するまでの運転……小道から強引な侵入(割り込み右左折)でもしたのか?…心当たりがない。

 とにかく、後ろの車の様子を見よう。
 ……若い男性だ。歌も歌っていない。怒っているような感じもしない。
          そのすぐ後、……………ウォッシャー液とともにワイパーが動いた。

 フロントガラスの汚れを取ろうとしたが、間違えてパッシングをしてしまったようだ。
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運転中の出来事 その1

2023-02-27 23:32:17 | 日記
その1
 急いでいない場合……急いでいても、信号が微妙なタイミングの時には停止するようにしている(後ろに大型車がいる時は、追突される危険があるので、赤信号でなければ止まらず進むが)

 ある田舎道(よく考えたら、近辺全部が田舎道)、信号が黄色になったので停止した。そのまま進んだ方がいいようなタイミングだったかもしれない。
 つまり、割と強くブレーキを踏まないと停止できないタイミングで、後続車との車間距離が十分でなかったら、追突される恐れがあった。と言っても、後続車がちゃんとした運転をしていたら十分に停止できるぐらいのブレーキングだったはず。
 それに、この時は後続車との車間距離も確認していたので、問題はないはずだった……

 それなのに、赤信号中にルームミラーで後続車の様子を見ると、手を振り上げている。
 えっ?そんなに急ブレーキでなかったはずなのに。
 降りてきて文句を言いに来る気配はないので、車内だけの…心の内だけの不満で収めてくれているのかな。
 
 そう思っているうちに、青信号になったので発進させる。当然後ろの車も追従する。
 ちらりとルームミラーで様子を見ると……手を振り上げている!
 上体もやや反り気味にして……

 余程、腹が立っているのかな……………
 次の交差点も赤信号になってしまった。
 今度はより慎重に停車した。じっくり運転者を観察すると………………
                …………………………………………歌を歌っていた。気持ちよさそうに。

 そんなに熱中していると、危ないよ。
 別の理由で追突される危険があった。
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2023王将戦第5局(2022年度) その2「 とてつもなく強い」(2日目概要)

2023-02-26 19:44:40 | 将棋
 第1日終了時点では望みが薄く、暗い気持ちで床に就いた。
 2日目午前中も想定通り羽生九段の飛車が追われる手順。しかも、お互いの着手が早く、終局までの道のりを淡々と歩んでいるように思えた。
 評価値もじわじわと差がついているようだ。ただ……

 第4図は藤井王将が決めにいった手。
 後手玉に迫りながら、金桂両取り!……しかし、取りを掛けた6五の桂は△7七桂不成で金を王手で取られる手がある。さすがに「やり過ぎだったかも」という藤井王将の感想があったが、それでも事前手クラスで、評価値も大差を維持していた。
 この踏み込みの強さが藤井王将の強さで、《やはり、藤井君は強いなあ》と実感した。

 でも、金を1枚ポロッと取れて、しかも、その桂が先手玉への足掛かりとなっている。評価値的には大差でも、藤井王将が1手でも間違えると、勝負は分からなくなる……そんな期待が出てきた。

 その後、藤井王将が厳しく迫るが、羽生九段もギリギリの受け手を繰り出す。そして、藤井王将に緩手が出て、先手の攻めが一息ついた。

 羽生九段、待望の反撃。
 藤井王将の玉頭に火の粉が掛かり、一気に緊迫の度が高くなった。玉が5七に引っ張り出される手段が生じたのが大きい。藤井王将の龍が6二の悪い位置にいて、△8四角と王手龍取りが掛かる筋が生じた。


 この局面が運命を分けた。
 控室でも有力とされていた△5七銀と打ち込むべきだった。以下▲同銀△同桂成▲同玉△8四角と指せば、後手の羽生九段に分のある将棋だったように思う。もちろん、これで勝ちかというと、そんな簡単にはいかないであろう。
 実戦は△5一銀打と受けに回ったが、ここで銀を手放したのが大きく、一気に形勢は藤井王将に傾いてしまった。
 一気に傾いたと言っても、そんな簡単なものではなく、いくつかの分岐点があって、それをクリアしなければならない。
羽生九段も、《ここは一旦、受けに回って、それから…》と考えたのだろう。しかし、それからの後がなかった……


 この将棋を観て、《羽生九段は恐ろしく強い》と改めて感じた。しかし、《藤井五冠はこの上もなく強かった》
 (その辺り、余力があれば書くつもりです)
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2023王将戦第5局(2022年度) その1「 大長考の応酬だったが…」(1日目概要)

2023-02-25 19:31:24 | 将棋
昼食休憩を挟んでの大長考(消費時間としては2時間)の末、藤井王将が指した41手目は▲4五桂だった

 桂を4五に跳ねる手は、横歩取り戦に於いては基軸として考えたい手だが、跳ねた桂が取られてしまう危険が伴う、さらに、3七に隙を作るので、もろ刃の剣でもある。
 第1図でも桂の居なくなったところへの△3七歩という反動が生じている。▲3七同銀なら△2七歩成とされてしまう。

 しかし、藤井王将は当然ながらそれを承知で跳ねているのだから、“隙あり”と簡単に飛び込めるものではない。
 今度は羽生九段が長考に沈んだ。

 藤井王将の▲4五桂では、▲2三歩成や▲2五桂が有力とみられていた(互角か若干先手良し)。
 ▲4五桂は△3七歩もあるので、控室でも意外だったようだ。評価値的にも評判?が悪く、▲4五桂の局面は-200~-500点の評価だった(いろいろサイトを覗きました)。

 で、△3七歩と指すとどうなるのか?
 ▲3七同銀△2七歩成と銀取りの先手でと金を作らせるのは、さすがに痛い。また、手抜きで攻めるという選択肢もあるが、△3八歩成より優る手段はなさそう。なので、▲2九銀と引き△2七歩成と進むのが妥当。

 ここで、▲6五桂が本命だが、▲2三歩成を利かせる手もありそう。△同金と取らせてから▲6五桂や▲3五飛かなぁ…(▲3五飛は後手の3七の歩の裏をくぐる銀取り)。それに、変化図から▲8三角もあるかもしれない。
 まあ、私が書くまでもなく、相当深い変化まで読んだはずだ。

 ………2時間21分後、羽生九段は2六の歩を掴んだ……△2七歩成。△3七歩の次に有力と考えられた手だ。
 △2七歩成▲同銀に△2九飛かと思ったが、飛車の打ち場所は2九ではなく2五だった…△2五飛?
 確かに、銀桂両取りだが、4五桂は▲5三桂成△同玉と玉を危険地帯に引っ張り出す常套手段を備えており、せっかくの両取りも、”玉の危険度大”と桂得”の取引に持ち込まれてしまう上、返す刀で銀取りを受けられてしまう可能性が高い。
 本譜も、一旦、▲2三歩成を利かされ、△2三同金に勇躍▲5三桂成とされてしまった(ように見える)。


 この▲5三桂成に33分考えて羽生九段が封じ手をした。
 ▲5三桂成には△同玉と△同角があり、悩ましい。玉の安全度を重視するなら△同角だが、△1九角成がなくなってしまい、先手もゆっくりできる。強く△5三同玉としたいが、△5三同玉には▲2六銀が生じる。取ると▲3五角の王手飛車。そこで、△2四飛と逃げることになる(悔しい)が、更に▲2五歩とされ、飛車が窮屈というか危険。こんなことなら、飛車は2五ではなく2九に打つんだった……
 いや、それなら、第1図では△3七歩だった……

 評価値云々より、藤井王将が2時間考えて《△3七歩は大丈夫、成算あり》と4五に桂を跳ねたのなら、2時間20分考えて《▲4五桂は悪手ですよ》と△3七歩と打ってほしかった……
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ウクライナの子どもたちが語る将来の夢(NHK『ニュース7」)

2023-02-24 22:54:02 | 時事
 1年が経ってしまった。
 プーチンが演説で侵攻1年での成果を述べるために、1年を前にして大規模な攻勢を掛けるのでは?という危惧もあったが、そういうことが起きなくてよかった。と言っても、ロシアの攻撃は続いているが……

 『ニュース7』も侵攻1年ということで、1時間に延長して、キーウからの中継、これまでの情勢分析、ロシアの様子、ロシア国民の意識、侵攻がもたらした価格高騰、アメリカの今後の支援、日本の支援、日本に避難しているウクライナ人の現状、今後の見通しなどを報じていた。
 そして、番組の最後に、ウクライナの子どもたちが将来の夢を語る映像が流された。
「警察官になりたい」(7歳、少女)
「歌手になりたい」(8歳、少女)
「両親みたいになりたい。とても頭がよくて優しいから」(9歳、少年)
「ウェブデザイナーになりたい。たくさんお金を稼げるから」(13歳、少年)
「ファッションデザイナーか、家具のデザイナーになりたい」(10歳、少女)
そして、外で雪合戦などをして元気に遊ぶ映像が流された後、
「僕の夢は戦争が終わって友達が戻ってきて、地球上で誰も争いを起こさないこと」(9歳、少年)
そのあと、子どもたちの笑顔が映された。(大変な状況だけど、素敵な笑顔だった)

 「夢は誰も争いを起こさないこと」……本当にそう思う。
 一国のトップで70歳の男の演説より、遥かに遥かに良い語りだ。
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相棒 season21 第18話「悪役」

2023-02-23 12:01:59 | ドラマ・映画
 今回は人生ドラマ系……
…一見すると悪そうな人相で、悪役専門状態になっている小桜だが、実は優しく一生懸命な売れない役者。(それなりに、ヤクザの下っ端や時代劇の斬られ役のオファーは多いらしい)
 そんな小桜が今話の主人公。高校時代の演劇仲間の為に奮闘する中で、ビルの警備員を演じたり、尊敬してやまない先輩俳優を刺すのを演じたりするのも、脚本家の趣向か?(自己PRのプロモーション作品では、純愛ドラマの主人公も演じていた)
 今回の脚本家の光益義幸氏は、今シリーズの中で評価の高い第4話「最後の晩餐」を書いている。“しみじみ感”を伴うストーリーで、その意味ではよいドラマであったように思う。しかし、今話は、いろいろ疑問に思うことが多かった。


☆今話の見せ所
・藤枝(山口祥行)の鬼気迫る演技の真相……殺人を犯してしまったので、何も考えられずに無我夢中だっただけ
・上記のように奮闘した小桜千明のいろいろな役の演技(右京に頼まれて、教師をしている友人にも芝居を打った)。特に、朋香(田中道子)が殺人を犯さないよう、代わりに藤枝を殺したように見せかけた芝居……《善人の小桜が殺人の罪を犯してしまった!》と亀山や視聴者を騙そうとした決死の演技(咄嗟に藤枝も協力)※これについては後述
・「人を見かけで判断してはいけない」という教訓※これについても後述
・高校の演劇部仲間の不可解な動きが、徐々に明らかになっていく点……普段の『相棒』だと、必要以上に引っ張り回される感じで、じれったさを伴うが、今話はスムーズでストレスを感じなかった。(ああいう友情はいいなあ)

★疑問点、不満点
・殺害されていた北原陽介の不自然なロングヘア
 不自然なほどのロングヘアで亡霊を連想させ、右京に関心を持たせるキッカケと、一見して誰かわからないので正体不明の人物とすることができた……という利点はあったが、やはり、不自然。
 まあ、それは良いとしても……〈あらすじ〉の《半グレ刺殺事件は亡霊の仕業!?》《右京vs死を呼ぶ呪いのビデオ》《事件の背後で見え隠れする亡霊の正体は!?》《特命係が呪いのビデオに隠された真実を追う!》は、視聴者の興味を引くための小細工が過ぎている。……常々、このあらすじには不満を感じている
・決死の小桜の芝居だったが、必要だったの?
 朋香(田中道子)が殺人を犯させないための芝居だったが、そんな小細工をする準備があったのなら、さっさと彼女のところに行って止めた方がよい。恋人の仇を討ったという視覚的記憶を与えることで、彼女の復讐心を満足させるという効果はあるかもしれないが
・《人を見かけで判断してはいけない》という教訓よりは……
 《人を見かけで判断してはいけない》という教訓よりは……《人とぶつかった時に「ぶつかっただけでしょ」と開き直るのは危険》を教訓としたい。特に、因縁をつけるため、わざとぶつかってきたようだし。風体を視て、やばそうだと思わないと。人を見かけで判断すべきだった。
・女性で足が不自由な朋香がひとりで保科に詰め寄るのは無謀
 小桜たちを巻き込みたくはないという気持ちは分かるが、無謀すぎる。でも、実際には殺害してしまった(これもストーリー的には無理がある)。まあ、おかげで、部屋が荒らされて、右京が小桜プロモートのDVDに右京が目をつけることになったが。
・北原殺害の犯人を知って走り去る小桜を、亀山が逃がしたのはいただけない
 まあ、寺脇康文さんは60歳なので…(笑)

☆その他の感想
・小桜を演じた一ノ瀬ワタルさんは元キックボクサー。顔は佐藤二朗さんに似ていると思う。


第1話「ペルソナ・ノン・グラータ~殺人招待状」(初回SP)
第2話「ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀」
第3話「逃亡者 亀山薫」
第4話「最後の晩餐」
第5話「眠る爆弾」
第6話「笑う死体」
第7話「砂の記憶」
第8話「コイノイタミ」
第9話「丑三つのキョウコ」
第10話「黒いコートの女」
元日SP第11話「大金塊」
第12話「他人連れ」
第13話「椿二輪」
第14話「まばたきの叫び」
第15話「薔薇と髭と菫たち」
第16話「女神」
第17話「定点写真」

【ストーリー】(番組サイトより)
半グレ刺殺事件は亡霊の仕業!?
右京vs死を呼ぶ呪いのビデオ


 裏カジノ運営疑惑のあるイベント会社社長が刺殺される事件が発生。内輪揉めか対立組織の仕業と思われたが、初動の聞き込みでは、「亡霊に呪い殺された」という不可解な証言も。
 “亡霊”に興味を持った右京(水谷豊)が、薫(寺脇康文)と共に動き出すと、被害者は死の直前、「呪いのビデオを見た」と言っていたことが分かる。さらに現場を調べると、小桜千明(一ノ瀬ワタル)という俳優の自主制作映画のパッケージが、不自然に床に落ちていた。その時、右京は物陰から現場を覗き見る不審な男に気付く。その男こそ小桜だった。
 周辺を洗うことにした右京と薫は、小桜に目を掛けている所属事務所の先輩・藤枝(山口祥行)からも話を聞くが、めぼしい情報は得られない。ただ、その後の聞き込みで、小桜が高校時代、演劇部に所属していたことが分かり、当時仲の良かった4人組の同級生が、事件に何らかのかかわりを持っている可能性が浮上する。さらに、その中の一人、松尾朋香(田中道子)という女性は、小桜から逃げるように行動しているらしく…!?

事件の背後で見え隠れする亡霊の正体は!?
関与が疑われる悪役俳優にはある隠し事が…
特命係が呪いのビデオに隠された真実を追う!

ゲスト:一ノ瀬ワタル 山口祥行 田中道子

脚本:光益義幸
監督:守下敏行
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思いつきの政策で現場が難儀する事例  その2「国の政策に振り回される酪農家」

2023-02-22 23:17:41 | 時事
コロナ禍などでの需要の低迷や、餌の価格高騰で苦境に置かれている酪農
 国はこれまで、大規模化や効率化を進め、生産量を増やす政策をとってきた。
 しかし、去年(2022年)11月、需要と供給のバランスをとるために、乳牛を減らすことを促す政策を新たに打ち出した。(政策の方針を180°転換した)

――由利本荘市の酪農家の場合――
3年前、5億円余で牛舎を新設し、搾乳ロボットなどの最新機器を導入
 ……牛の乳頭をレーザーで探し当てて、すべて自動で搾乳し、首輪に取り付けたセンサーで牛の動きを把握する。モニターで示されるデータで“反芻”や“行動”を把握する……
 ……夢と希望に満ちていて、いよいよこれから始まるという高揚感を感じていたが……

 後押ししたのは、国の“畜産クラスター事業”
  ――畜産の大規模化や効率化を進めるため、飼育する牛を増やした酪農家に補助金を出す――


 この酪農家さんも、飼育する牛を約2.5倍のおよそ300頭に増やし、補助金を受けた
 ところが、国は去年、生乳の生産抑制の政策を打ち出した。
 新型コロナウイルスの影響もあって、牛乳や乳製品の消費が落ち込んでいるため、
 ――乳牛を1頭減らすごとに15万円の奨励金を出す――


「(国は)目標として《増産しろ》と言われ、皆がそれに向かって頑張ろうとやってきたものが
 ちょっと情勢が悪くなって、耐えられなくなってくると、減らそうと……
 ………どうしたらいいのか……」

 牛を減らすかどうかの選択を迫られた……
 ……《奨励金を受け取っても、経営状況は改善しない》と判断し、牛の頭数を維持することを決めた。

 しかし、円安やウクライナ侵攻の影響で、飼料や燃料の価格が高騰。
 1ヶ月にかかる飼料価格が1年前より300万円以上増えていて、生産を続けても赤字が膨らんでいく……

「従業員の生活もあり、経営者の責任もある……
 これからどうするか、先が見えない。どうしていったらいいのかなあ?」

 重要な副収入である子牛……1ヶ月で15,16頭生れてくる
 今は、子牛も買い手が見つからない。値段の付かない子牛もいる。
 ホルスタインの牡で1頭17~18万円だったのが、今は1万円しないとか、1000円とか……最悪1000円でも買ってもらえない。

 来年の夏以降は、新牛舎のために受けた数億円の融資の返済も始まる
という。


逆方向の政策を採ったのは何故か?
農林水産省
《新たな政策は、消費が落ち込む中で生産を抑制して需要と供給のバランスを採るための一時的な措置》で、
《大規模化・効率化を進め生産量を増やす目標は、今も変えていない》と説明


「牛を簡単に減らしたり増やしたりできるものではない」という生産者の声に対して
農林水産省
《酪農の現状は理解している。
 だからこそ、直近の経営を支援するために奨励金を出すことにした》
《牛を減らせば、その分の飼料や経費も減り、一定の支援になるはずだ》

《需要や供給のバランスをとるために、生産の計画を立てるのは生産者団体であって、国はあくまでそれを支援するのが役目》と主張


専門家
「酪農家が安定した収入を得られるようにするためにも、国が緊急措置として一時的に生乳を買い入れて調整する仕組みを導入するべきだ」と指摘している

東京大学大学院・鈴木宣弘教授(農業経済学が専門)
「“目の前の需給バランスが崩れると、それに対して非常に短期的な視点でいろんな要請をする”というのが政策の特徴である。
 それに酪農家が振り回されている感が否めない。
 需給のバランスが崩れた時には、政府の責任で酪農家・メーカーから買い上げるなど、最低限の需給調整をやるということが必要である」


解説記者(取材者)
「生産コストの増加に見合うほど牛乳などの価格に反映できていないというのが現状である。
 今後、もし価格が上がったとしても、牛乳を手に取るときには、“多くの酪農家が廃業の危機に追いつめられている”と言うことを思いを馳せられたらと思います(“高い”と文句を言ったり、棚に戻さないでくれ)←私の意訳

キャスター
「もちろん、応援したいという気持ちはあります。ただ、この物価高の中で、消費者の負担にも限界があると思うんですよね。
 そんな中で価格を上げて、もしも販売が落ち込むとなったら、また、生産者にとって大変なことになってしまうのではないかと思うのですが」

解説記者
「それは一番難しい問題だと思います。
 今回取材の中で印象に残っているのは、《牛乳は蛇口をひねったらすぐに出てくるわけではないんだ》という酪農家の方の言葉です。
 乳牛として生乳を搾れるようなるには、子牛を育てたうえで、妊娠・出産を経る必要があるため、およそ3年間かかると言われているんです。
 人間の都合で簡単に調整できるものではない
という、当たり前のことを改めて感じました。
 そのうえで長期的な視野に立って、安定的な経営ができるようにしていくことの重要性を強く感じました」

============================================


 酪農家が国(農林水産省)の出した甘い蜜に誘われ乗ってしまったという感があるが、省の実績を上げたいという見栄から、長期的な展望を立てず、場当たり的な“畜産クラスター事業”を打ち出した。
 新型コロナウイルスやウクライナ侵攻などの想定を超える事態が発生してしまったが、そういうリスクを考慮していなかったとしか思えない。コロナ禍、侵攻による需要低下やコスト上昇による生産者の窮乏に直面し、これまでの方針とは真逆の“頭数削減の奨励金”を打ち出した。
 机上の計算的なあまりに短絡的な所業だ。
 専門家の唱える“一時的に生乳を買い入れて調整する仕組み”というのも、場当たり的な施策である。
 キャスターの指摘した“価格を上げることによる消費(需要)の低下”に心配も、消費者オンリーの偏った視点によるもので、コストがアップしたのなら価格を上げないと商売が成り立たない《原価+利潤=売価》の大原則が欠落した主張である。
(おそらくキャスターの言葉は台本通り)

 最後の記者の言葉は、酪農家(生産者)たちの気持ちを代弁した言葉だが、理想論で実現は難しい。
 ともあれ、その“長期的な視野に立って、安定的な経営ができるように”とはかけ離れた農林水産省の政策であり、“畜産クラスター事業”+“牛頭削減奨励金”は全くの税金の無駄遣いであり、牛の虐殺行為(以前もNHKのコーナーで、酪農家が育ててきた子牛を泣く泣く殺処分していた事例が紹介された)である。
 借金を返せず廃業する酪農家が多数出てくるのだろうか?その債務はどうなるのか?
 利益を上げたのは、自動搾乳機やオペレーションシステムのメーカーか?(その搾乳機なども、制作反転により計画倒れで苦境に陥っているかもしれないし、制作反転の情報をいち早く察知して、難を逃れているかもしれない)


 票に結び付きやすい補助金より、直接のコスト削減になる消費税率を下げる方がはるかに効果的だ。


            ………焼け石に水にもならないが、牛乳をたくさん飲むようにしている………
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今回(2023年2月21日)の寒気

2023-02-21 09:54:50 | 気象
昨日(2月20日)から寒気がやってきている。
今日がピークで、やや足早に去っていく。

今朝(2月21日午前9時)の上空1500mの寒気図

前回(2月15日)や先月(1月24日)の最強寒波の時と比べると、若干、南下具合が小さいが、ほとんど同じとも言える。

前回(2月15日)の寒気の寒気予報図

先月(1月24日)の最強寒波の時の寒気図が下図。


 しかし、今朝の最低気温(福井市)は-0.5℃(05:52)で、9時50分には既に3.3℃まで上がってきている。
 今日の予想最低気温は0℃、最高気温は4℃だが、もう少し上がるかもしれない(ちなみに、2日前の予報では予想最高気温は2℃)。
 と思ったら、10:30から10:40にかけて、2.4℃→1.1℃と急降下。とにかく、今回の寒気は濃淡があるらしい。
 積雪も3cmしかない。昨日から筋状の雪雲がやって来るが、それほど発達していないのか、隙間が多く、止み間が長い。時折、日差しもあった。

 寒気図では、-6℃以下の区域しか分からないので、図の見た目の差は小さいが、寒気の深度が浅く、濃度・密度も薄いのかもしれない。

 それほど寒くなく、雪も降らなくて、良かった。
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思いつきの政策で現場が難儀する事例  その1「保育所保育指針の改定(2018年)」

2023-02-20 16:47:01 | 時事
NHK『おはよう日本』では、現代社会の問題点や課題にスポットを当てて、紹介・解説するコーナーがある。保育園の現状と問題点や課題も、時々取り上げられている。
以前の時も、《大変だなあ》《制度(指針)改定が改悪になっている》などと、憤慨に近いものを感じたが、数日前のレポートもその続編で、同様な感想を持った。

「保育所保育指針」が2018年に改訂された。
大きな変更点としては、「保育所とは、養護だけではなく、幼児教育を行う施設である」と明記されたこと。

「仕事の忙しい保護者に代わって、子どもを養護する」→「養護だけではなく、幼児教育を行う」と保育所(保育園)の役割が変更(追加)されたのである。


《ここからが、『おはよう日本』のコーナーの内容》============
「保育に高い質が求められるようになったが、今の人数では実現不可能」
「保育内容が変わり、理想と現実のギャップに悩んでいる」

という現場の声。
【この声の保育士への取材】……2歳児12人を保育士2人で担当してる
 《一人一人が何をしたいか》――『こどもの主体性を重視した保育』が求められるようになった……と言う。

〈実際の取材映像〉――
 園庭で遊ぶ子供が多いが、部屋でお絵描きをする園児も2、3人いるという状況……園児ひとりひとりの主体性を尊重
 「おもちゃを探して」という園児の要求にこたえていると、一方で「抱っこして」とせがむ園児も。「少し待ってね」と言うと、泣き出してしまう。→抱っこしながらおもちゃを探す――

「安全に気を配りながら、一人一人の声に耳を傾けるのは、簡単ではない」
「もう一人(保育士が)いると、対応しやすい」

と言う。

【現状などを解説】
◆保育内容の変化
かつて 《協調性などを身に着けさせる》――集団での保育
        ↓
5年前、《子どもの主体性を尊重する》として保育指針を改定
 一人一人の関心や意欲を大切にするよう現場に求めた


 しかし、質の高い教育?(本当に質が高いかも疑問)を求めておきながら、国は配置基準は変えない(75年前から変わっていない)
  保育士一人当たり 0歳児  3人
  保育士一人当たり 1・2歳児 6人
  保育士一人当たり 3歳児  20人
  保育士一人当たり 4・5歳児 30人
 ………常にギリギリの人数で、さまざまな対応を求められている

再び、【保育士への取材】
 45分間の休憩時間に、食事をそこそこに切り上げて、保護者への連絡帳を記入
 帰宅後、子どもたちが作る凧の下準備


 出来るだけ家庭で子どもを見るようにしているという保護者の協力や、地域で清掃など保育士でなくても良い作業を補助するなどの動きはあるが ………
     ………残業が多く、人が足りないという保育の現状である
============================================


 10年以上前、公民館で将棋教室を開いたことがあった。
 小学生5~8人、中学生4~6人、高齢者7~9人だった(多少増減)。7年ぐらい開講したと思う。
 小学生6人でも大変だった。心の中で《こいつら、幼稚園児か?》とよく思った。小学校の先生は大変だな……まして、幼稚園や保育園の先生は本当に大変だなあと。(小学校の教師は、保護者の相手も大変か)
 10年前でも、こんな感じ(私の修行が足りないのかも)だった。それが、《ひとりひとりの主体性を尊重》しなければならないとは!
 “ひとりひとりの主体性”と言えば聞こえが良いが、それをあまりにも尊重すると、一人一人の考えを主張する(我慢せずわがまま放題の)人間がたくさん育つのではないだろうか?
(小学生時代、体育会が近づくと、開会式の練習(行進、マスゲーム、応援合戦など)で、毎日、暑さと理不尽さ(練習の非合理性)を我慢していた。現代とは真逆に近かったが、おかげで忍耐力はついたかも)

 話が逸れてしまった。
 国は思いつきで政策を立てるが、現場が振り回されるだけとか、却って、改悪になっていることが多い。(教育で言うと、“総合学習”とか大学入試制度の改定)
 最近、そういうことを感じることが多い。余裕があれば、「その2」以降も書きます。
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「パンダ(シャンシャン、永明、桜浜、桃浜)、お別れ観覧」のニュースを観て

2023-02-19 22:05:52 | 時事
シャンシャン……(5歳メス、上野動物園・中国返還は21日)
永明……(30歳オス、16頭の子を持つ、和歌山県アドベンチャーワールド・22日返還)
桜浜、桃浜……(8歳メスの双子、和歌山県アドベンチャーワールド・22日返還)


 パンダとお別れをする観覧客のニュースを観た(NHK『ニュース7』)。

 彼らがどのような気持ちで日々を過ごしていたのだろうか?飼育員さんとの心の交流はあっただろう。毎日、たくさんの人が見に来てくれる……鬱陶しいと思っていたのかもしれない。ちやほやされて気分がよかったのかもしれない。
 2、3日後に遠い中国の地に行くことを知っているのか知らないのか?………
 シャンシャンや桜浜、桃浜を観ていると、やっぱりパンダはかわいい。(永明はちょっと…笑)
 過去のシャンシャンの映像も紹介された。本当に愛らしい。


 シャンシャンの最後の観覧には6万人の希望者から抽選で選ばれた約2600人(倍率およそ24倍)。
 観覧後、涙を流す人が多数。
「シャンシャンと上野で会える最後だと思うと涙が止まらなかった」(“上野で会える”……もしかすると、中国まで会いに行くのかな?)
「夜も眠れなくなったこの1週間、自然と家族の一部のような存在になっていた」

 シャンシャンの成長に励まされ、元気づけられたという女性も取材されていて
「本当に帰っちゃんだなと実感して、心の中が空っぽになっていく気持ちだけど、
 今度はシャンシャンを応援する立場なので、ありがとう、行ってらっしゃいという気持ち」

 和歌山の永明たちに対しても
「かわいいぃ~もう涙が出るぅ」
「永明の大ファンで、絶対に会いたかった
 (中国で)ゆっくりしてほしい」 

 実は、このニュース、「ウクライナへの侵攻、戦闘の様子」、「ミュンヘン安全保障会議(ウクライナ支援についてなど)」、「トルコ・シリア大地震」の後に流されたので、複雑な気持ちになった。
 ……《日本は平和だなあ》  
 平和などと感じる余裕のない方は日本にもたくさんいらっしゃるだろうけれど、パンダとの別れに涙を流す人がたくさんいる……《やはり、日本はいい国なのだろう》
 別れに涙を流す、パンダを可愛いと思う……《そんな感動ができる日本人は素晴らしいのだろう》


(それにしても、みんな、すごい望遠カメラを持っているなあ)
コメント (4)
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