英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

FIBA女子バスケットボール・ワールドカップ2018 「ホーバスHCについて」の補足

2018-09-29 12:28:10 | スポーツ
「ホーバスHCについて」の補足です。

 今大会の日本チームのバスケットを観ていて感じたのが、ディフェンスが以前より甘かったこと。
 高さがないので、ペイントにボールが入るとダブルチームなどカバーに動く必要がある。高田も良く守り、宮澤も良く動き、リバウンドも良く捕った。他のメンバーのペイントエリアへの収縮も素早かった。高さや力のある外国選手に対して、よく守っていたと思う。
 しかし、その分、外郭エリアのチェックが甘くなり、3Pシュートを楽に打たせるシーンが多かった。中と外を両方守るのは困難ではあるが、せめてエースシューターへのマークを緩めてはいけなかった
 さらに、ボール保持者へのプレッシャーも緩く、ターンオーバーを誘発できなかった
 ターンオーバーを犯させなくとも、不完全なオフェンスから無理なシュートを強いて、そのリバウンドを捕っての反転して速攻を掛けるというシーンも少なかった。(24秒オーバータイムに追い込むことも少なかった)
 タイムアウトでのディフェンス指示も少なかったように思う。流れが悪い時こそ、ディフェンスが重要になると思うのだが、「本来のプレーが何故できない?」といった抽象的な不満の言葉が多かった。
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【歳時メモ】 蕎麦、コスモス、セイタカアワダチソウ

2018-09-28 16:47:22 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

 蕎麦畑は、今が花盛り。
 コスモスもあちこちで咲き揃っています。
 セイタカアワダチソウも色づき始めました。今年は草丈が高いようです。
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FIBA女子バスケットボール・ワールドカップ2018 第3戦、本戦1回戦の簡単感想とホーバスHCについて

2018-09-27 23:52:19 | スポーツ
グループリーグ第3戦はプエルトリコに69-61で勝利。2勝1敗のグループ3位(同率3チームの対戦での得失点差に依る)決勝トーナメントに進出。
決勝トーナメントは、中国に81-87で敗れ、準々決勝進出はならなかった。


(第1戦。第2戦についてはこちら
第3戦 対プエルトリコ戦
 第1Qは23-15。
 第2Q・4分で2点差に詰められるが、町田が入ってオフェンスが機能して(8アシスト)、前半は43-28と15点リードして終了。
 いい流れを3Qにも持込み、3分で19点のリード。ところが、楽にシュートを打たれ失点、オフェンスは停滞し、53-45で第3Q終了。(第3Qの日本の得点は、わずか10点)
 第4Q直後もシュートを決められ6点差に。この後、立て直し、残り4分で66-49と安全圏に入ったかと思われたが、また、グワスミー選手に3連続で3Pシュートを決められる反撃に遭い、点差を詰められる。……結局、69-61で何とか逃げ切った。

 だらだら、もたもた、どたばた……という印象で、終盤はひやひや感まで味わった。
 高田と宮澤のふたり、あるいは、どちらかがコートに居ないと、もたもたしてしまう(途中までは馬瓜が不振だったことも原因か)。オフェンスはともかく、ディフェンスはふたりの貢献度が高いことを実感した。オフェンスがもたもたしたのは、ディフェンスの失敗感が波及したのかもしれない。
 もっと余裕を持って勝てる試合展開だった。勝たなくてはならない試合だった。(簡単に勝てないのが、世界大会なのだが…)



決勝トーナメント1回戦 対中国戦
 第1Qは25-19。第2Q中盤に追いつかれ、その後は一進一退。44-46と2点のビハインドで前半終了。
 第3Qは中盤以降、突き放され、57-67。
 第4Q、開始2分過ぎには63-69と6点差まで詰めたが、そこから、オフェンスを封じられ、きっちりシュートを決められ、65-76と11点差に広げられてしまう。ところが、ここからオコエがミラクル・プレーを連発(味方のシュートのエアボールがオコエの手の中に。相手の甘いパスがオコエの目の前に。それだけでなく、オコエの思い切りの良いシュートが決まる)。残り2分11秒に75-81と6点差、残り1分43秒で79-81の2点差。……しかし、反撃はここまで。結局81-87で敗れた。

 ベルギーがスペインを破るという番狂わせを起こしたので、2勝1敗で並ぶも、得失点差で日本は3位となり中国と戦うことになった。
 2位ならば、運動ポテンシャルが高く、未知数で、上り調子のセネガルとの対戦で、中国とどちらが組みし易いのかは微妙なところ。ただ、205㎝、200㎝の超長身選手を擁し、平均身長が187.2cmの中国(日本は175.8cm)より、日本のしつこいディフェンスとショックが大きい3Pシュートはセネガル相手の方が有効だと思う。
 
 中国は高さでリング下の支配を計りながら、機を見てジャンプシュートを放つ(精度が高かった)。
 日本は、時折、中国の高さに抗しきれないシーンも見られたが、高田がペイントゾーンをよく守り、宮澤はリバウンドやマークディフェンスを頑張る。また、中国の高さ対策として起用された長岡も良く守り、失点を最小限に抑え、ドライブや3Pシュートで得点を先行させた。
 しかし、中国は徐々に日本のオフェンスに対応し、日本のオフェンスに停滞を強いり、追いつき逆転、2点のリードで前半を終えた。日本は主導権を握っているうちに得点差を二桁にして、中国の焦りを生じさせたかった。
 あと、この試合に限らず、フリーで3Pシュートを打たせてしまうシーンが頻出した。ペイントエリアを皆がカバーしなければならない大変さはあるが、3P得意のシューターへのマークが甘かったように感じた。
 後半に入ると、高田と宮澤に疲れが見え始め、中国のオフェンスの自由度が増してしまい、失点が嵩んだ。また、オフェンス面では、中国の適応度を上げたディフェンスを崩すことが出来なくなっていき、得点が伸びなくなった。
 中国は日本のバスケットボールをよく研究していた(特に、宮澤へのマークが厳しかった)。対策を練りやすいということもあったのではないだろうか(これについては後述の“ホーバスHC論”にて)。あと、オフェンス終了後の戻りも速かった。

 試合を観て感じたのは、中国の方が実力が上だということ。日本と中国の実力は4対6ぐらいだろう(もう少し差があるかもしれない)。
 今回は出だしが良くて、「4」の目(日本勝利の目)が出るチャンスだった。そのチャンスを活かせなかったのはベンチワークに問題があったと考える(詳しくは後述)。さらに、「4対6」の実力状態を作ったのもベンチ(スタッフ)だと思う(後述)
 高田、宮澤、長岡の他、馬瓜やオコエが頑張ったが、本橋が25得点と奮闘。彼女の活躍に勝算は惜しまないが、ポイントガードの得点が傑出するのはチームのオフェンスとしては問題に感じる。

 本橋は「グループリーグの3試合を振り返って、本橋の考えは「自分のプレーをやりたい」に行き着いた。「空いたらシュート、出て来たらドライブと、頭の中をシンプルにして得点を狙っていくようにしました。前の試合はドライブしなきゃ、行かなきゃという気持ちが強く、空いているのに狙わずに中に攻めてしまうことが多くて。自分のシュートを第一に考えました」と答えていた。
 彼女のスタメンは相手チーム(中国に限らず)にとっては想定外でボールを持った彼女に対するマークは甘く、彼女のシュートセレクトは正しい。
 しかし、≪自分のシュートを第一に考えた≫というのはどうなのだろう?確かに、チームの得点は伸びるが、チームのオフェンスが錆びついてしまう危険性がある。
 他の選手が動いて苦労してフリー状態を作ってもパスをくれなかったり、ポイントガードの≪自分のシュートを第一≫という意思を感じてしまうと
、ポイントガードへの信頼は薄れていく。
 それはともかく、本橋は良く頑張った。他のメンバーも良く頑張った。お疲れ様でした。


ホーバスHCについて
 ホーバス氏は理知的・論理的で人間性も素晴らしいと感じている。しかしながら、氏の戦術や試合中のタイムアウトの指示、試合後のインタビューを見聞すると、疑問に感じる点が少しある(少しではないかも)。
1.将棋やチェスではない
「自分たちのプレーが出来ていない。何故しない?どうして出来ない?」
「タイムシェア制の選手起用システムを組み、それを(練習や強化試合など)で行ってきたが、予定したプレーをできない選手がいて、セットがバラバラになってしまった。出来るチームのはずだが、若いこともあって、出来不出来の波がある」

 世界大会なので、高さもスピードもある相手に対して、出来ないことが増えるのは仕方がないというか“当然”に近い現象。駒やキャラの能力が一定の将棋やチェス、戦略シミュレーションゲームではないのだから、出来ない状況も想定して戦術を立てるべきだ。そもそも、何度も選考を重ねて選んだ選手、“できていない選手がいる”と思っても口にしてはいけない。
 “出来たこと”“出来なかったこと”を把握できたのは今後に向けてプラスになるはず。

2.オフェンスのバリエーションが少ない
 「高さもリーチもある外国チームに対しては3Pシュートが最も有効である」という考えに異論はない。
 しかし、渡嘉敷や大崎が不在の現状では、ポストプレーは望めない。さらに、小型チームではスクリーンプレーもあまり機能せず、今回はコンビネーションオフェンスも少なく、さらに、セットプレー(トップの位置で走り込んでボールをもらう行為を複数人が繰り返す)もほとんど効果がなかった。
 さらに、吉田がいれば、ゴール下にパスを通したり、ポストプレーも増えたであろう(今回はセンターは高田のみなので難しいが)。また、吉田はフリーの選手を見つけ、パスを通すのが非常にうまい。
 今大会は、ポイントガードがリングに切れ込んでそのままシュートか、パスアウトして3Pシュートするパターンが殆どだったので、それを注意するだけでよく、相手ディフェンスは対応し易かった。そのため、後半に入ると、相手ディフェンスが適応し、日本のオフェンスが停滞してしまうシーンが増えた。(ドライブインとパスアウトからの3Pシュートのみを注意していたので、本橋のジャンプシュートは殆どフリーで打てた)

3.精神的支柱がいない
 高田も宮澤も良く頑張ったが、残念ながら“精神的支柱”という存在とは言えない。
 吉田、渡嘉敷、大崎はプレーの面でも支柱だが、流れが悪くて苦しい状況でも、踏み止ませるプレーができる。コートに彼女たちが居るだけで、≪何とかなる≫という雰囲気や顔をしている。

4.タイムアウトが遅い
 スペイン戦の第1Q、中国戦の後半に攻守ともに機能しなくなり点差が開いていっても静観。ビハインドが大きくなってからようやくタイムアウト。傷が大きくなり、挽回が難しくなってしまった。


 今大会、ホーバスHCの目指すバスケットの限界を感じた。
 故障中?の渡嘉敷、妊娠の大崎は仕方ないし、後々、代表復帰の可能性大。
 ホーバスさん、吉田を復帰させてください。

補足(9月29日記事)しました。
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FIBA女子バスケットボール・ワールドカップ2018 第1戦、第2戦

2018-09-25 19:35:11 | スポーツ
今回より、大会名称が『FIBA女子バスケットボール・ワールドカップ』に変更(これまでは『FIBA女子世界選手権大会』)。
フォーマット(予選通過枠→決勝トーナメントの形式)も若干変更されたようだ。

【参加チーム】
各地区予選を勝ち抜いた14チーム(アメリカ地区3チーム+アフリカ地区2チーム+アジア地区4チーム+ヨーロッパ地区5チーム)+前回オリンピック優勝国+開催国の計16か国。

グループA……韓国(16) ギリシャ(20) カナダ(5) フランス(3)
グループB……オーストラリア(4) トルコ(6) アルゼンチン(15) ナイジェリア(34)
グループC……日本(13) プエルトリコ(22) ベルギー(28) スペイン(2)
グループD……ラトビア(26) アメリカ(1) セネガル(17) 中国(10)

 国名の横の数字はFIVAランキングだが、実力を正確に反映していないようだ。
 9月2日にFIVAから発表された“パワー”ランキングでは日本が9位、スペイン2位、ベルギーが6位、プエルトリコが12位となっている

【大会形式】
・16か国が4チームずつ4グループに分かれてリーグ戦(4チームによる総当り戦)を行い、各グループの上位3チームが決勝トーナメントへ
・決勝トーナメントではまず2位通過、3位通過のチームが別グループのチームと2位×3位とで対戦する(1回戦)。その後、そのそこでの勝者が各グループ1位と準々決勝を戦う
・オーバータイム(延長戦)採用で決着をつける
 ≪私見≫
 参加16チームのうち12チームが決勝トーナメント進出(75%)はかなり緩い予選だが、グループのレベルの偏りによる運不運を軽減できる(サッカーのワールドカップのように、強豪チームの敗退の率は低くなる)。
 また、1位通過はシード(準々決勝進出)されるので、予選の意義も保たれている。
 引き分けがないので、初戦、2戦と連敗するチームの出現度が高く、残り1戦を残して予選敗退が決してしまうことも多かったが、それがなくなった。



第1戦 対スペイン戦
 スペインは前々回大会は3位、前回大会は準優勝、リオデジャネイロ五輪でも準優勝で、優勝候補本命のアメリカの対抗馬の一番手。しかも地元開催国。初戦の相手としては、厳しすぎる相手。
 しかし、リオ五輪では日本もスピードとシュート力、豊富な運動量でのしつこい守備で強豪国にも十分対抗できるという感触を掴んだ。今大会、吉田、渡嘉敷、大崎不在ではあるが、3Pシュートに関しては当時以上の得点力がそれをカバーし、今回リオ五輪当時と遜色ないチーム力を保持していると考えられる。ゲームの流れを掴めば、スペインに一泡吹かせることも可能と考えていた。

 しかし、前半、21-39と大きなビハインド。ディフェンスは甘く、オフェンスはミスが多く、得点はおろか、攻撃の完了さえできない状況だった。
 初戦、地元チーム相手の“アウエィ感”ということもあるが、主因はスペインのディフェンスの良さであろう。マークが厳しく、チェックも厳しい。ドライブからのシュートやパス回しが日本のオフェンスの主システムだが、きっちりマークされて、苦しいシュートやパスを強いられた。
 また、他のプレーヤーもドライブに合わせる動きもなかった。さらに、ピック&ロールやスクリーンプレーもなく(身体が小さいと難しいかもしれないが)、ドライブからのプレーに終始した。攻撃が単調なので、相手もディフェンスしやすい。
 ベンチワークにも疑問が残る。
 試合開始早々は、悪くなかった。馬瓜や水島が難しいシュートを決め、スペインも「油断ならじ」というプレッシャーを感じたのかミスが多かった。ところが、リング下に切り込んだ馬瓜が行き詰まってパスミス、本橋がドリブルミスしターンオーバー。このふたりと水島をベンチに下げ、町田、長岡、赤穂ひまわり(姉は最終選考で涙)をコートへ。タイムシェアでチーム全体で戦うシステムに沿った交代で、ミスが続いた流れを変える意図もあったと思うが、開始5分弱でポイントガードを含めての3人一気の交代は疑問に感じる。
 町田と本橋は同タイプのPGでオフェンスを継続する意味では有効だが、徐々に本来の動きを取り戻し、日本のオフェンスに対応しつつあるスペインに対し、ベンチから出たばかりでは厳しいものがある。スペインのディフェンスの厳しさを把握しつつあった本橋をもう少し使うべきではなかったのか?(この時点では、日本6-7スペイン)
 いきなりスペインのプレッシャーに対応しなければならないという点では、長岡も赤穂も同様。しかも、ディフェンス力に関しては、水島、馬瓜の方が高い(ように思う)。結局、この交代はあまり有効ではなく、スペインペースになっていった。
 しかも、この後すぐ、宮澤が2つ目のファールを犯し(疑問の判定)、ベンチに下げざるを得なくなり(代わってオコエがコートに)、更にディフェンス力が低下した。

 タイムを取るのも遅かった。(第1Q残り3分で、8-14)
・勿体ないファールはするな
・パスを回さず、1対1ばかりしている
・うちのバスケ(日本のバスケ)をしよう(4ターンオーバーで、ターンオーバーからの失点が7)
・わざとタイムを取らなかった。スペインが疲れていたから(“ミスをしていたので、立て直させたくなかった”という意味だろう)

 部分的には正しいが、ファールは3つ(宮澤が2ファールで他は1つのみ)。それよりも、点差が開いてスペインに余裕を持たれてしまう前に、悪い点を注意すべきであった
 それに、まず、ディフェンスから立て直すべきだ。オフェンスが機能しないなら、失点を押さえ差をつけられない事を優先すべきで、相手のオフェンスを押さえれば、ディフェンスにも影響し、流れも変わってくるのではないだろうか?リバウンドの指示もなかったようだ
(中継に入らなかっただけで、ディフェンス指示はあったかもしれない)

 第1Qは終了間際にミスが相次ぎ4点を取られ、10-20で終了。(この4点が痛かった)
 やはり、吉田、渡嘉敷、大崎の不在は大きい
 吉田なら悪い流れを断ち切るパスや態勢を立て直すオフェンスを組み立てただろうし、渡嘉敷なら多少無理な状況でもシュートを決めたであろうし、大崎なら厳しいディフェンスで点を許さないであろう。希望的観測かもしれないが、彼女たちがコートに居れば心強さを感じ、ここまでスペインに流れが傾かなかったであろう。

 自分たちのバスケットが崩れている時、流れを留め、立て直す時間を作る選手が欲しい。
  

 第2Qも流れは変わらず。ただ、点差を開いたが、やや立ち直りの兆しが感じられた(藤高の3Pシュートや宮澤の得点、藤岡&高田のコンビプレー)。

 第2Q、4分45秒、日本14-28スペイン、フリースロー2本与えたところで、タイムアウト。

「こんなバスケ、初めて。何したいんですか?(プレーの)意味わかんない?
 ほんとにもうギリギリだよ。今、今ちゃんとやらなかったら……ハーフタイムで終わりだよ(逆転不能)」
 部分的にしか中継されなかったが、ただ、叱るだけ。皮肉を言うだけ。
 21-39で前半終了。前半終了前も6連続失点だった。

 後半は粘り強いプレーを続け8点差を詰めたが(試合中のスコア表示では9点差)、逆転するには厳しい点差だった。


第2戦 対ベルギー戦
 世界ランクは低い(28位、日本は13位)が、ヨーロッパ3位の強豪。“パワー”ランキングでは6位で上位(日本は9位)。
 それに加え、日本は初戦の敗戦後、ホテルに戻ったのは23時頃。翌日の8時15分から練習、そして13時30分から試合開始というタイトなスケジュール。前試合の高田のプレータイムが38分(ほぼフル出場)というのも気懸かり。ベルギーは50点差の快勝で、主力をベンチで休ませる余裕もあった。

 
 第1Q、一進一退の攻防が続いたが、日本得点が先行するようになり、日本ペース。第1Qは17-13で終了。
 第2Qに入ると、2分では20-13と7点リード、さらに4分には23-14と9点差まで広げ、このままいくのではというムードになった。
 しかし、ベルギーも踏ん張り、5点前後の日本リードで推移。前半は日本35-32ベルギーで終了

 第3Qにベルギーが追い付き、その後はシーソーゲームとなったが、クォーター終盤は日本がペースをつかみ、第3Qは、日本57-50で終了。
 第4Qも一進一退の展開だが、やはり日本がリードを保ち主導権を渡さず、残り6分17秒で65-56と9点リード。
 しかし、勝利を意識したのか、5分間、無得点。ベルギーに12連続ポイント許し、逆に3点のビハインド(日本65-68ベルギー)。
 ここで、馬瓜が起死回生の3Pをねじ込み、同点!何とか踏みとどまる。相手ディフェンダーのチェックが迫る中、良く決めた。
 残り1分2秒。互いに無得点でオーバータイムに(68-68)
 この間は、ベルギーに得点チャンスが多く、ベルギーが勝機を逃した感が強い。特に、残り20秒強でベルギーのドライブシュートに対し、藤高と高田が身体を寄せたが、ふたりとも(少なくとも藤高は)相手に押す感じで空中で接触しており、プッシングのファールを取られても文句を言えないプレーだった。さらに、残り1秒弱でボード下へのルーズボール。ベルギーの選手があと半歩早ければ、そのままシュートされていたかもしれない。冷や汗ものの第4Q終了間際だった。

 オーバータイム開始早々、パスを受けた藤高がラインクロスのターンオーバー。この後、3Pシュートを決められ、流れが悪い。しかし、残り3分20秒で宮澤の3Pシュートが決まり71-71の同点。
 この後、互いにターンオーバーやシュートミスで無得点。
 残り2分24秒で、勝敗を分けるプレーが出る。
 リングにドライブしようとしたベルギーのアレモンドがマークした馬瓜を手で押してしまう。これがオッフェンスチャージングを取られ、ターンオーバー。しかも、ファールアウト(5ファール)。相手選手の動きを呼んだ馬瓜の好ディフェンスだった。
 さらに、宮澤が3Pシュートを決め、3点リード。残り2分、日本76-73ベルギー。
 残り1分でシュート(2点)を決められ、1点差。互いに3Pシュートを外し、残り15秒で、赤穂がファールを受ける(アマチュア大会では時計を止める為の故意ファールは禁じられているが、別にいいような気がするが…)
 このフリースロー、赤穂が2本の内1本を外し、2点のリードに留まり、“ヒヤヒヤ感”を維持してしまう。
 残り4秒でベルギーが3Pシュート。これを宮澤がブロック!これを赤穂がキャッチし、そのまま試合終了。日本77-75ベルギー。
 このシュートブロックも審判によってはファールを取ったかもしれない。ファールを取られた場合、3本のフリースローなので逆転負けの目もあった。ただ、シュートしたメースターグはそのままベンチで悲嘆にくれていたので、ノーファールだったのだろう。

 今ゲーム、日本ペースで展開していたシーンが多く、これほどギリギリの勝利にならないように思えた。
 点差が開いた場面で、突き放せなかったのが残念というか、反省点。逆にゲーム終盤は負けても不思議でない流れだったので、勝てて良かった。(運も良かった)
 

【2戦を通しての各選手の印象】
本橋……悪くはないが、ミスがやや多い。スペイン戦では、「スクリーンに掛かり、マークを振り切られる」というパターンを2連続。
水島……動きはいい。スターターとして出場するも、ゲーム序盤でミスが出てしまい、プレータイムが短い。俊敏な動きで激しい守備が長所だが、余計なファールや迂闊なプレーが出るのが仇になることも
宮澤……3Pシュートのタッチはイマイチだが、スピードで切り込むシュートも通用。厳しいディフェンスやリバウンドでも貢献。もう少し積極的に攻撃アタックしても良いような気がする。
馬瓜……フィジカル、メンタル強い。苦しいところでシュートを決める
高田……攻守の要で、黙々と役目を果たす頼もしいチームの柱。安定して活躍。
オコエ……スピンムーブシュートなどポテンシャルは高く、物怖じしないが、空気を読まないシュートが玉に傷。雑なプレーが多い点が残念。尻を突き出し過ぎる変なボックスアウト。
藤高……3P好調で貢献。守備はよくない。ドタ足も気になる。
藤岡……ドライブイン、アシストパス、ボールキープなど素晴らしい
町田……ドライブ時に相手の高さに苦労している。大会前に捻挫したという情報も。
長岡……堅実な守備をしているが、オフェンス時、ハンドリングミスなどがっかりさせることがある
赤穂……高さがあるうえ、柔らかい動きもできるのが魅力。相手に少し気後れを感じることがあるように感じる
根本……強化試合2戦目でクイックモーションからの3Pシュートは見事だったが、この2試合はプレータイムが短い。

実況アナ(第2戦)……ベルギーのアレモンドがオフェンスファールでターンオーバーしたが、このファールでファールアウトになったのに気付かず。OT時、赤穂がフリースローになっているのに気がつかず。
 
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刑事7人 第4シリーズ  最終話「嘘つき女現る!! 20世紀最後の未解決事件」

2018-09-15 11:43:39 | ドラマ・映画
最終話は、それまでに張ってきた伏線を回収しきれずに、破綻してしまうか、辻褄をなんとか合わせたもののドラマではなくなってしまうといった残念なパターンに陥ってしまうことが多いが、この最終話は片桐(吉田鋼太郎)絡みではあるが、単独の過去の事件であるにもかかわらず、ストーリーや設定が破綻しまくっていて、≪いったいどういうことなんだ!≫と言いたくなるくらいの出来であった。
さすが“要注意脚本家”の吉本昌弘氏である(“警戒脚本家”に格上げ間近か)

 まあ、ずっと残念な出来だったので、最終回としては順当?な残念さだったのかもしれない。
 時間と労力を費やして記事を書く気もしないので、突っ込みどころを箇条書きで…

・深幸署と暴力団の癒着を黙認し、さらに商店街の夫婦を惨殺した犯人や真相を隠ぺいしようとした署に協力するメリットが感じられない。(商店街は寂れ切った面持ち)
・癒着を隠すため、証言を捻じ曲げ冤罪をでっち上げて謝罪までし、関わった刑事たちを退職に追い込むなど、リスクと労力が大きすぎる。
・皐月(鷲尾真知子)が嘘の証言をして良心の呵責から今になって告白したのではなく、単に証言を捻じ曲げられただけ。だとしたら、なぜ、当時騒がなかったのか?
 (死期が近いことを悟ったからかもしれない)
・膨大な資料や当時の状況を盾に、「それができるのはあなたしかいない」と3度も言い放ち、警務部長・寺山章吾(宅麻伸)を追及したが、根拠としては薄すぎる
 

寺山にはしらを切られたが、その後、監察官がどうたら、天樹が証言を集めたとか、その他のメンバーもどうのこうのと、野々村(白洲迅)が説明し、映像を重ねて、ドキュメント風に流して解決?
ラストは、「まだ事件は終わってはいない」と天樹が締め、メンバーがポーズを決め、終了!


次回シリーズもやる気満々!
だったら、刑事を7人揃えて、スケジュールもしっかり調整してほしいものである!



第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話第9話

【ストーリー】番組サイトより
 片桐正敏(吉田鋼太郎)が、いつになく真剣な顔で『九頭竜商店殺人事件』の捜査資料に目を落としている。それは、間もなく20世紀が終わろうとしていた2000年12月31日に発生した事件であった。
 九頭竜商店の夫妻が胸から血を流して死亡し、唯一の目撃者だった中澤皐月(鷲尾真知子)が、「左頬に大きな青いアザがある男を見た」と証言。やがて所轄署刑事の広岡健吉(清水宏)が証言通りの男を連行するが、のちに誤認逮捕だったことが判明…。いまだに真犯人が明らかにならないままになっていた。
 片桐は『獅子身中の虫』と書かれた古いメモ帳を隣に置いた状態で資料を見つめる。天樹悠(東山紀之)は、そんな片桐を気にする。そこへ海老沢芳樹(田辺誠一)、水田環(倉科カナ)、青山新(塚本高史)が資料係に戻ってくる。

 3人は資産家殺人事件の捜査にあたっていたが、警務部長・寺山章吾(宅麻伸)のお手柄で一日足らずで犯人が逮捕されたという。
 だが数日後、交番に18年前の証言者・皐月がやって来る。皐月は「犯人は別にいる」と訴え、しかもそれは“左の頬に大きな青いアザがある男”だというのだ。なぜまたもや虚偽の証言で捜査をかく乱しようとするのか…?
 対応にあたった野々村拓海(白洲迅)は「犯人はすでに捕まっている」と伝えるが、皐月は頑として主張を譲らない。
 なんとか野々村が皐月を帰らせるが、そのことを聞いた片桐の表情が一変、「俺はその女を、ずっと探してたんだ…!」。
 実は18年前、証言をしたのち皐月は姿を消していた。なぜそれが今になって現れ、当時と同じ証言をわざわざ告げにきたのか。目的を知るために皐月のもとへと向かう片桐だが、同じ頃、皐月は路上で倒れ病院に緊急搬送されていて…?

“嘘つき女”こと皐月の目的は何なのか?片桐が18年前の事件に固執する理由とは?
闇に閉ざされた“20世紀最後の未解決事件”の真相が明らかになったとき、天樹ら専従捜査班の7人はある大きな岐路に立たされることになる!
  
脚本:吉原れい 吉本昌弘
監督:及川拓郎
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絶対零度 Season3 〜未然犯罪潜入捜査〜  最終話「復讐者に憐れみを」

2018-09-14 21:19:02 | ドラマ・映画
至極残念な最終回だった……
桜木泉(上戸彩)の失踪、その因となった“ミハン”テストケース0号事件など、一応のつじつま合わせはなされていた。さらに、“ミハン”チームが0号事件を調査しその経緯や背景を辿っていく過程は面白かったが……


ほぼ立っているだけの桜木泉(上戸彩)
0号事件から死亡偽装までの1年間
・同僚の赤川刑事(須田邦裕)の爪から宇佐美(奥野瑛太)の肉片を採取しただけ
・「桜木さんはなぜか、国際的誘拐組織を追っていた」という小田切の言葉はあるが、国際的誘拐組織は関係ないように思う。(関係ないとすると小田切の“なぜか”という言葉は本質を突いている)

死亡偽装から姿を現すまで
 ほとんど何もしていなかったような気が……
 途中から9話で監視映像で確認されるまで登場シーンはないし、「すべての証拠を私はあの男に突きつける」と井沢(沢村一樹)に意気込んでいたが、すべての証拠って爪から採取した肉片以外に何か提示したのか?
 偽の遺体にミハンデータ(0号事件)のマイクロSDを忍ばせていたようだが、井沢たちが調べた情報以上のモノはなかった。と言うより、井沢が東堂に語っただけで、いつそれを見つけたのだろうか?(私が見落としただけ?)

 唯一の活躍と言えば、山内(横山裕)を救出したことだけ。他に見せ場として、意味深なセリフと長嶋(北大路欣也)とのやり取り。しかし、これも疑問や異議を感じた(後述)

資料課分室で井沢と東堂(伊藤淳史)のやりとりを傍観
 「話させてくれっ! 東堂定春と」と井沢に頼まれ、資料課分室で見届ける(それでいいのか?)
 なにか重要な情報や井沢の心を溶かすような言葉を発するのかと思って観ていたら……
………「殺せばいい」って(笑)

 東堂が襲撃され、井沢が怒り心頭で警察庁次長の町田(中村育二)の元に行き、暴行、射殺しようとする。この時に、泉が井沢を制止する、あるいは、井沢の心を溶かし、説得するのかと思いきや、やはり見ているだけで、何も言わず立ち去る……

意味深な泉の台詞だが…
「あなたは…“ミハン”に組み込まれた人間」
「もう刑事ではいられない。罪を犯してでも、やらなければならないことがある」(元刑事のグエンno
証言)
「多くの犠牲が生まれました。最後にあの男を捕まえたら、私は真実を明らかにします」
「真実を明らかにすれば、救えたはずの命がこぼれていく」


 何か深い事情や、断固たる決意を思わせる台詞だが、意味深なだけ。
 罪を犯したと言っても、結果的には死体偽装と密入国と拳銃所持ぐらい。
 “多くの犠牲が生まれた”っても、捜査ミスがそもそもの原因だよね。

 上記の最後の台詞の“救えたはずの命がこぼれていく”は“救えるはず”ではないのだろうか?
 この台詞の意味は、≪真実、つまり、“ミハン”テストケース0事件は冤罪だったということを公にすると、“ミハン”システムは凍結または廃止になり、ミハン捜査で救えるはずの命が失われてしまう≫と解釈したのだが、それだと“救えたはずの命”という過去形はおかしい。
 過去形にしたのは、“過去の重大の秘密”を匂わしたかったという小細工に思えてしまう。

都合の良い正義論
「正義に正しいも間違いもない。
 立場が違えば、その正義も変わる。
 おまえの信じる正義を貫けばいい」
「突き進んだ先に何があるのか…そこに行った者でしか分かららない。
 俺はお前を信じるよ。たとえどのような結果になろうともな」


 『正義』というのは曖昧で便利な言葉で、『正義』という名のもとに非道な行為がなされてしまったことが多い。
 「立場が違えば、その正義も変わる」という言葉は間違いではないと思うが、“正義”という言葉は言葉としてのパワーが大き過ぎる。私は“正義”ではなく“優先順位”に言い換えたい。
 「おまえの信じる正義を貫けばいい」……これって危険な考え方だ。極端なことを言えば、「テロリスト」に通じる。≪正義はいろいろあるから、お前の好きなようにやれば良い≫と言っているんだよ。
 しかも、「突き進んだ先に何があるのか…そこに行った者でしか分かららない。俺はお前を信じるよ。たとえどのような結果になろうともな」って、≪どんな結果になるか分からないが、突っ走れ!≫と言っているんだよ。もっと、慎重に深く考えるよう諭してほしいものである。

中途半端な東堂のあつかい
 良い人だったのは間違いないが、最後まで良い人にしてしまったのはどうか?
 テストケース0で、爆破による大量殺害未遂犯として証券社員・谷口(斉藤佑介)を射殺してしまったのは重大過失で、さらに、隠蔽の為、赤川刑事と井沢の家族が殺害され、守る対象の支店長・相馬和久(羽田真)も結局、交通事故に見せかけて殺害されてしまう。
 谷口の弟、婚約者(相馬の娘でもある)も不幸にしている。
 現在も“役立たず”に近いミハンシステムだったが、テストケース0では“ポンコツ”だった
 赤川刑事や井沢の家族の殺害については直接かかわっていなくとも、一連の事件を隠蔽し、さらに、妻と娘を殺害の原因を作り、その死の真相を隠して素知らぬ顔で、井沢を部下としてこき使う……“人間失格”もいいところである!

 東堂を許した井沢も心が広過ぎ!

大魔神+貞子の井沢
大魔神の如く、警察庁次長・町田の部下たちをなぎ倒し、捻り潰す井沢。
次長を撃ち殺す衝動と葛藤する井沢の目は貞子のようだった。
役者としての沢村一樹の凄さを見た。
 
【その他の突っ込み処】
・有耶無耶になった誘拐ビジネス組織
・けっこう時間的に切迫していたのに、ベトナムまで行くのか?
・南(柄本時生)に思いを寄せる板倉麻衣(田中道子)、このふたりの顛末は?
・松永義正を「危険人物検知」、この時だけは滅茶苦茶、有能
・後ろを歩いていたはずの松永義正。前方から襲撃するとは!?



第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話第9話最終話

【ストーリー】番組サイトより
 井沢(沢村一樹)は、誘拐ビジネスを手がける犯行グループに拉致された山内(横山裕)の救出に向かう。するとそこに、ベトナムで死んだはずの桜木泉(上戸彩)の姿があった。桜木はすでに犯人たちを倒して拘束していたが、何故か井沢に銃を向ける。「あなたは、ミハンに組み込まれた人間?」。桜木は憎しみの眼差しで井沢にそう告げると、現場から立ち去る。
 井沢は、桜木がミハンを知っていたこと、彼女の上司だった長嶋(北大路欣也)が資料課を探っていたことに触れ、何か知っているのか、と東堂(伊藤淳史)に尋ねる。すると東堂は、新たな危険人物を表示する――それは、「桜木泉」。
 死んだと偽装し、日本に潜伏する彼女は、いったい誰を殺そうとしているのか!?

 桜木泉を捜査することになったミハンチーム。すべての発端はベトナムにある。ベトナムへと向かった井沢と山内は、桜木の事件を担当した元刑事のグエン(フォンチー)に接触する。
 捜査していく中で、桜木は、証券会社社員の谷口正博(斉藤佑介)を追っていたことがわかる。谷口は、日本からベトナムに赴任した同社の支店長とその娘・由紀子(桜井ユキ)を爆発物を使って殺そうとしていた。谷口を射殺してそれを食い止めたのが、井沢の妻の元同僚だった刑事・赤川武志(須田邦裕)だった。
 だが事件後、赤川はホテルの屋上から転落死し、その翌日、桜木も失踪していた。――謎が深まる中、ミハンと桜木の意外な繋がりが浮かび上がってきて……。

脚本:浜田秀哉
演出:城宝秀則
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刑事7人 第4シリーズ  第9話「模倣犯から挑戦状!? 最後の殺人を止めろ!!」

2018-09-13 16:41:31 | ドラマ・映画
――50年前(古過ぎだろう)の連続殺人事件とシンクロしていく今回の巡査射殺(巡査から奪った銃を使用)に始まる連続殺人!――
 50年前の事件の中山(野澤剣人)と同様に、悲哀な人生を歩んできた古川泰(渋谷謙人)が容疑者として浮かび上がる。
 事件の被害者は50年前は1人目がガードマン、二人目が神社の守衛、3人目はタクシー運転手。今回は巡査、公園の守衛、タクシー運転手と酷似。

模倣犯か?!……ところが、なんと、単なる偶然だった!!
 ただし、≪凶悪犯は社会や家族が作る≫という法則(必然性)をひねり出す天樹(東山紀之)

得意げに唱えていた“模倣犯説”が大外れで、唖然とする天樹に免じて、奇跡的な偶然には目を瞑るとしても……
・“模倣犯説”を唱えるタイミングが早過ぎ!(公園の守衛が殺害された後なら分かるが)
・衝動的に銃を奪って射殺した古川が、その直後、試し撃ちをするのは不自然
・遠くに逃げるためタクシーに乗るのも不自然

★もう一つのシンクロした要素
 ………≪400ページに及ぶ中山の精神鑑定書を作成した右川(津嘉山正種)≫≪古川と向き合い、彼の心内を聞いた天樹≫
 鑑定書を読んだ中山本人に「これは俺じゃない」と否定されて心が折れてしまった右川だったが、その後中山は細かく添削していたようなので、嬉しかったのだろう。堂本(北大路欣也)もその添削鑑定書を早く渡してあげればよかったのに。

 でも、あの鑑定書、とても400ページもあるようには見えなかったなあ……

 脚本担当は徳永富彦氏
 以前より私は「氏は“虚構”をテーマにすることが多い」と述べてきたが、“悲哀な人生”をテーマとすることも多いようだ。
 

第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話

【ストーリー】番組サイトより
 刑事資料係で天樹悠(東山紀之)が一人、吸い寄せられるように『広域重要指定第108号』と書かれた一冊の古い資料を読んでいる。それは50年前に中山俊夫(野澤剣人)という男が盗んだ銃で立て続けに4人を射殺して逮捕された事件。中山は犯行の事実は全て認めたが、それ意外は一切を黙秘したまま死刑になっていた。

 そんな折、北新宿署地域課の三好達也巡査(国枝量平)が銃を奪われた上に銃殺される事件が発生。捜査一課総出の捜査になる。銃弾が2発使われていたことから、捜査本部は警察に怨恨などの悪感情を抱いている者と想定。だが現場を臨場していた海老沢芳樹(田辺誠一)がそれとは違う見立てをし、片桐正敏(吉田鋼太郎)の判断で専従捜査班は一課とは違う線で同事件を追うことを決める。
 水田環(倉科カナ)と青山新(塚本高史)は三好巡査がつけていた捜査日誌を基に、日頃彼と接点を持っていた人々に接触。ホストやシングルマザー、ネットカフェ住民らに話を聞く。一方、天樹は片桐に「模倣犯だってことはないでしょうか」と指摘。その彼が手に持っているのは、あの『広域重要指定第108号』だ。中山は最初にガードマンに発砲した3日後に、今度は神社の守衛を撃って殺害していた。
 そこへ、新たな犠牲者が出たとの報告が入る。撃たれたのは公園の守衛。50年前は神社の守衛、今の事件では公園の守衛…。ますます模倣犯の可能性を考える天樹は、堂本俊太郎(北大路欣也)の紹介で、50年前に中山の精神鑑定を行った医師・右川(津嘉山正種)に会いに行く。現在は町医者として過ごしている右川。天樹を招き入れた右川は、彼から中山の名前が出た途端、硬い表情になり口を閉しまい…?

 右川はなぜ表情を曇らせたのか?そして今追っている容疑者は本当に模倣犯なのか――?
  
脚本:徳永富彦
監督:及川拓郎
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2018アジア大会雑感 その5「甘い“技あり”判定」

2018-09-12 20:40:26 | スポーツ
 柔道男子73キロ級決勝 大野将平-安昌林戦 は死力を尽くした大熱戦だった。しかし、それに終止符を打ったのは、微妙な判定だった。
 互いに技を繰り出すが、しぶとく柔軟な受けで技を決めさせない。体力の限界に達していたが両者、衰えぬ気力で前に出て技を繰り出す。このまま体が動かなくなるまで戦い続けるかと思われたが、延長戦に入って7分(通算11分)後、ジュリーから指示があり、主審が試合を停止した。両者の道着を正させた後、技ありを表明し大野の勝利を宣言。
 ≪えっ?なんで?≫…理解不能状態。
 どうやら、少し前の大野の技を“技あり”と判定したらしい。

 しかし、何度もVTRを見直したが、「有効」(現在は認定の範疇がない)と判定されるかどうかの決まり具合。微妙というより疑問の判定だった。今回のアジア大会では技の判定が甘いように感じた。
 国際的基準が甘くなったのか、今回のみの傾向なのかは不明だが、昨年の世界柔道の時より甘くなっているのは確かだ。

 技判定の甘さについて述べる前に、「有効」廃止のルール変更について触れておきたい。

【国際柔道連盟(IJF)2016年12月9日のルール改正】
3段階で区別する技のポイントのうち3番目の「有効」を廃止し、「技あり」と「一本」に限定した。技ありは何度重ねても一本にならず、合計2度での「合わせ技一本」は消滅する。⇒その後、合わせ一本は復活している

 この改正以前の「一本」「技あり」「有効」の技の完遂判定基準(私個人の“決まり具合の判定基準”です)は
「一本」……完全に相手の身体を制御して投げて、背中から畳に落とした
「技あり」……完全ではないが「相手を投げた」という印象を受ける投げ具合
「有効」……投げ切れてはいないが、「“投げたか?”“投げていないか”」と問われたら、「投げた」と判定する程度の投げ具合。具体的には、投げた時、背中と畳の角度が90°未満の時に、認定されていたように思う
 実際の「一本」判定はもっと甘く、投げたとは思えない印象を受けても、相手の背中が畳に付けば「一本」と認定されることが多い。例えば、しりもちをついた状態で一瞬止まっても、畳み掛けるように技をつなげて背中をつければ「一本」と認定されることが多い。


 さて、“有効”廃止、“合わせ一本”廃止(現在は“合わせ一本”復活)の意図
・“有効”と“技あり”の区別がつきにくい
・判定の決着(優勢勝ち)を減らして、“一本”を決めて決着をつける

……だったと思う

 ところが、“有効”を失くしたため(しかも“合わせ一本”も廃止…現在は復活)、ゴールデンスコア(延長戦)突入が増えた。さらに、延長戦に入って膠着状態が続き反則負け(指導負け)も増えた。
 そのため、“技あり”基準が甘くなっていったように思う。(“有効”廃止時点で“技あり”基準も甘くしていたようだが、更に甘くなっていった)
 その上、“合わせ一本”が復活したので、“有効”程度の技(酷い時には“有効以下”の技)2本で“合わせ一本”になってしまうケースが頻発してしまった。
 また、“技あり”基準が甘くなったため、延長戦に於ける“有効未満の技”で決着してしまうケースも増えた。

 これなら、以前の“有効”と“技あり”を区別判定して技の優劣をつけていた時の方が合理的である。

 
 
【ルール改正や疑問の判定に関して】は
「2017柔道世界選手権 新ルールの功罪」
「2017柔道世界選手権 頻繁なルール改正と審判の未熟さ」
「2017柔道世界選手権 更なる理不尽な判定」
「柔道 グランドスラム東京2017」

【2018アジア大会記事】
その1「至極残念な中継 ①温度差がありすぎる中継」
その2「至極残念な中継 ②浅いインタビュー」
その3「至極残念な中継 ③勝手に大会終了」
その4「男女混合種目の問題点」
その5「甘い“技あり”判定」
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絶対零度 Season3 〜未然犯罪潜入捜査〜  第9話「最強SPの悲しき殺人」

2018-09-11 00:10:18 | ドラマ・映画
今回は……SP――警護課の捜査員・石塚辰也(高橋努)との対決?
石塚は、要人警護のスペシャリストで、逮捕術、格闘術など、すべての面で突出した能力を持つ男。“最強の敵”
らしい


 実際、小田切(本田翼)の尾行を見破り、格闘でも小田切をまさに一蹴する。
 その石塚を、人質という手段を用いるとは言え、コントロールし国家公安委員長・滝本(山田明郷)を殺害を強いる“誘拐ビジネス組織”が真の敵。
 「(犯罪を犯してでも)愛する者を守りたい気持ち」と「貫きたい正義」の苦しい選択を迫られる石塚、そして、井沢(沢村一樹)もまた「正義(石塚の行動を阻止し公安委員長を守る)」と「人情(石塚の幸せ…石塚に公安委員長の殺害を完遂させれば、石塚の愛する者を助けられる)」の選択を迫られる。

 上記の緊迫したストーリーは秀逸だったが、“ミハンシステム”の都合の良い設定が残念だった。
 いきなりシステムが能力を発揮し、着々と成果を上げているらしい。
 ところが、今回の前半は“役立たず”振りを発揮。

≪誰を殺そうとしているのか、不明≫
≪石塚を危険人物視する根拠は示さず≫
≪桜木(上戸彩)を画面に捉えていたのに、スルー≫
 結局、石塚のターゲットを絞ったのはメンバー、石塚の犯行動機を解明したのもメンバー(拉致シーンの映像を発見したのもメンバー)


 しかし、後半になって“ミハンシステム”が顔認証システムで拉致犯の身元を割り出す。さらに、その男の動向もキャッチする。
 葛藤シーンに時間を掛けたため、尺が足りなくなって“ミハンシステム”を利用したのかもしれない。ただし、“ミハンシステム”が有能だと、メンバーの価値が半減してしまう。システムが“役立たず”なのはドラマ的には必須かも)
 公安委員長殺害を巡る井沢と石塚の対決シーンは見応えがあったが、森岡母娘の解放はあっけなかった。母娘解放の件をもっと掘り下げて拡大枠にするか、前後編にした方が良かったように思う。

 桜木が登場したと思ったら、次回は最終回。
 余計な疑問かもしれないが、殉職したSPの森岡は防弾チョッキを装着していなかったのだろうか?


第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話第9話最終話

【ストーリー】番組サイトより
 井沢(沢村一樹)たち「ミハン」チームは着々と成果を上げていた。それを受け、警視庁上層部は、国家公安委員会で意見をまとめ、次のステージとなる法制化に向けて政界に働きかけると東堂(伊藤淳史)に伝える。

 そんな中、「ミハン」が驚くべき危険人物をリストアップした。SP――警護課の捜査員・石塚辰也(高橋努)だ。石塚は、要人警護のスペシャリストで、逮捕術、格闘術など、すべての面で突出した能力を持つ男で、井沢自身も面識があった。また、プライベートでは「開かれた警察」を目的に、地域住民に武術を教える活動もしているのだという。人を守るはずのSPが、人を殺す――!?
 東堂は、モニターに直近1週間の石塚の監視記録を映し出した。そこで山内(横山裕)は、ふたつの監視映像に映り込んでいる桜木泉(上戸彩)らしき女性の姿に気づく。ベトナムで死んだはずの桜木は生きているのではないか――。だとしたら、彼女はなぜ石塚を追っているのか――。井沢は、今回の危険人物を止めることが、桜木泉や、その先の真実にも繋がっていると考えた。
 石塚をマークしていた小田切(本田翼)は、早々に尾行を見破られる。圧倒的な強さで小田切をとらえる石塚。覚悟を決めた小田切は、資料課分室に所属する警察官であることを打ち明け、格闘技を教えてもらおうと思ったと嘘をつく。小田切が井沢の部下であることを知った石塚は、彼女の申し出を受け入れる。
 一方、山内とともに石塚のマンションに潜入した井沢は、石塚が国家公安委員長・滝本健三(山田明郷)の情報を集めていることを知るが……。

脚本:浜田秀哉
演出:佐藤祐市
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2018アジア大会雑感 その4「男女混合種目の問題点」

2018-09-10 17:53:24 | スポーツ
 テニス、卓球、バドミントンなどでは、従来よりミックスダブルスとして男女混合競技が設けられているが、今回のアジア大会で男女混合種目が新たに設けられた競技が見られた(競泳でメドレーリレー、陸上競技で4×400mリレー、柔道で混合団体)。
 競技の盛り上がりとしてはプラス面が大きいが、問題点も感じた。


1.出場する種目や階級に偏りが生じる
 柔道の体重別の階級は、男子が100kg超級、100kg級、90kg級、81kg級、73kg級、66kg級、60kg級。女子は78kg超級、78kg級、70kg級、63kg級、57kg級、52kg級、48kg級があるが、混合団体は男女各3人のチーム構成となり、階級をまとめることになる。つまり、男子は90kg超級、90kg級、73kg級、女子は70kg超級、70kg級、57kg級に分けられる。
 例えば男子の81kg級の選手は90kg級のクラスに入る。日常生活では9kgの差はそれほど大きいモノとは感じられないが、柔道やボクシングなどの格闘技ではその差は大きい。よって、よほどの実力者がいない限り、重い級の選手が選出されることが多い。

 競泳のメドレーリレーでは、別の理由で参加選手の偏りが生じる。
 男女2名なら種目(泳法)での制限はない。しかし、物理(数学)的に考えると、女子は背泳ぎと平泳ぎ、男子はバタフライと自由形がベストの組み合わせであるようだ。
 100mの日本記録を見ると、男子は背泳ぎ52秒24、平泳ぎ58秒78、バタフライ51秒00、自由形(クロール)47秒87、女子は背泳ぎ58秒70、平泳ぎ65秒88、バタフライ56秒08、自由形(クロール)53秒03。
 男女差は背泳ぎ6.46秒、平泳ぎ7.10秒、バタフライ5.18秒、自由形、5.16秒。日本記録の中には高速水着時代のものも含まれていたり、種目による日本選手のレベルも違う(女子バタフライは池江選手が記録のレベルを上げた)ので、検証の精密さに欠けるが、「女子選手が背泳ぎと平泳ぎ、男子選手がバタフライと自由形」の組み合わせと「女子選手がバタフライと自由形、男子選手が背泳ぎと平泳ぎ」組み合わせとでは、前者の方が3.22秒遅い。(泳速の遅い泳法の方が差が付く)
 実際にも後者の組み合わせを選択する国がほとんどだった。

 このように、現状の仕組みだと、階級や種目によって出場のチャンスに差が生じてしまう。

2.女子選手の負担が大きい
 競泳の場合は、上述したように女子選手がバタフライと自由形に出るのが得策なので、男女が同時に泳ぐというシーンは少ない。しかし、参加国の選手事情によって、他の組み合わせで臨む場合もある。例えば、女子バタフライに速い選手がいなくて女子背泳ぎにメダリストがいる場合、女子選手の参加種目に背泳ぎと自由形を選択することになる。この場合、女子の背泳ぎの選手は男子選手に混じって泳ぐことになるが、当然、男子選手のペースが速いのでそれにつられてオーバーペースになりがちである。また、隣のレーンを男子選手が泳ぐので、いつもより大きな波をかぶることになってしまう。

 陸上競技の混合リレーは男女の走順は自由。競泳と違って、計算上の走順による差は出ないが、女子選手が男子選手と同走する場合、男子選手に釣られてオーバーペースになりやすい。また、男子選手に抜き去られたり、引き離されたりするので、心理的にも辛い。

 従来から実施されている球技の混合ペア戦も、男子選手の強い球を受けなければならない女子選手は大変である(バドミントンの場合は男子選手のコートカバーの割合が大きいが)。特に顕著なのが、卓球のミックスダブルス。卓球のダブルスの場合(混合に限らず)、必ず交互に打たなければならない。なので、混合の場合、(仮にAチームBチームとする)A男→B男→A女→B女という順になる(ゲームによってこの順は変わる)。
 この場合、このゲームではAチームの女子選手がBチームの男子選手の球を受け続けることになる。


3.出場選手の負担が大きい
 競泳何種目も兼ねる選手も多い。特に自由形は50m、100m、200m、4×100mリレー、4×200mリレー、メドレーリレーと種目が多い。さらに混合リレーが増えるとなると、さらに負担が大きくなる
 また、陸上競技の混合リレーは400m走で、男子4×400mリレーや女子4×400mリレーを走る選手が出場することになる。この400m走は非常に苛酷な種目で、これを予選、決勝と4レース走るのは相当負荷が大きい。予選を補欠の選手が出場することが可能ならいいのだが、予選通過ギリギリのチーム力ならベストメンバーを組まなければならない。また、400m走を走れる選手は限られているので、実力が遜色ない補欠選手を用意するのも大変である。


 男女が協力してプレーをすることは素晴らしいが、もう少し練って実施してほしいものである。

その1「至極残念な中継 ①温度差がありすぎる中継」
その2「至極残念な中継 ②浅いインタビュー」
その3「至極残念な中継 ③勝手に大会終了」
その4「男女混合種目の問題点」
その5「甘い“技あり”判定」
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