犬鳴豚牧場日誌

大阪泉州地域唯一のブランド豚、犬鳴(いぬなき)ポークの農場日誌です。(有)関紀産業の二代目がお送りする養豚農家ブログ!

食品ゴミは“宝の山”か~広がる飼料化リサイクル

2007年07月22日 19時09分09秒 | 農業ニュース
7月20日(金)NHK関西クローズアップにてエコフィード(食品ゴミを原料にして生産した飼料)についての放送がありました。NHK大阪放送局のホームページから内容をお借りしますと、

「コンビニの売れ残り弁当やレストランの残飯など、国内で発生する食品ゴミは、年間 2300 万トンに上る。先月には食品リサイクル法が改正され、リサイクル率のアップが求められているが、大阪での取り組みは遅れている。 こうした中で注目を集めているのが、ゴミの「飼料化」。飼料の原料である穀物が高騰する中、リサイクルの切り札として期待を集めているのだ。食品ゴミは宝の山になるのか、ゴミリサイクルの新たな動きを取材する。」




皆さんご存知のとおり、犬鳴豚は食品残渣・残飯が原料の自家生産飼料を食べて育ったブランドポークです。うちの農場以外で食品ゴミについてどのような取り組みがなされているかということを興味深く拝見させていただきました。


食品ゴミを資料化する際の利点ですが、それはもちろん価格面です。
今話題のバイオエタノールブームで、穀物価格は1年前とくらべ2倍に跳ね上がったものも存在するなか、畜産業界にとって飼料価格高騰は大問題です。
食品ゴミが飼料として使用できるのであれば、飼料経費の抑制という期待がわきます。


しかし、問題も山積しています。
①飼料品質を維持できるのか?
②食品ゴミをどのような流通経路にのせるのか?
③だれが食品ゴミを飼料に加工するのか?


特に①については農家が特に注意を払う点です。もちろん飼料が安いことは歓迎すべきことではありますが、飼料品質の低下にともない畜産物の品質も低下しかねないからです。
消費者の立場から見ても品質低下は喜ばしいことではありませんよね。



うちの農場では食品ゴミの収集、飼料生産、肉質の品質チェックなどを全て社内でこなすため、①②③ともなんとかクリアはしていますが、普通に畜産業を営んでおられる方にとってはとてもできることではありません。



放送内において、行政が食品ゴミ排出業者と飼料メーカーの受け渡しをする取り組みを紹介していましたが、エコフィード発展のためには更なる行政の介入が必要ではないかと感じました。
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