大事なことは何だろう。

世の中、いろんな力学が働いて動いている。動きは、個別の人間の活動の結果である。個別の動きに無関心ではおれない。

個別の動きが解る一級品のツールがある。日経新聞の最終面には、「私の履歴書」というコラムがあって、いつもここだけは読むのだが、この欄は、著名人が自ら筆をとっているというスタイルである。本人が書いているとしているから、これほど、注目に値する情報はないといえる。

今、元首相の細川サンが登場している。元朝日新聞記者で、殿様の血筋、いとも簡単に政治の世界にはいったと思いきや、けっこう苦労されている。

それでも、周囲の環境や、人との繋がり具合は、半端ではない。やはりエリートである。どこまで真実かどうかは、不明であるが、基本は誤魔化そうとしているかどうかは、解ると思う。

こういう具合に、ご本人が書いてくれると、さまざまな風景が見える。共に、今生きている同時代の人として、親しみが持てる。水準の高さ、低さ、がわかり、そして、共感が生まれる。

このように、きちんと、表にでてくる人はいい。問題は、密室にいて、カリスマ的に、力を持っている人の存在である。大した中味もないのに、変な野心があって、影響力を持っている。宗教を標榜しながら、政治、権力に関心を持つ。

婦女暴行で、訴えられても、時効を利用するなど、うまく切り抜け、名誉ナントカにいて、実権を行使している。彼の全集は、なんのドラマもない、身内の日記みたいなもので、紙の無駄にしかすぎない。部数と冊数は多い。

それでも、多くの信者がいて、東大、京大出の政治家がいるし、医者、弁護士もいる。広告塔のタレントが、テレビに出まくっている。マスコミに、相当の金額が、この宗教団体から、流れている。コマーシャルまで流す。

オームにも、いわゆるエリートがたくさんいた。どういう道筋で、こんな現象がおこるのだろうか。人間にとって、大事なことは何だろう。

また、ポスターが貼られ始めた。フランスでは、この教団は、カルトとされているという。健全な風をして、病気の組織、この化けの皮は、どのように剥がされていくのだろう。