マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

サクラの花の落下

2017年03月18日 | 身辺雑記

 石川論文は<1.サクラの蜜をなめるスズメ>に続いて<2.サクラの花の落下>と続く。
 「スズメにがく筒を壊され蜜をなめとられた後、サクラの花は上向きの姿勢で(雄しべと雌しべを上に、がく筒を下にして)落ちて来ます。甘いものに飢えていたスズメが群れている木からはこの落下傘が絶え間なく落ちて来ますが、そのとき、そのままの姿勢で素直に風に流されている花のほかに、花の軸を中心にクルクル回りながら落ちてくるものもあります。右回りも左回りもあります。
 
これらの違いがどうして生まれるのでしょうか。落ちた花を見比べてもこの原因は全く分かりませんが、これを放り上げると何度でも前と同じ落ち方をするので、花の微妙な形の違いで決まることのようです。子供の春の遊びの一つに加えられないでしょうか」
 
Yさんも私も、落下した花びらのみを見ていたが、石川さんは落ちて来る途中の観察もしていて、サクラ花の個性により、直下型・右旋回型・左旋回型があることを読み取り、実験までしていた。2008年に、このシリーズの原稿を書いた時は幼稚園の先生などを読み手として想定していたようで、子供の遊びの提案までされている。

 ソメイヨシノ→落下傘(以後落花傘と表示)の間の因果関係に若干の注意が必要であることも読み取れる。全てのソメイヨシノが落花傘となる訳ではなく、特定の木に集中するらしい。2年前神明公園で見たときも4~5本ある桜木のうち、ある1本だけに見られた現象で、残りはハラハラ型だった。今春も神明公園に観察に行ってみたい。

 
逆に、落花傘となる木はソメイヨシノに限らないことが注意点だ。
 昨日届いたメールには「カンヒザクラのように、スズメとは関係なく、5花弁を付けたまま柄ごと落花するサクラもあります。上野公園の噴水近くにもありますが、南方系の赤いサクラで既に開花していると思います」と書かれていた。(3月18日のメールで、この文章について若干の訂正があり、”柄ごと落花すると書いたのは記憶違いでした。写真のように柄は枝に残るようです。柄は花に遅れて落ちるのでしょう”とありましました)

 この文中のカンヒザクラ(寒緋桜)とはひょっとすると、沖縄桜と書いたサクラかも知れない、とネットで調べるとそうらしい。そのサクラなら10日ほど前に長明寺や須藤公園で姿を見ていた。既に見頃かと思い、落花をも求めて、昨日、谷中長明寺へと出掛けた。濃いピンク色が青空を背景して満開だった。落花傘もあった。スズメの姿は見られなかったが。(写真はいずれも長明寺で、3月17日撮影のもの。カンヒザクラと推定)


  
     
 「メジロはサクラの蜜を正面から吸うのに、同じような大きさのスズメがそうしないのはくちばしの形が太いからでしょうか。サクラにとっては、花粉を運んでくれるメジロと違ってスズメは迷惑な客です」ともメールに書かれていて、サクラにとってメジロは上客だがスズメは迷惑客のようだ。

 他のメールには動物の食文化の伝播についても書かれていて
 「与えられた生のサツマイモをたまたま海水につけて食べた宮崎県幸島の一匹の猿の行動が群れの中に新しい食文化として広がって行った過程が観察されていますが、スズメのサクラ噛み切り行動も同様に他の個体の行動の真似によって広がったと考えられているようです。矢張り食に関しては案外学習能力があるのですね」とあった。(写真:須藤公園のサクラはまだ蕾だった)
 傘寿を起点とした物語の終点が落花傘。


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