由比往還

2017年7月28日
僕の寄り道――由比往還


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薩埵峠から上道と呼ばれる江戸時代後期の旧東海道を歩いて興津におりようと思ったら、上道は車が通うほど幅のある道なので、いまは由比地すべり対策事業現場へ向かうコンクリートミキサー車が行き交ってうるさい。

海沿いの古い中道は上道の方が東海道の本道になってから狭まって農道化し、いまは東海自然歩道の一部になっている。街道として、農道として、散歩道として、自動車ではなく人が歩く実用の道として、古道はいまも変わらずにある。

江戸時代、五街道以外の主要な街道を脇往還と言ったが、人が暮らしのうえで行き来するために必要だった地域のもっと小さな往還を探して歩くのが好きだ。初めて歩く道だけれど、興津に下る坂道は敷かれたり埋められたりした石の様子も古びていかにも古い道らしい。

最後は転ばないように作り付けられた階段を降り、まっすぐな農道を下って興津方面へ下る。坂の途中には「清水市・由比町 往還坂」と刻された石柱がある。薩埵峠越えの西側起点であり、小さな休憩所と駐車場の裏手の丘は造成墓地になっている。

ちょっと寄り道して登ってみたら、墓地の端から眺望がひらけており、興津川河口のから三保、清水港、日本平を一望できる面白いボイントになっていた。


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