「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

TPPと果物の自給率

2016-02-23 05:43:38 | 2012・1・1

老妻が先日神楽坂へフランス料理を食べに行った帰り、飯田橋駅近くの岩手県産品を売る店で一個10円の姫リンゴを5個買ってきた。直径5センチほどの小さい可愛いリンゴである(写真)早速、サラダにして食べたが味も結構おいしかった。

昔、冬の今頃の季節は果物の端境期(はざかいき)だった。八百屋の店頭には柑橘(かんきつ)類やりんごしかなかった。(戦争末期から戦後すぐの時期はこれさえなかった)今のようにハウス物のイチゴや外国からの輸入品のバナナやパインなどなかった。それが今ではわが家の食卓にも写真のように外国からの輸入品が安く手に入り、置かれるようになった。

わが国の果物の平均自給率は40パーセントだという。これが先日妥結をみたTPPが実施に移されると、どうなるのだろうか。自給率99パーセントを誇るミカン(温州)や53パーセンとのリンゴにも影響が出てくるのだろうか。農産物の対外輸出が、ここ数年増えていると聞く。いずれにせよ、消費者にとっては、安く外国の果物が入手できるのは有り難い。だが生産者にとってはどうなのか。実施は数年先とはいえ、TPPの内容が一向に国民に伝わってこないのは、どういうわけなのだろうか。