安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ジェフ・ハミルトン LIVE FROM SAN PEDRO

2018-04-08 11:34:17 | ベース・ドラムス

先日、初めて松本市内の喫茶店「Something Tender」(サムシング・テンダー)に寄ってみました。場所は、ジャズ喫茶・バーの「エオンタ」や「ホテル花月」の近くになります。大きな音ではありませんが、ジャズっぽい音楽がかかり、ジャズのCDも置いてありました。若いマスターは、テナー・サックスを吹き、たまにですが、店内でライブや催し物も開催するようです。松本にはサブカルチャー関連のお店があるものだとちょっとびっくり。ライブアルバムを。

JEFF HAMILTON (ジェフ・ハミルトン)
LIVE FROM SAN PEDRO (CAPRI 2017年録音)

     

ジェフ・ハミルトン・トリオの2018年発売の新作です。ハミルトン(ds)、タミール・ヘンデルマン(p)、クリスストフ・ルティ(b)からなるトリオは、17年間も活動を行っており、常にスイングして楽しいジャズを提供してきています。リーダーのジェフ・ハミルトンは、きめ細やかなドラミングでメロディアスであり、出しゃばらないのがよい結果を生んでいる由縁でしょうか。

メンバーは、タミール・ヘンデルマン(p)、クリストフ・ㇽティ(b)、ジェフ・ハミルトン(ds)。このトリオを数年前に目の前で聴いたことがありますが、その時には、ㇽティのベースがよく歌い、弓弾きのサウンドが素晴らしく良かったのをよく覚えています。ヘンデルマンのピアノも、オスカー・ピーターソンを髣髴とさせ、スイングして楽しいジャズが聴きたいときに頼りになる「トリオ」です。

曲は、ジャズオリジナルが多く、ハミルトン作の「Sybille's Day」、ジョージ・ロバート作「Hammer's Tones」、セロニアス・モンク作「In Walked Bud」、ジョン・クレイトン作「Gina's Grooveと「Brush This」、ヘンデルマン作「Bennissimo」、M.Wilsonという人の書いた「Gary, Indiana」、ジョー・ラバーバラ作「Hoosier Friend」、スタンダードの「Poinciana」と「I Have Dreamed」で全10曲。

長年トリオを組んでいる3人による、ライブとは思えないような完成度の高いアルバム。最初の「Sybille's Day」は、バウンドする曲想が楽しく、ハミルトン(ds)のシンバルが豪快。続くラテン曲の「Poinciana」では、ヘンデルマン(p)が和音をつけて柔らかくテーマを弾いていて新鮮です。バラード「I Have Dreamed」では、ルティ(b)の品の良いサウンドによる弓弾きをはじめ、3人の演奏が繊細極まりなく、強く印象に残ります。「Gina's Groove」は文字どおりグルーヴを感じさせ、「Brush This」では、ハミルトンがブラシで名人芸を見せるなど、どの曲も練られていて素晴らしいライブ。 

【Something Tender】

住所:長野県松本市大手4丁目8-21
電話:0263-88-8861
ホームページ:sometend (お店のブログです)

向かいは、洋菓子のマサムラです。

所狭しといろいろなものが飾ってあります。

マイルス・デイビスやビル・エヴァンスのCDが置いてあります。

   

音楽関連の雑誌も置いてありました。

珈琲をいただきました。カレーなど人気があるようです。お客さんが数人いて、マスターがかなり忙しそうだったので、話はしませんでした。「Something Tender」というお店の名前にしているので、マスターはエリック・ドルフィー(as,fl)のファンかもしれません。