Death & Live

いわゆる日記とは違うようで。死に様や心の疲労について、つれづれなるままに書き綴るだけ。

映画 『牡牛座 レーニンの肖像』

2008-02-10 21:08:57 | 映画 「お段」
やっと、やっと、やっと映画が観れました(笑)

『牡牛座 レーニンの肖像』  2001年
原題 : Telets (English title: Taurus)
監督 : Aleksandr Sokurov

かなりお疲れモードでしたが、
とくに波風の立たない映画でしたので、
冷静に鑑賞。

ずーっと、色調が蒼っぽくて、
カラー映画なのにモノクロのような雰囲気の映像。

一言も言葉には出さなかったけれど、
彼は紛れも無くレーニンで、
無神経そうに訪問してきた客はスターリンだ。

時代と社会が変わり行く中で、
一人の老人の痴呆にも似た言動は、
歯痒くもあり、哀しくもあり、しかし確かな貫禄もあり。

現在の権力者の手により、
全てから閉ざされつつある、全てから忘れられつつある、
老人に、それでも妻は厳しくも優しくもあった。

年寄りの晩年の日常なのだから、
そんなに起伏のある内容ではないワケで、
そこは期待していなかったけれど、
『太陽』 であそこまで、ヒロヒトを描けたソクーロフも
さすがに母国の革命の祖を、
病む前の不安定な姿で描くことには気が引けたのか...

しかし、製作の順番からするとこちらの方が先なワケで、
この映画で本当は描きたかった部分を、
『太陽』 で今度こそ、と描けたのかも知れない。

このレーニン役のLeonid Mozgovoyって役者も、
名演だね。
役者魂ってこういうのかね。


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2 コメント

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TB有難うございました (けいちゃん。)
2008-02-11 10:33:52
TB有難うございました。
レーニンを演じた役者さん、すごいと思いました。全体的に静かな映画なのに、迫力がありました。「呆けてもレーニンはレーニンだ」と、思いましたもの。
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けいちゃん。さんへ (zooquie)
2008-02-11 20:32:55
こちらこそ、コメント有難うございます。

>「呆けてもレーニンはレーニンだ」
↑これ思わず笑っちゃいましたよ。
これも、名優あってこそですね。
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