Death & Live

いわゆる日記とは違うようで。死に様や心の疲労について、つれづれなるままに書き綴るだけ。

映画 『ディア・ウェンディ』

2006-03-20 22:42:29 | 映画 「え段」
『ディア・ウェンディ』 2005年 Thomas Vinterberg監督

12月に観ました。


 銃を持つことが、正しいとか正しくないとか、そういうことをもし表現しているとするならば、この映画は銃を持つことで生んだ悲劇を描いているのだから、銃など持つべきではないという表現なのかもしれない。

正義感というものを持っている人がいる。
それはきっと正しいもので美しいものなんだろう。
しかし、それを維持できる、維持し続けることが出来る人間などいるのだろうか?
正義感自体は持ち続けることが出来たとしても、正しく美しいものでいることは出来ないのだろう。誰も悪い事も間違ったこともしていない。法律は破っていても、それでもそこには正義があった。

心が乱れたとき、そこに何かが流れこむ。
銃の解放を決断したとき、それでもやはりそこには正義があり、美しさがあった。
銃を構え、引き金を引いた彼らに銃弾を打ち込む警察官たち。
彼らにも法という正義があり、美しさがあった。

そして多くの人が死んだ。広場を縦断してコーヒーを届けるためだけに。
それが銃であり、それが人間である。
愛すべき人間たちである。