グループZAZA

「君が代」不起立処分大阪府・市人事委員会不服申立ならびに裁判提訴当該15名によるブログです。

「憲法『改正』と安倍政権の教育政策の流れ」

2014-02-06 20:07:06 | 渡部通信
東京は、まだしも、大阪は大義なき選挙に多くの市民は戸惑っています。

さて、2.2東京集会、メイン講演は憲法改正と安倍教育改革の本質は新自由主義にあると。橋下教育改革もそうだと思います。私たちの運動はそこを明らかにしていかなければならないと思います。

渡部さんのメールです。

2月3日のメールで、大阪市長選について、私は次のようなことを書きました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「橋下氏の選挙を弄ぶやり方に対して、自民、公明、民主などは候補者をたてないようです。・・・
・・共産党が今度は、選挙を弄ぶ橋下氏の「子供だましの目論見」に乗らないことを期待します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ところが今度も共産党は、期待を裏切って、本日(2月4日)、候補者を立てることにしたようです。

橋下氏は今のところ何も言っていないようですが、内心「しめしめ、上手く引っ掛かってくれた」と思っていることでしょう。

大事な時に橋下氏を喜ばせるようなことを繰り返している共産党を見ると、
 「これは信頼できない。」
 「私たち一般大衆は常に心に石を抱いていなければならない。」
と思わざるを得ません。

結局、共産党は、
孤立無援状態に陥った橋下氏に塩を送っているようなものです。

なぜ、そうなるのか。
それは、今の共産党の指導部が、一般大衆の利益より、自分たちがどのように見られるかを重視しているからであり、「一般大衆の利益を代表する」というのではなく自分たちが「上から一般大衆を指導する」のだと思い込み、
一般大衆を信頼するということがないからだ、と思います。

また、客観的な実際から出発せず、彼らの議会主義的教条的な考え方から出発するからだ、と思います。これは哲学で言えば主観的観念論です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2月2日、東京で、 
『日の丸・君が代」強制反対!教育の国家支配と闘おう!2・2総決起集会』
(主催:都教委包囲首都圏ネットワーク)
が開かれ、主催者の予想を超える130名が参加しました。
主催者仲間と「これは情勢に対する人々の危機感の反映ではないか」、
と話し合いました。

集会では、まず<基調報告>として包囲ネットの永井さんから
「都教委の教育政策の流れ」が報告されました。
この中で、現在いかに教育現場が民主教育と程遠いものになっているかが明らかにされました。教員から生徒まで、教育内容を含めすべてがんじがらめに統制され、まさに「ブラック企業化する教育現場」になっているのです。

ついで、埼玉大学准教授の高橋哲(さとし)さんによる講演が行われました。
タイトルは「憲法『改正』と安倍政権の教育政策の流れ」でした。
この講演は、大変わかりやすく、かつ全面的で、内容豊かなものでした。
とてもここでは紹介しきれませんが、概要のみ以下に紹介します。

まず、「はじめに―安倍政権のめざす教育改革とは―」として、
その主軸は「新自由主義」にあると述べられ、それはこれまでの「生きる力」から「行き抜く力」という言葉にも表れていると述べられました。そうして、「改革」の狙いとして、
 ①エリートの早期選別・教育財政の重点投資 
 ②新自由主義教育改革を実行するための支配体制作り
 ③新自由主義に伴う社会病理への治安対策としての
   保守主義・復古主義教育
が挙げられると述べられました。

次に、「Ⅰ憲法改正の狙い―復古主義と支配体制の強化―」として、参加者全員に配布された自民党の「日本国憲法改正草案」の条文に沿いながら、具体的に説明されました。ここはこの講演の圧巻でしたが、次のような柱建てで説明されました。
 
 (1)復古的・保守的国家への回帰
    ここでは、「天皇」「国旗国歌」「国防軍」「靖国国家神道」「家族」「外国人参政権」などの扱いについて、具体的にどうなっているかが説明されました。

 (2)国民支配の国家体制づくり ー統治機構(ガバナンス)の改革ー
    ここでは、「立憲主義の形骸化」(改正手続、国民の憲法尊重義務)「人権制約の強化」(「公共の福祉」から「公益、公の秩序」へ)「統治機構の改革」(内閣総理大臣の権限強化、緊急事態宣言、道州制)などが説明されました。
  
 (3)国民の支配体制としての教育―憲法26条新3項の意味―
ここでは、3項に「国は、教育が国の未来を切り拓く上で欠くことのできないものであることに鑑み、教育環境の整備に努めなければならない」という文言が付け加えられ、「国民の権利としての教育」から「国家の道具としての教育」へ、したがって「条件整備」ではなく、自由主義教育改革を遂行するための「環境整備」となっている、
ことなどが説明されました。

次に、「Ⅱ安倍政権の教育改革」として、次のような柱建てで説明されました。
 
0、安倍政権の教育改革案の策定主体
   ここでは、実質的には、自民党の「教育再生実行本部」が担い、そこが打ち出したものが具体化されていると説明されました。 
 
 1、新自由主義教育改革の展開―エリートの早期選抜と重点投資―
   ここでは、「6・3・3・4制」の見直し、大学改革が説明されました。
 
 2、新自由主義教育改革を推進する支配体制の形成
   ここでは、<教育委員会の諮問機関化と首長による教育長任命>
   <教員統制の強化>、<教科書検定・採択制度の改定>などが説明されました。
  
 3、治安対策としての国家主義・復古主義―道徳教育の強化―
   ここでは、<道徳の教科化と教科全体の道徳化>、
   <治安対策としての「いじめ対策」>が説明されましたが、
   「いじめ」は新自由主義的教育改革による病理であり、
   それはこどもたちの「社会的反乱」のようなもので、
   これに対する治安維持としての「いじめ防止対策」であると指摘されました。
 
 おわりにー安倍政権の何が問題かー
   ここでは、<「イデオロギー」の問題ではなく、「教育の支配」の問題><教育をまもる親・市民とのつながりの重要性><「ハードルの低い」政治課題での共闘を>ということが強調されました。

高橋哲さんの話を聞き、かなり頭が整理されました。

その後、<現場からの報告>が行われましたが、長くなりましたので次回に譲ります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【2・11大阪集会】
<集会名>止めよう!子どもを戦場に送る国づくり
        許すな!「日の丸・君が代」強制
        建国記念の日反対!
        教育の国家支配に反対する2・11大阪大集会
<日 時>2014年2月11日(火) 13時開場 13時30分開会
                    集会後(16:45~)デモ
<場 所>大阪市立西区民センター
       (地下鉄千日前線「西長堀」駅⑦番出口100m)
       (地下鉄鶴見緑地線「西長堀」駅③番出口100m)
<講演>三宅晶子さん(千葉大教授)
         思想・良心の自由と教育の現在
    ~ドイツ、日本の思想弾圧と戦後「想起の文化」を検証しつつ~
<三宅さんからのメッセージ>
 7月、麻生副首相はナチスの「手口に学んだら」と発言しましたが、
 12月6日、安倍政権は、ナチスの「全権委任法」的国会状況の中で
 特定秘密保護法を強行採決し、
 ゲシュタポ(国家秘密警察)国家への一歩を大きく踏み出しました。
 2.11.大阪集会では、半年でナチス独裁国家に変えられたドイツと
 日本の歴史を検証しつつ、現在の危機と課題を
 みなさんとともに真剣に考えたいと思います。
 この日々を戦争前夜にさせないために。
<発言など>
 ●「君が代」被処分者からのアピール
 ●全国からの報告
 ●橋下「改革」等に反対する人々からの発言
<主 催>「日の丸・君が代」強制反対・不起立処分を撤回させる
      大阪ネットワーク
<資料代など>700円 手話通訳・保育アリ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 【東京】での全国ネット形成に向けての全国集会
<集会名>「許すな!『日の丸・君が代』強制
        止めよう!安倍政権の改憲・教育破壊
                          4・20全国集会」
<日 時> 2014年4月20日(日) 13:00~17:00
<場 所> 東京・日比谷図書館文化館
<講 演> 高橋哲哉さん(東大教授)
<内 容>(予定)
        ・高橋哲哉さんの講演
        ・全国からの報告
        ・闘いの提起
        ・全国ネットについて
        ・その他
    *翌21日(月):(午前)文科省要請、(午後)都教委要請
<主催> ・「4・20集会」実行委員会
       ・許すな!「日の丸・君が代」強制
        止めよう!安倍政権の改憲・教育破壊
         全国ネットワーク(準備会・仮称)
**************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする