庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

ミヤマスカシユリの挿し芽と増殖

2016年04月28日 | 庭の花たち
ミヤマスカシユリと偶然出会ったのは2014年でした。河川敷のため池状の水溜りのほとりでした。一見自生しているような、でもゆっくりと引き上げると抜けてしまうような泥にはえているというか置かれていたような何とも不思議な出会いでした。
ミヤマスカシユリミヤマスカシユリ posted by (C)雑草


この時は球根のほかに、茎の地中部分に木子(小さな球根状のもの)がついていました。
球根は鉢植えにして花を楽しみ、翌年の2015年も芽がでましたが、冷涼な山の岩場と違って夏には暑すぎたのか花が咲かないで蕾がまだ見えないくらいの時に蕾が枯れてしまいました。下はそのときの様子です。
ミヤマスカシユリ1505130002ミヤマスカシユリ1505130002 posted by (C)雑草
ミヤマスカシユリ1505250056ミヤマスカシユリ1505250056 posted by (C)雑草

さて今年2016年は枯れて出てこないのか心配しましたが、昨年と同じような芽がでてきました。しかも3本になったようです。下は今年の芽です。今年は昨年の失敗を繰り返さないように暑さ対策を考えて何とか咲かせたいものと思っています。
ミヤマスカシユリ1604260005ミヤマスカシユリ1604260005 posted by (C)雑草



一方木子については2014年に苔むした岩に植え付けましたところ、植えたのは6月でしたがその年の秋2014年に1枚葉が出てきました。さらに2015年の春には、1枚葉とは別に茎が出てきました。下はその時の様子です。一枚葉と茎のふた株になりました。
コオニユリか1505260003コオニユリか1505260003 posted by (C)雑草
この苔むした岩を置いた鉢を、水抜き穴をふさいださらにひとまわり大きい鉢に水を満たして、その中にいれてあります。これを風通しの良い冷涼な場所においたので、環境がミヤマスカシユリにはよかったのでしょう。
このころはこれはコオニユリのムカゴを植えたこともあったので、コオニユリかもと思いましたが生物の先生は葉が細長いなどミヤマスカシユリであると判定してくださいました。

さて、秋になってまた1枚葉が出てきたと思ったらそれは葉が3枚になりました。
ミヤマスカシユリ1510240004ミヤマスカシユリ1510240004 posted by (C)雑草
さらに成長を見守っているとそれは春よりも太い茎になりました。ところが何者かに茎を食いちぎられてしまいました。もしかして花が咲くかもと期待したのに残念。
ミヤマスカシユリ1511190032ミヤマスカシユリ1511190032 posted by (C)雑草

ちぎれてしおれた茎を、もしかしたら挿し芽して生きるかもしれないと挿しておいたところ、はたして新しい葉が伸びてきました。
16ミヤマスカシユリ0108000116ミヤマスカシユリ01080001 posted by (C)雑草
これが花瓶のユリのように一時的なものか、それとも根を出して生き返るかを見守りました。先にコオニユリでは雹害で折れた茎を挿し芽したところ根づいたことがあったので生きる期待はあったからでした。
3カ月過ぎて、2016年の春に期待通り生きて茎が伸びてきたので、元の岩に植え戻すことにしました。下は元気になった挿し芽です。
ミヤマスカシユリ1604260007ミヤマスカシユリ1604260007 posted by (C)雑草

根の出具合はどうかと引き抜いてみましたところ、発根して立派な根がついていました。
ミヤマスカシユリ1604260015ミヤマスカシユリ1604260015 posted by (C)雑草
さらに球根ができていないか、根を水洗いしてみましたが、まだ球根は無いようです。
ミヤマスカシユリ1604260018ミヤマスカシユリ1604260018 posted by (C)雑草
球根ができないと1年草のように秋には枯れてしまうでしょう。まだ夏までは日数もあるのでこのまま成長する過程で球根も生成されることを期待して、岩に植え戻しました。
ミヤマスカシユリ1604260021ミヤマスカシユリ1604260021 posted by (C)雑草
中央の赤っぽい葉が植え戻した茎です。
また、左側には今年の春になってから出てきた1枚葉と、細い茎とが出てきたのが見えます。
ということは1個の木子から、昨秋出て食いちぎられた茎、1枚葉、細い茎と計3株に増えていることと、挿し芽したのと合計4株に増えたことになりました。
特殊な環境でしか生き残れないミヤマスカシユリを増殖することができましたので、今度は花を咲かせるほどに太い茎をもつ株にそだてて花を咲かせてみたいと願っています。




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2 コメント

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Unknown (kazuyoo60)
2016-04-28 11:24:42
綺麗なミヤマスカシユリです。珍しいユリなのですね。花屋以外のスカシユリは、北海道の原生花園での出会いだけです。
木子ですか。百合球根にはありますね。名前を初めて知りました。
子供のころに山百合の球根を掘れば、1鱗片を戻すようにと聞いたことがあります。
なんとなんと、葉からも再生、さすがの百合です。
今年花が見られますように!。
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kazuyoo60さんへ (雑草)
2016-04-28 18:38:08
こんばんは 
ミヤマスカシユリはおそらく茨城と埼玉の山にしかないとてもきれいなユリです。
茨城の山では昔岩場に咲いている花を見たことがありました。
ユリの地下部分の茎にはっせいするムカゴは木子といいます。地上部にできるのはムカゴというようです。
花屋さんのスカシユリは交配したものですが、海岸の崖などにある天然のスカシユリはまた格別きれいですね。こちら茨城にも海岸にあります。
地中の茎が横にはうけいこうにある、コオニユリ、スカシユリ、ミヤマスカシユリなどは挿し芽で発根してくれますね。
ミヤマスカシユリは特殊な環境下でしか自生していないので、庭で花を咲かせるのは難しいですが、今年はぜひとも咲かせてみたいものです。
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