庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

好文亭内のすべての梅の木の名前(2完)2019年2月 御殿南側に3本追加

2016年02月15日 | 偕楽園
好文亭内のすべての梅の木をご紹介しています。今回は2回目で、奥御殿の庭と御殿の庭の東・南・西側です。
品種名につけられている記号は樹木番号です。
奥御殿は藩主夫人と奥女中たちの部屋です。かつては天皇がお休みになられたり、お泊りされたこともあります。
奥御殿の東側から南側にかけて、和実梅、六名木の江南所無、玉垣枝垂、見驚、座論があります。
玉垣枝垂D1-074 1602150072mj玉垣枝垂D1-074 1602150072mj posted by (C)雑草
上の画像は奥御殿の南側廊下から東南方向を見ています。

左端は奥御殿東側の和実梅です。
D1-063和実梅   奥御殿東側の庭に和実梅と書かれた小さな碑があり、1本の梅の木があります。由来と品種名は定かではありませんが冬至梅でしょうか。一重の白花が咲いています。

D1-067江南所無  奥御殿東南角には六名木の江南所無があります。遅咲きでまだ蕾は小さいです。
D1-074玉垣枝垂  江南所無の先の低い位置に玉垣枝垂が盛んに咲いています。
上の画像の右端に見驚が見えています。下の画像ではその見驚が中央に見えています。

見驚D1-081 1602150079mj見驚D1-081 1602150079mj posted by (C)雑草
左は玉垣枝垂、中央が見驚、右が座論です。

D1-081見驚   見驚は遅咲きですが、下のほうの枝が咲いています。
D1-082座論   座論は八重咲きの白梅です。この座論はしばしば1花に雌しべが3本のことがあります。それで、1花で3個の実がなることが多く、しかも大きくて立派な実です。
座論D1-082 1602150078座論D1-082 1602150078 posted by (C)雑草
この座論を実座論ともいい、これに対して、八重の紅花で品字梅という品種もしばしば雌しべが3本ある花が咲き1花に3個の実をつけます。品字梅は実が小さく1個の実はラグビーボール状でこれが3個で品の字に見えることから品字梅といい、また花座論とも言います。品字梅は好文亭外の藤棚の近くにあります。

以上が好文亭奥御殿の梅の木です。

次は御殿周辺の梅の木です。
奥御殿から太鼓橋を渡ると、御殿の東広縁に出ます。東広縁は武家や街の長老が殿様とお会いする場所です。東広縁からは好文亭の向こうに見晴広場や千波湖を望むことができます。
八重黄金D1-093 1602150083mj八重黄金D1-093 1602150083mj posted by (C)雑草

庭の石灯籠の右隣に八重黄金が咲き始めています。
D1-093八重黄金  八重黄金はかつては御成門近くに大木がありました。満開になると、周囲の白梅よりも黄色っぽい花が咲いていました。この梅の木の品種を調べたところ、該当する品種が見当たらないので、八重黄金と名付けたのが始まりで、偕楽園固有の梅です。御成門近くの古木は枯死しましたが、その苗を震災より数年前に好文亭内に植えたものです。

上の画像の八重黄金の向こう側から、こちら側東広縁を見たのが、下の画像です。
好文亭1602040092好文亭1602040092 posted by (C)雑草
これと同じ景色をデザインした地方自治記念硬貨が発行されています。
地方自治記念硬貨1602040003tr地方自治記念硬貨1602040003tr posted by (C)雑草
この記念硬貨の左上の梅は一重っぽい花弁ですが、花弁が厚ぼったい梅の花が描かれています。この位置にあるのは八重黄金しかないので八重黄金がデザイン化されたと思います。

次は御殿の南側です。以前は3本の梅がありましたが、今は2本だけのようです。左が未開紅で、右は藤牡丹枝垂です。
未開紅D1-132 1602150085mj未開紅D1-132 1602150085mj posted by (C)雑草
D1-132未開紅   御殿南側のの高木で咲いています。
D1-135藤牡丹枝垂 御殿南側の垣根の近くの老木で盛んに咲いています。

2019年2月28日追加です。
上の写真の未開紅のさらに左側(東側で写真からははみ出す位置)に新しく3本の梅の木(若い苗木)が一昨年植えられました。
今年2019年にはすこしですが花が咲きました。2020年には小さいながらも3本とも花が咲くことが期待されます。数年後が楽しみです。

写真の左側(椚門側・東側)から順に蓬莱 麝香梅 黄金鶴の順です。黄金鶴の右側(西側)が未開紅と藤牡丹枝垂と続きます。
御殿南側は東側から蓬莱 麝香梅 黄金鶴 未開紅 藤牡丹枝垂 計5本が並びました。

(追加終り)


御殿西側の西広縁は詩歌を作るなどのための辞書として戸板に漢字を書いた物があります。
その西広縁の庭にはきれいな一流と花弁のない酈懸梅とがあります。
一流と酈懸梅2011mj一流と酈懸梅2011mj posted by (C)雑草
D1-101一流  ピンクの八重としては早く咲く美しい花です。
D1-149酈懸梅 花弁が退化して無いか、あってもごく小さいものです。酈懸とは中国の地名と思われます。また花の形状が茶筅に似ていることから茶筅梅とも言われます。
酈懸梅D1-149 1602150089酈懸梅D1-149 1602150089 posted by (C)雑草
以上が好文亭内の梅の木です。
機会がありましたら、じっくりとお楽しみください。

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好文亭のすべての梅の木の名前(1)

2016年02月15日 | 偕楽園
好文亭内のすべての梅の木の名前をご紹介します。
今回は料金所前広場と好文亭の庭に入場してから御殿入場までの梅の木です。

まずは好文亭料金所前広場です。
東門側から芝前門を入ると料金所前広場です。品名の前の記号は樹木番号です。
D4-014思いのまま 芝前門の正面に紅白咲き分けているのが思いのまま(または輪違いともいいます)もう咲いています。
D4-011泰平    思いのままの左手(料金所側)は泰平というアンズ系の遅咲きの梅です。まだ咲いていません。枝と蕾が赤いです。
D4-010烈公梅   料金所手前で竹垣の中にあるのが、六名木の烈公梅です。花弁が細い5弁のはなです。咲き始めています。
烈公梅D4-010 1602080076烈公梅D4-010 1602080076 posted by (C)雑草
烈公梅D4-010 1602150054烈公梅D4-010 1602150054 posted by (C)雑草

D4-005御所紅   料金所の出口側にある紅梅の御所紅はまだ咲いていません。
D4-004月影    御所紅の隣が青軸性の月影で2本あります。
D4-003月影    
以上が料金所前広場です。

料金所を入って好文亭内の最初の紅梅が両側にあります。2本とも間もなく咲こうとしている御所紅です。
D2-039御所紅   入場して右側最初の紅梅。間もなく咲きます。
D1-001御所紅   入場して左側最初の紅梅。間もなく咲きます。
D1-003白滝枝垂  左側2本目は白梅の枝垂で白滝枝垂で盛んに咲いています。
白滝枝垂D1-003 1602150059白滝枝垂D1-003 1602150059 posted by (C)雑草
この白滝枝垂の向こう側で咲いている白梅2本は冬至梅です。
D1-029冬至梅   白滝枝垂の後ろ左側。咲いている白梅。
D1-267冬至梅   白滝枝垂の後ろ右側。咲いている白梅。
D1-028滄溟の月  白滝枝垂の後ろの遅咲きの滄溟の月。まだ咲いていません。

入場して少し進んだ右側に思いのままがあります。
D2-021思いのまま 入場して少し直進した右側に思いのままが今にも咲こうとしています。

思いのままの反対側に枝垂梅、簾の内枝垂があります。
D1-012簾の内枝垂 思いのままの反対側、右側の枝垂梅で、咲き始めています。
簾の内枝垂D1-012 1602150061簾の内枝垂D1-012 1602150061 posted by (C)雑草
咲き始めています。
簾の内枝垂D1-012 1602150060簾の内枝垂D1-012 1602150060 posted by (C)雑草
簾の内枝垂の後ろ側に冬至梅と八重冬至の2本の白梅が咲いています。
D1-011冬至梅    簾の内枝垂の後ろの一重の白梅。
D1-013八重冬至   簾の内枝垂の後ろの八重の白梅。

少し進んだ左側の通路近くに緋梅があります。間もなくさきます。
D1-020緋梅     通路左側サルスベリの近くの八重の紅梅。

好文亭入り口(下足所)手前左側かどに高砂枝垂れが咲いています。
D1-023高砂枝垂   左側御殿入口の手前の枝垂梅が高砂枝垂です。
高砂枝垂D1-023 1602150063高砂枝垂D1-023 1602150063 posted by (C)雑草

待合に向かう竹垣の外にあるのは臥竜梅です。
D2-053臥竜梅 待合に行く途中の竹垣の外側にあります。

以上が好文亭の御殿に入場する前に見られる梅です。

次は御殿に入場してからの名花の数々をご紹介します。


コメント (2)
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