武蔵國日記(むさしのくににっき)

土佐日記にあやかって、「女もすなる日記といふものを、中年男もしてみむとてするなり」

一担当者の権限

2011-03-30 16:04:47 | サラリーマン
今日の午後、東京電力の会長さんの記者会見が有った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110330-00000624-yom-soci
この一連の事故の中で、誰もがみんな”既定のこと”として分かっていたものの
当事者側として初めて”廃炉”について言及したものだった。

一機、数千億の原子炉施設。
果たして、事故初動時に一担当者が海水注入まで判断出来るものなのか?

恐らくマスコミの記者達の云うとおり、
大爆発が起こる前に海水注入を行っていれば
今のような悲惨な状況には成り得なかったかもしれない。
しかし、大事故に発展したからこそ、
廃炉まで考えなければいけない事象に転げ落ちてしまったからこそ、
「最初から海水注入しておけば良かったんだ。」と云えるのではないだろうか?

筆者がこんなことを云うのも、
今から25年前、或るトラブルで機械の緊急停止ボタンを操作して事無きを得たが、
その後約一週間、機械の復帰が出来ず業務を滞らせて、
始末書を書かされた経験が有るからである。

企業の生命線であり、国の政策を担う原子力プラントを
最初の段階で「壊す」形で停めるのは、
現場の人間には出来ないだろう。


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