『らくだばオーナー』井之口らくだ。の笑いと感動日記

2009年2月25日念願の夢叶って『関西酒場らくだば』を開店。その日々、経験する笑いと感動を日記にしてご紹介。

幸福な結末

2005-07-20 | Weblog
って小説ご存知ですか?

今、私がはまっている本です。昨日、辻仁成の話題に触れましたが、彼の最新作です。
まだ最後まで読み終えていないので、なんとも感想はいえませんが、
その中で印象に残った文章があったのでご紹介します。

写真について。
写真機なる道具が発明されてから、人間は記憶を怠るようになったし、軽視しがちになった。
なんでもかんでも写真に写して残そうとするあまり、大切なものを真剣に見つめることが
できなくなった。撮った安心感で終わることも多くなったと思う。感動は心に焼き付けるもので、
逆に写真に残すと薄れる時がある。写真はむしろ長い年月を経て、発掘された時に意味がでたり
する。薄れゆく記憶を補正する道具として。

う~ん、考えさせられます。僕も非常に写真好きで、数ヶ月前に、デジタル一眼レフカメラという
タイソウなカメラを購入しました。当時購入したきっかけは、もちろんこのブログと同じで、
「仲の良い店長の影響」でした。その店長は現在、ローズ&クラウン有楽町店で勤務しております。
身長は15000ミリもある、ちっちゃな店長です。体は小さいですが、やることはデカイ(失敗も)
頼りがいのある素敵な男性です。ぜひ、一度、ご利用してみてください。入口から「原田店長!」って
叫ばないと見つからないぐらいちっちゃなウォーリーばりの店長です。南ちゃんを探せ!でいうと
レベル50ぐらいでしょうか。ネタが古すぎて、自分自身情けなくなります。

そんな原田店長に影響されて購入したカメラの今の使い道はもっぱら、自店の料理であったり
カクテルであったり、店内であったり、ほとんど「ぐるなび」に掲載する用です。
だから、卯乃家のぐるなびは若干、プロって感じの空気が漂っていて、自分自身、たまに
ページを眺めて、よだれを垂らしています。

プライベートでももちろん使います。日光に出かけた際、撮影した「華厳の滝」。いやぁ、最高でした。
カメラ買いたてだったので、何枚も調子にのって撮った記憶があります。
あの一眼レフのカシャっというシャッター音が、自分自身を興奮させます。
どんなド素人でも、キレイに撮れてしまう一眼レフカメラ。
確かにあんな見たままのキレイな写真が出来上がってしまう世の中です、「人間は記憶を怠るように
なった・・・」といっても過言ではない気がします。

プライスレス、、、モノより思い出。
私のお店でも、バースデーパーティが多数行われます。
特典でパシャパシャ、写真を撮っておりますが、もちろん写真も大事、
ですが、本当に大事にしなければいけないのは
その場の空気、雰囲気を私たちがしっかりフォローして差し上げること、
心から祝福して、しっかり楽しんでいただくこと、なんだなと。
きっとその思い出たちは、心の奥底に記憶として、一生色褪せることなく
残っているんだろうなと・・・。

まだまだ、現実となればほど遠いレベルだと思いますが
この気持ちだけはずっと忘れないでおこうと思います。

な~んて、カメラ通なことをいっちゃったりしてますが
実はこのブログに、写真を貼る方法を知りましぇ~ん。
なんてアナログなんだ、イノグチ。
「不幸な結末」のオチでした。

でもあの日、あの時間、あの場所で偶然みかけた
「クモ&ジュエリー」は写真では撮っていないものの、
私の心に焼き付けられております。
神様に感謝。