■ 先日、信州大学読書サロンに行ってみました。
■ 信州大学の先生の著書をテーマに、執筆された先生を招いて、本の内容や執筆の動機、苦労話、出版後の反響などをうかがうという企画。会場は信州大学内にある生協(食堂)。第一回目は、都築教授(経済学部)の『政治家の日本語』(平凡社新書)でした。
■ 著者の話を中心に、人文学部の先生が進行役となり、タイトルの決め方や小泉首相の<ことば>などに話が及びます。
■ 面白かったのは、ほとんどの場合、本のタイトルは原稿を書き上げてから、それも著者の意向は取り上げられることなく決定されるのだということ。それも編集部の意向だけではなく、営業部の意見が重要視されるのだとか・・・。
■ 都築先生は当初、『言葉と政治』というようなタイトルを考えていたようですが、“抽象的過ぎる”とあえなく却下。“まず、書店で読者に手にとってもらえなければ意味がない(売れない)”とのことで、当時流行していた「日本語」という言葉を用いたのだといいます。この新書が出版されたのは昨年の8月だけれど、そういえば、その頃は日本語が静かなブームであり、書店にはタイトルに“日本語”とついた本が一番目立つ箇所に平積みされていたような気もするな~。
■ 章の見出しもほとんど編集者が決めてしまうのだそうです。でも、第5章「えがく」と第6章の「しる」というところだけは、最後まで抵抗して譲らなかった箇所だと言います。編集者としては、第5章は「かえる」、第6章は「まもる」とした方が、“読者にはわかりやすい”と考えたようですが、先生としては、そのようにすると革新政党のことのようになってしまうため、あえて押し通したのだという。
■ 日本に限らず、英国でも米国でも、最近はどちらかというと保守(政党)の側が“改革”を訴えている。それに対し、“護憲”という言葉に象徴されるように、かえって革新(政党)の側の方が、体制を保持しようとする傾向が強い。そうした動向を踏まえて、どうしてもこのふたつの章については主張を曲げられなかったのだそうです。
■ あまり肩肘張らずに自由な意見交換が出来るようにと、お茶とケーキをいただきながらの2時間弱の時間。参加者は20名前後。それも大学や市民タイムスの関係者かな?と少々寂しいような感じでした。街中のMウイングなどで開催すれば、きっともっと多くの市民が参加できたと思うけどなぁ。やはり、大学という場所は敷居が高いのですかね。
<photo:Royal Mile>
■ 信州大学の先生の著書をテーマに、執筆された先生を招いて、本の内容や執筆の動機、苦労話、出版後の反響などをうかがうという企画。会場は信州大学内にある生協(食堂)。第一回目は、都築教授(経済学部)の『政治家の日本語』(平凡社新書)でした。
■ 著者の話を中心に、人文学部の先生が進行役となり、タイトルの決め方や小泉首相の<ことば>などに話が及びます。
■ 面白かったのは、ほとんどの場合、本のタイトルは原稿を書き上げてから、それも著者の意向は取り上げられることなく決定されるのだということ。それも編集部の意向だけではなく、営業部の意見が重要視されるのだとか・・・。
■ 都築先生は当初、『言葉と政治』というようなタイトルを考えていたようですが、“抽象的過ぎる”とあえなく却下。“まず、書店で読者に手にとってもらえなければ意味がない(売れない)”とのことで、当時流行していた「日本語」という言葉を用いたのだといいます。この新書が出版されたのは昨年の8月だけれど、そういえば、その頃は日本語が静かなブームであり、書店にはタイトルに“日本語”とついた本が一番目立つ箇所に平積みされていたような気もするな~。
■ 章の見出しもほとんど編集者が決めてしまうのだそうです。でも、第5章「えがく」と第6章の「しる」というところだけは、最後まで抵抗して譲らなかった箇所だと言います。編集者としては、第5章は「かえる」、第6章は「まもる」とした方が、“読者にはわかりやすい”と考えたようですが、先生としては、そのようにすると革新政党のことのようになってしまうため、あえて押し通したのだという。
■ 日本に限らず、英国でも米国でも、最近はどちらかというと保守(政党)の側が“改革”を訴えている。それに対し、“護憲”という言葉に象徴されるように、かえって革新(政党)の側の方が、体制を保持しようとする傾向が強い。そうした動向を踏まえて、どうしてもこのふたつの章については主張を曲げられなかったのだそうです。
■ あまり肩肘張らずに自由な意見交換が出来るようにと、お茶とケーキをいただきながらの2時間弱の時間。参加者は20名前後。それも大学や市民タイムスの関係者かな?と少々寂しいような感じでした。街中のMウイングなどで開催すれば、きっともっと多くの市民が参加できたと思うけどなぁ。やはり、大学という場所は敷居が高いのですかね。
<photo:Royal Mile>