■ 滝川一廣『こころの本質とは何か』ちくま新書。シリーズ・人間学の一環として、2002年に行われた講演をもとにして出版されたもの。内容的には、統合失調症、精神遅滞、自閉症、そして不登校が取り上げられています。
■ 興味を覚えたのは、統合失調症と自閉症。統合失調症では多くの場合、幻聴などの症状が見られるが、その「ほとんどが自分を非難する声や責める声、脅かす声、自分を苦しめる声」であり、「好発する時期が青年期に集中」しているのだという。なんらかの無理や焦りが心理背景にあるためで、「人間とはまわりへの『依存性』を生きる存在」なのだと…。
■ そして自閉症の問題は、他者との「関係の発達に大きく遅れる子供たちが生じるのはなぜか」という問いに集約される。他社との関係を積み重ねてゆくことによって、世界を抽象化する技を覚えていくのだと。
■ まわりのものごとを感覚器官が生理学的にとらえたまま感受するのではなく、そこからある側面だけをとりだして人為的にとらえることが「抽象」である。差異は切り捨て、なんらかの共通性をとりだして一つのものとして括りだす。そのようにしてとらえた内容が「概念」である。「抽象」の仕方は社会的文化的なルール(規範)によって方向づけられている。・・・
■ 講義録に手を入れたものだったためか、新書であったためか、はたまた読み込みが足りなかったためか、内容的には消化不十分の結果となってしまいました。「こころ」の本質って、いったい何なのよ?みたいな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_eye.gif)
<photo:SAIPAN>
■ 興味を覚えたのは、統合失調症と自閉症。統合失調症では多くの場合、幻聴などの症状が見られるが、その「ほとんどが自分を非難する声や責める声、脅かす声、自分を苦しめる声」であり、「好発する時期が青年期に集中」しているのだという。なんらかの無理や焦りが心理背景にあるためで、「人間とはまわりへの『依存性』を生きる存在」なのだと…。
■ そして自閉症の問題は、他者との「関係の発達に大きく遅れる子供たちが生じるのはなぜか」という問いに集約される。他社との関係を積み重ねてゆくことによって、世界を抽象化する技を覚えていくのだと。
■ まわりのものごとを感覚器官が生理学的にとらえたまま感受するのではなく、そこからある側面だけをとりだして人為的にとらえることが「抽象」である。差異は切り捨て、なんらかの共通性をとりだして一つのものとして括りだす。そのようにしてとらえた内容が「概念」である。「抽象」の仕方は社会的文化的なルール(規範)によって方向づけられている。・・・
■ 講義録に手を入れたものだったためか、新書であったためか、はたまた読み込みが足りなかったためか、内容的には消化不十分の結果となってしまいました。「こころ」の本質って、いったい何なのよ?みたいな。
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