学級文庫

支援学校の高等部3年生です。

冷たくするのは止めてください

2011年04月28日 | 言葉の記録 6年生
≪6年生・4月28日≫
ボランティアさんから、学校での有香の様子に変化が見られるとのことで、問い合わせがありました。『あ~、やっぱり、私が悪いんだな』と思い、有香に本当の気持ちを聞いてみることにしました。
「そんな話は嫌。お母さんとは楽しい話がしたい」と言い、なかなか本心を言いませんでしたが、粘り強く聞くと、答えてくれました。

有香「私が一番嫌なのはお母さんのセリフ」
母親「あ~、言葉ね」
有香「あんまり私のこと、冷たくするのは止めてください!」
母親「冷たくするってどういうこと?教えて。お母さん、気をつけるから」
有香「何やったっけ、忘れた」
母親「お母さんが『6年生なのに、ちゃんとしなさい』って言うのがダメなのね」
有香「それが一番嫌やねん!」
有香「私はまだきびきびできへんねん、ゆっくりしかできへんねん!」
母親「分かった。一生懸命やってるのね」
有香「うん」


かなり激しい口調で訴えられました。
なるほど…。
一生懸命やっているんだ…。
私の物差しで計ってはいけないんだ…。

これから本格的に迎える思春期。
信頼される親にならなければ…。

大丈夫?って言って欲しかった

2011年04月28日 | 言葉の記録 6年生
≪6年生・4月25日≫
昨夜から咳をするので、無理をさせることもないと思い、学校を欠席させました。病院へ行くと、「少し喉が赤い」とのことでした。
薬局で粉薬と錠剤を頂きました。薬局の錠剤を飲むのは今回が初めてです。体重が増えてくると、粉薬では量が増えて飲みにくくなるそうです。

…昼食の後、錠剤をやっと飲み、粉薬を飲んだ時、むせました
母親「吐くの?吐かないの?どっち?吐くんだったらトイレで吐いて!」
有香「…」
母親「吐くんだったらトイレで吐いて!」
有香 リビングで嘔吐
母親「吐くんだったらトイレで吐いてって言ったやん」
有香 もう一度嘔吐

床を拭きながら、どうして厳しいことを言ってしまうんだろう?と、情けなく思いました。

母親「ごめんね」
有香「私は大丈夫っ?て言って欲しかった」
母親「悪いお母さんでごめんね。まだ母親として未熟なの」


…晩ご飯の後、薬を飲んだ時のこと、有香の気配が悪くなりました
母親「吐くの?吐かないの?」
有香「…」
…ビニールを手にして
母親「吐くの?吐かないの?」
有香がワナワナと手を震わせて泣き始めました

母親「ごめん、言いたいことがあったら、はっきりと言って。言わないと分からないから」
母親「お母さん、私はね、」
有香「お母さん、私はね、さっきも言ったけど、大丈夫っ?って言って欲しかった」


もっともだと思いました。
どうして、有香に対して、とっさに優しい言葉が出ないのか?
相手が夫や姑なら「吐くの?吐かないの?どっち?」とは口が裂けても言わないでしょう…。
「どうしてこんなことを理解してくれないのか」という苛立ち。「することに無駄が多くて集中力に欠ける」という思い。

私の中から湧き上がる、これらの思いの根本は何なんだろう?と考える中、一つの答えが見つかりました。
自分に謙虚さが無く、真に相手の立場に立たないから、相手が理解しないと責める心が湧いてくる。


あ~、分かってないのは有香ではなく、私だな~。