学級文庫

支援学校の高等部3年生です。

「ダウン症だから…」

2012年09月30日 | 言葉の記録 中学生
≪中1・9月30日≫
最近、HDDに録画してある番組の一覧表のタイトルを見てダウン症関連の番組を選び、繰り返し見ています。

…朝食のとき
有香「もう無理」
母親「食べないと、大きくなれないよ。小さい大人になってもいいの?」
有香「…」
母親「今、食べないと、大きくなれないよ」
有香「何で?」
母親「中学生ぐらいまでしか伸びないのよ。小さいままは嫌でしょう?」
有香「良い」
母親「今のまま、小さいままでも良いの?」
有香「良い」
母親「何で
有香「ダウン症だから

母親「東京で会ったMちゃんもダウン症だけど、大きかったでしょう」
有香「…」
母親「ダウン症は嫌なの?」
有香 頷く
母親「ダウン症だから辛いの?」
有香 頷く
母親「ダウン症の何が嫌なの?」
有香「分からない」
母親「分からないけど嫌なのね?」
有香 頷く
母親「ごめんね」

母親「有香ちゃん、Nちゃん(親友)もダウン症よ」
有香「何で分かるん?」
母親「知ってるもん」
有香「そうなん
母親「RちゃんもSちゃんもダウン症よ」
有香「後は?」
母親「Mちゃんもダウン症よ。有香ちゃんだけじゃないよ。いっぱいいるのよ」
有香「そうなん T君(Mちゃんの兄)は?」
母親「T君はダウン症じゃない」
有香「何で
母親「T君もダウン症の方が良かった?」
有香「うん」

母親「有香ちゃん、有香ちゃんはダウン症だけど、お父さんとお母さんにとっては、たった一人の大切な子どもなの。有香ちゃんは、ただの『有香ちゃん』なのよ」
有香「私のこと好き?」
母親「好きよ。お母さんにとって、一番大切なのは有香ちゃんよ。お父さんもそうだと思うよ、聞いてごらん」
父親「有香ちゃんが一番好きです」
有香 


お友達がダウン症かどうかの見分けは、まだ、つかないようです。

自分がダウン症と知ったときには、気落ちした様子は見受けられませんでしたが、今、辛さと向き合っているようです。
10年以上前に安藤忠先生から教わった考え方
『ダウン症の○○有香ちゃんではなく、○○有香、彼女はダウン症を持っています』

このことを有香に繰り返し伝えたいと思います。
乗り越えるのは本人ですね。





歯磨きの決意

2012年09月26日 | 言葉の記録 中学生
≪中1・9月26日≫
…学校で歯科検診がありました。「もっと丁寧に歯磨きをするように」とのお知らせを頂きました。
母親「磨き方が悪かったら虫歯になるのよ。歯を抜くのは痛いのよ」
有香「これからは頑張って、自分で、丁寧に、一生懸命、熱中して、磨くわ。努力します」

学校でこれらの言葉をよく聞くのでしょうね

「あやまって海に落ちたんや」

2012年09月26日 | 言葉の記録 中学生
≪中1・9月26日≫
…TVのニュースを見て
有香「さっきのニュースはな、あやまって海におちたんや」
母親「有香ちゃん、あやまって海に落ちるって、どういうこと?」
有香「まず、ごめんなさいって言って、海にボチャーン」
父親「有香ちゃん違うで。あやまってって言うのは、間違ってっていうことや」
有香「なんや」

(誤って海に落ちるような事故がなくなりますように…)



『夏季施設見学会を終えて』(中学部の先生方の感想)

2012年09月25日 | 学校・友だち
9月半ばに、『夏季施設見学会を終えて』(中学部の先生方の感想)というプリントを頂きました。

ある企業についての先生方のコメントに魅力を感じました。

『(略)大企業として徹底したサポート体制と障害者に対する人権意識の優れた職員の姿勢に感銘しました。育んでいくべき生徒の姿や課題を与えられた思いがしました。』

『まず、会社に入ってすぐの開放的なロビーに圧倒されました。「すごく広くて、綺麗な会社だな」と。(略)事業所の方の「ここを障害者の預かり施設にしたくない。企業として障害者の就労をしっかり支援していきたい」という言葉が印象的でした。』


この会社、素晴らしいと思い、先輩ママに尋ねたら、「始業時間がすごく早いと聞いたよ。社員が出社する前に清掃をする仕事らしいよ」と教えていただきました。

障害者が清掃をするための指導員もいらっしゃるようですが始業が7時は早いですね。
万が一入社できても、毎日6時前に出勤しなければなりません。
ということで、ここは視野から外します






パジャマをたたむ理由

2012年09月25日 | 言葉の記録 中学生
≪中1・9月14日≫
…中学3年生の8月に、高等部入学相談があります。その時に、作業検査もあるそうです。
母親「有香ちゃん、3年生の夏に試験があるんだって。タオルがきちんとたためなかったら、高等部には行けないんだって(職業コースに行けないという意味)」


≪中1・9月25日≫
…最近、毎朝、パジャマをきちんとたたみます。
母親「最近、何でパジャマをたたんでるの?先生に言われたの?」
有香「いいや」
母親「じゃあ何で綺麗にたたんでるの?」
有香「高校に行けないからよ」








生徒作品販売

2012年09月25日 | 学校・友だち
≪24年9月25日≫
生徒作品(高等部)販売のお知らせを頂いたので行ってきました。
学校の作業実習で作った作品の販売です。
お客さんに売ることも販売の実習なんですね。
やはり、売れたら嬉しいでしょう。気力もわくでしょう。
こういう機会に購入することは、生徒さんへの応援になると考えます。



私は眼鏡ケースを3個と、さをりのバック2個、花の飾りを1個購入しました。
眼鏡ケースは1個600円、大きいバックは1800円、小さいバックは600円、花の飾りは300円でした。
全て、労力や材料費を考えると、驚くほど安いと思います。

バックを購入するとき、生徒さんは、先生と一緒に 1800円+600円+300円=2700円 と、暗算で計算しました。私が5000円札で支払うと、先生とおつりを確認して、2300円渡してくれようとしました。
その時、先生が「待って」と、優しく生徒さんを制止しました。
私がまだ、おつりを受け取れる体制になっていなかったからです。
先生が、「お客さんの様子を見て渡すように」と、小声で話されていました。
その様子を見て、地道な努力の積み重ねの上に、将来の就労があるんだなぁ~と思いました。


労力の割に製品代が安い
これを解決する秘策は無いのでしょうか?
アイデアを練りたいと思います。


「小学校をやめて良かった」

2012年09月25日 | 言葉の記録 中学生
≪中1・9月23日≫
有香「小学校をやめて良かった
母親「やめてないよ、卒業したのよ有香ちゃんは頑張って卒業したの」
父親「そうやで、卒業したんや」
有香「卒業して、やめて良かった」

有香「S中学(地域の中学)に行ってたら、私ら今頃死んでるで」
母親「私らって誰?」
有香「分からへんの?お父さんとお母さんと私やん」
母親「何で皆死ぬの?」
有香「私が死んだら、お父さんもお母さんも死ぬでしょう


支援中学が毎日とても楽しいそうです。
「お母さんのせいで、小学校は大変だった
「お母さん、支援中学を選んでくれて有難う
と、よく言います。

また、最近「私はやれば出来る子やねん」と言いました。
小学校で失った自信(勉強・運動)を支援学校で取り戻し始めたようです。
(あくまでも有香の場合です。どの学校が向くかは人それぞれと思います)

「冷たすぎるやろ~」

2012年09月25日 | 言葉の記録 中学生
≪中1・9月24日≫
…今日は有香の叔父(父親の弟M)の誕生日
母親「今日、Mちゃんに会った?」
父親「会った」
母親「お誕生日おめでとうって言った?」
父親「あっ忘れてた」
有香「どれぐらい忘れてたん?」
父親「まったく忘れてた」
母親「ちょっと冷たいんとちゃう?」
有香「冷たすぎるやろ~

カラオケスター★五連覇

2012年09月23日 | 言葉の記録 中学生
≪中1・9月21日≫
…学校では週に一度、部活動(参加は任意)があります。ない週もあります。部活動がある日にはスクールバスに乗れないので、学校まで迎えに行きます。
先生「有香ちゃんは今日もカラオケスターになりました。一回目も二回目も98点でした。皆が喜んで、有香ちゃんに抱きついていました
母親「前回見学したときも、高校生が喜んでハグをしていたので、後から有香に『知り合い?』って聞いたら、『知らん』って言ってました」
先生「そんなんですよ

お友だちではない高等部のお姉様方が、有香の高得点を喜び、飛びついて喜んでくれます


≪中1・9月22日≫
有香「私はカラオケが上手いの。だから皆、バネみたいに跳んで驚くの」

「何で決めつけるの?」

2012年09月21日 | 言葉の記録 中学生
≪中1・9月20日≫
…夕食中
母親「有香ちゃん、かぼちゃが残ってる。野菜も食べないとダメよ」
有香「何でかぼちゃを野菜と決めつけるん?」
母親 

…母親の頭に浮かんだこと
『だって、かぼちゃは命がないから動物じゃない。いや、植物にも命はある…などなど』

有香「何でかぼちゃを野菜と決めつけるん?」
母親「知らんわ。昔、野菜って習った