学級文庫

支援学校の高等部3年生です。

主語と述語

2011年03月08日 | 療育・教育・あれこれ・・・
有香の話を聞いていて、したのか?されたのか?が分からないことが時々あります。


有香「言われちゃった」
母親「言ったのは誰?お友達?有香ちゃん?」
有香「…」
母親「お友達に言われたの?有香ちゃんが言ったの?」
有香「…」
母親「お友達に言われたのなら、言ったのはお友達。有香ちゃんが言ったのなら、言ったのは有香ちゃん。全然違うんだよ」

昨日、やっと、曖昧になる理由が分かりました。
文章(聞く・読む)の中で主語を捉えることが難しいようです。


文章には主語と述語以外に修飾語がはります。
例えば「庭の花がきれいに咲く」という文を聞いた場合、「何が」「どうした」を読み取れなければ、話の重要な部分が分かりません。

今後、有香の話が分かりにくい時や、こちらの話が理解できていないと感じる時には「誰が?」「どうしたの?」と、主語と述語の確認をしてみようと思います。

継次処理と同時処理

2011年02月09日 | 療育・教育・あれこれ・・・
私は有香を授かるまで、人間の情報処理がどうのこうのなど考えたこともありませんでした。
しかし、現在、子どもの情報処理の特性に応じた教え方の重要性を痛感しています。


継次処理
情報を連続的かつ逐次的に分析し、処理する情報処理である。
順序性を重視し、時間的聴覚的な手がかりで分析的に処理する。
・段階的に情報を提供する    
・言語的な手がかりや指示を重視する
・段階を教えたり、リハーサルさせる
 
同時処理
情報を概観可能な全体に統合し、全体から関係性を抽出する情報処理である。
いくつかの情報を視覚的な手がかりで空間的に統合し、全体的処理する能力
・全体的な概念や問題を最初に与える   
・視覚的・運動的手がかりや指示を重視する
・課題を具体的なものにする 

何のことか分かりにくいですね。
ブログ『うさぎ』の同時処理と継次処理をご覧下さい。分かりやすく解説されています。


例 社会科の授業で、47都道府県の位置を理解、習得する場合

都道府県は北海道から順番に覚えるのものと思っていました。しかし、有香は形で覚えています。


「愛知県はカンガルー」


「静岡県は金魚」

沖縄県を見て「細いね~、端から端まで歩ける?」と言いました。
また、ある県を指して「特産物は何?」と質問したりします。

自分にとって、端から覚えるのが当たり前でも、県の形を覚えてから県名を覚える人や、特産物を通して覚える人がいるんですね。
自分の当たり前を押し付けてはいけないと思いました。

子どもの情報処理の優位性を親が判断するのは難しいと思います。専門家のアドバイスを受けたほうが良いかもしれませんね。

◆バスを降りる時

2009年05月07日 | 療育・教育・あれこれ・・・
今まであまり公共の乗り物を利用しませんでした。時刻表やマナーを知る必要性から、最近は公共の乗り物も利用するように心がけています。


≪21年5月6日≫
…市バスを降りる時、「チャイムを押して良い?」と何回も聞きました。

父親 「押して良いよ。」

…YUKAがチャイムを押し、後ろにいた母親を振り返り言いました。

YUKA 「お母さん、チャイム押した?」

母親 「押してないよ。」

YUKA 「降りるんだったら押さないと!」


※バスを降りてから、
 『1人でもチャイムを鳴らしたら、バスは停まる。』
 『1人がチャイムを鳴らしたら、後の人は鳴らさなくても良い。』
 と教えました。
 


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YUKAは9歳5ヶ月になりました。日常生活において困ることがなくなってきた…と思っていましたが
“えっ?”と驚くことが時々あります。

YUKAが3歳の頃、ある小学校の特別支援クラスの先生が
「この子たちに机上で教えるのは難しい。料理、その他の経験を通して教えるのが良い。」と仰いました。
その時には『本当かな?』と、多少の反発を覚えましたが、今は『本当にそうだなぁ~』と思います。

色んなことを経験するのが大切と感じます。



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★文字について

2009年04月23日 | 療育・教育・あれこれ・・・
「一文字一文字読めるようになるために、したことがあったら教えてください。」という旨のメールを頂きました。
言語聴覚士の先生に相談するのがベストと思いますが、ご参考までにYUKAの取り組みをご紹介します。

文字を読めるようになるまでの経過(あそび)

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★学習としての取り組み★

 3才8ヶ月

文字と文字とのマッチング。上の段の文字と同じ文字を下の段から探し、線で結びます。
文字というより、同じ図形を探すような感覚です。

 3才11ヶ月

プリントと同じ文字のカードを渡し、どれが同じかを探し上に重ねます。
教えるというような感じではなく、それとなく「絵本のえ」「飛行機のひ」と伝えます。

 3才11ヶ月

カードと同じ字を積み木の中から探します。
見つかったら、積み木を裏返して、それとなく「うさぎのう」などと伝えます。
勉強というより、あそび感覚です。

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一文字一文字を読めるようになったら単語が読めて、絵本が読めると思っていましたが、そうではありませんでした。
なかなか文字に意味があることに気づきませんでした。
そこで教材を作りました。

文字の意味を理解するために

文字の意味を理解するために・・・色と形

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一文字一文字を読めるようになってから、本を読んだり、簡単な日記が書けるようになるまでには長い時間が必要でした。

数字・ひらがなを書く(6才0ヶ月)

名前を書く(6才0ヶ月)

絵や字を書く(6才9ヶ月)

日記(7才3ヶ月)

電話番号&漢字の落書き(7才11ヶ月)

手紙を書く(8才4ヶ月)

文字で抗議(9才0ヶ月)

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5才のある日、駐車場の出口(道路)に書いてある「とまれ」という文字を読み、『止まれ』という意味だと気づいた瞬間がありました。

『文字には意味がある。あ~そういうことなの!』とピンときた瞬間です。
傍で見ていて、よく分かりました。

■動画 国語の本読み(小1・6才5ヶ月)

■動画 国語の本読み(小3・8才11ヶ月)

時間はかかりますが、親切に丁寧に教えてあげればいつか分かる日が来ます。