ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

4階、死体置き場でございます(と、書いてもそれほどネタバレじゃありません)!

2006-07-24 | 映画
4thフロアー

叔母さん(階段から落ちて亡くなった!)が住んでいたアパートに引っ越して来た「ジュリエット・ルイス」。的中率抜群な《予想を「当たり」にするためなら何でもござれ、がキャッチフレーズ! の》気象予報士「ウィリアム・ハート」が年上の恋人。彼氏は、ニューヨークローカルの天気予報から、全国ネットの天気予報に栄転間近。彼女には自分と一緒に住んでほしいと思っているが、彼女はどうにも頑固で、叔母さんの住んでいたそのアパートに越してしまった。
直下の4Fにはアリスという名の寝たきりみたいな婆さんが住んでいるというが、80歳の老人にしては、「ジュリエット・ルイス」への「警告」が過激だ。しかし、まるで姿を見せない4階の住人に、「ジュリエット・ルイス」は次第に追い詰められていく……。

アパートの住人と、窓から見える裏の建物の住人がみな怪しい。それだけではない。ジュリエット・ルイスを含む全員が犯人候補という風に見える。シェリー・デュヴァル 、オースティン・ペンドルトン 、トビン・ベル……全員犯人風だし、動機もありそうだ。ジュリエット・ルイス自身だって、ほら、本人がわかっていないだけで心の病なんてことだってありえるでしょう? まあ、見事に疑わしい人物ばかりなのである。

とはいえ、普通の人間ならラストに示される真犯人はだいたい予想していると思う。それよりも、4Thフロアーの部屋の見立ての方が不可解で。かつ魅力的である。そこに施された意匠が「動機」だったらよかったのに。ちょっとハーシェル・ゴードン・ルイスの作品みたいでね。それの方が「意外」で馬鹿っぽくてよかったんじゃないかしら。

「裏窓」かと思ったら、逆だったんだ! ……という話ですね。

それなりに楽しめますが、日活リリース作品だけに、やっぱりハーシェル・ゴードン・ルイスだったらよかったろうになぁ~。