ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

リンダ・ブレア主演。それがどうしたか、って?

2006-07-31 | 映画
*こんな場面で、あなたならどうします? 画面左手に、何者かが潜んでおり、ついさっき、どうやら仲間のひとりがヤラレた模様……。それでも銃を取りに行きますか?

*うわーっと。そう、そういうことです。うかうかと近寄ると……そういう目に遭うわけですね。

*しかし、串刺しにされて、さすがに死んでしまう「獣人」みたいな殺人鬼。

*地獄の夜が明けて、朝日を拝めたのは、結局、彼女だけでした……。


ヘルナイト」を見返したのである。

馬鹿丸出しのお化け屋敷ムービーなのだが、少しだけ「豪華」だ。

リンダ・ブレア主演だから。ヴィンセント・ヴァン・パタンも出ているし。

このころの馬鹿ボディ・カウント・ホラーは、DVDの有無に関わらず懐かしくてもう一度見たいものが多い。

「バーニング」(The Burning)(端役でホリー・ハンターが出ていたらしい)とか、「血のバレンタイン」(My bloody valentein)とか「ローズマリー」(Rosemary's Killer または The Prowler)とか「プロムナイト」(PROM NIGHT)=これはジェイミー・リー・カーティスが出ている=とか、劇場で、あるいはレンタル・ビデオで見まくった作品群で、とても懐かしくさえあるのだが、実際DVDになっていない方が多い気がする。つまり、大抵のひとが見向きもしない映画だということだな。

だから、「ヘルナイト」は幸運な作品だといえるのだろう。
やっぱり、リンダ・ブレアが出ているからだな。

「エクソシスト」の12歳の少女リーガンは、そのわずか後に「エアポート’75」では心臓疾患かなんかを抱える要介護少女としてジャンボ機に搭乗、「エクソシスト2」や「ローラー・ブギ」などを経て、この、いかにもお名前拝借な作品に主演する……。

大学生サークルの入会儀式は街外れの呪われた屋敷「ガース館」で一晩過ごすことだった。男女2名ずつ計4名の新入会員のひとりがリンダ・ブレア演じるマーティ。冒頭のパーティでは百名はいそうな会員だが、4名を館に閉じ込めた後、脅し役にまわるのは、なんと、会長とその相棒と、会長の彼女の3名のみ! しかもいくらも経たないうちに会長の彼女は館の周回に開けられていた地下トンネルの入り口のひとつから地下に引き込まれて首をちょん切られ、相棒も、会長もそれほど長く保たずに殺されてしまう。

とにかく「呪いの伝説」に偽りはなかったらしいと、とんとんと話は展開していくが、冷静に考えるとどうもおかしい。(この点は多くのレビュアーが同じ点に突っ込みを入れているが、)入会儀式として毎回行われていたらしいのに、なぜよりによって今回は「本物」が目覚めてしまったのか? そんな説明は一切されずに、しかし、力技と間合いイノチなスラッシャーぶりは結構たのもしいというか、楽しいというか……わたしには許せる範囲なのだな。

もう、徹底的に「リアルお化け屋敷」と考えておればよい。

◎「エクソシスト2」レビューへの伏線、になるかな~。