湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

◇ 電柱・電線が見当たらない美しい「世界の小さな町」

2015年09月20日 12時25分52秒 | 日常・その他
海外(特にヨーロッパなど)の街角風景写真・映像には
電柱・電線がほとんど写っていません。

 ※大都市のロンドン・パリ・ベルリンなどの主要都市では
   無電柱化が既成(ほぼ100%)しているそうです。

   20代の頃の2年間に電柱に登ったり建てたりしたこともある私ですが、
   仕事の糧ともいえる電柱・電線などを、景観を損なう猥雑な物とみていました。

    ※2013年度末時点で
     日本国内に3,337万本(NTTだけで約1,200万本)も立っている電柱ですが、
     今でも年々増え続けているようで、なかなか地中化が進まないようです。


現在図書館から借りている本の中に
「世界の小さな町歩き」(*)という本があります。
世界中から選ばれた80の小さな町がカラー写真付で紹介されています。

    * : タイトル 一生に一度だけの旅 世界の小さな町歩き
       著者 パオロ・パーチ
       訳者 藤井留美
       発行 日経ナショナル ジオグラフィック社

ドイツの「ローテンブルク・オプ・デア・タウバー」
フランスの「サン・ポール・ド・バンス」
スペインの「アルバラシン」, etc.

 たまたま写り込んでいないのかもしれませんが、
 電柱・電線がない美しい景観を魅せています。


ヨーロッパで無柱化が進んでいる理由として
次のことなどが挙げられています。

  ・地震が少ないこと(地すべり・地盤沈下が少ない)
  ・住宅地は車道と歩道が整備されており、歩道の下に
    インフラ用の配管・配線があるところが多い。
  ・ヨーロッパの旧市街の道のほとんどは、狭くて電柱が建てられない。
  ・石造や煉瓦の建築物が多く、建物が100年~200年はもつので
    電柱がなくても電線を建物の裏壁伝いに張ることができる。
    (日本は都市部でも木造建築が多かったので取り壊しが頻繁になり困難)
  ・(ロンドンに特化した話として)
    19世紀に街灯建設の公共事業を進めるにあたり、
    ガス灯の事業者と電気の事業者の建設コストを公平にするため
    電気事業者の架空配線が法律で禁止された。
    ※ガス管はコスト高となる地中にしか布設できない。


 ヨーロッパには
 「電柱にオ○ッコしているところの犬の戯画」などないんでしょうし、
 「犬も歩けば電柱にあたる」といったこともないのでしょう。