シウマイをぱかんと割ればぞろぞろと衒学者たちあらわれわたる
カーテンに風はらませているようなきみのなかへとさし込むひかり
来年の春を待ちきれないぼくは(渦巻状に)踊りはじめる
リモコンのリセットボタンを押すたびに伸ばされてゆくクリップのこと
気の利いたコーヒーカップは言うだろう「それは砂糖じゃなくて塩です」
ありあまる若きちからよ唐突にぱきんと折れる鉛筆の芯
ほんとうは風になりたい洗濯機の底にうずまくハンドタオルは
のどかなるひとときはたちまちに崩壊すぎゅいんぎゅいんとスマホが鳴れば
がたごとん休み休みに進むとき山手線は酸素が足りない
惑星が生まれた朝を思いつつくちに溶かしてゆくカンロ飴
_/_/_/ 未来12月号掲載歌 _/_/_/
_/_/_/ ニューアトランティス欄 _/_/_/
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