公園につくり物めく木蓮の咲けるを見つつ外周をゆく
家中のありとあらゆるゴムひもは明日休みと思えばゆるむ
金色の色鉛筆の奔放に日本武道館の擬宝珠ふくらむ
点描のようにたたきを染めてゆく雨の具現をしばし楽しむ
宴会の終わりのほうにあらわれてお腹を満たすうな丼ぞよし
生卵ひとつあるかもしれません重ね置かれた帽子のなかに
わが前にわがゆく道は開かれるフレアスカートはいて歩けば
どんぐりを蓄えていた秘密基地リスの属性ではないけれど
薬店と田んぼの境に翻るポイント5倍の旗うれしそう
かりんのど飴ひとつぶくれたひとのことうっすらと好き 春の長雨
_/_/_/ 未来7月号掲載歌 _/_/_/
_/_/_/ ニューアトランティス欄 _/_/_/