麦畑

太陽と大地と海は調和するミックスナッツの袋のなかで

やわらかい

2011-02-26 12:31:45 | 短歌
やわらかい土に触れれば眠くなるやがて私もやわらかな土

_/_/_/ 角川短歌3月号 公募短歌館 _/_/_/
_/_/_/ 池田はるみさんに選んでいただきました。 (秀逸) _/_/_/
_/_/_/ 小高賢さんに選んでいただきました。 (佳作) _/_/_/
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我は「おっ」と

2011-02-26 12:26:46 | 短歌
我は「おっ」と彼は「うっ」と言うそれだけで三十年の昔にもどる

_/_/_/ 角川短歌3月号 題詠「再会」を詠う _/_/_/
_/_/_/ 大塚布見子さんに選んでいただきました。 _/_/_/
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そしてまた

2011-02-24 20:02:54 | 短歌

そしてまた不穏な夜がおとずれて玄関のカギを確かめている

あたたまるやがてわたしは眠くなる脚のあいだに腕さし入れて

玄関のブーツはぜんぶ折れ曲がり黒く細かいうぶげはえてる

フリスクをのどにとろかせながら言う思いどおりにいくはずなどと

にぎやかな交差点にはまざらない色が(匂いが)ちらばっている

幸いをさけびつづけるヒヨドリの羽をめくればおとなしくなる

ななめっていう方法を知らなくて橋をわたってそしてよこぎる

白線が消えてしまえばどこへでも車をとめてもよいということ

みどりいろした石ころはみがいても色は変わらずただ光るだけ

とがらせた鉛筆がさししめす先そこには何があるというのか

マテバシイの落ち葉を掃いて集めれば細かい砂も集まってくる

てのひらに缶コーヒーのぬくもりをもらって今日は始まってゆく

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ひとり言

2011-02-20 21:27:37 | 短歌

ひとり言みたいにあれはヒヨドリと言ったら君はそうかと言った

わずかの間横一列にならんだがばらけてしまったカルガモ四羽

牛乳はまだあるかって聞かれても君より詳しく知るはずもない

十年後あなたはどこにいるのかと聞いてる君こそどこにいるのか

くりかえし同じ話しをするだろう二十年後の君と僕とは

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さきいかは

2011-02-20 20:59:39 | 短歌
さきいかは春がくるのを待っている菓子鉢のなか背のびしながら

_/_/_/ 夜はぷちぷちケータイ短歌(2月20日放送分) 企画テーマ「おやつ」 _/_/_/
_/_/_/ だいたひかるさんに選んでいただきました。 (放送外) _/_/_/
コメント (2)
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