魂は形而下的に固まってロールキャベツの中までキャベツ
神様はちょっと怒っていたりしてばらりばらりと雹が降るとき
永遠に帰るところがないみたい青いレールを回る電車は
ヤシの木を一本植えて育てたいほどほど狭い離島があれば
シンプルな手帳ぱらりとひらいたらミニマリストが現れるかも
ひといきに裸足になれば夏になるねむたい春を置き去りにして
行き先のないチケットを渡されてぼくは青春期を乗り過ごす
青光る鋭き羽根を隠し持つカルガモたちに岸辺をゆずる
青春に終わりは無いと言いしひとのガハハ笑いを忘れ得ぬかな
読みかけの小説いくつあるだろう苦みの効いた汗がこぼれる
_/_/_/ 未来8月号掲載歌 _/_/_/
_/_/_/ ニューアトランティス欄 _/_/_/