麦畑

太陽と大地と海は調和するミックスナッツの袋のなかで

どちらがわ

2010-12-25 20:53:46 | 短歌
どちらがわ向けて置くのが正しいか二階の窓のドナルドダックは

_/_/_/ 角川短歌1月号 公募短歌館 _/_/_/
_/_/_/ 奥村晃作さんに選んでいただきました。 (佳作) _/_/_/
コメント (2)
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コピー用紙に

2010-12-25 20:49:47 | 短歌
コピー用紙に裏と表のあった頃はもっと丁寧に仕事をしていた

_/_/_/ 角川短歌1月号 公募短歌館 _/_/_/
_/_/_/ 橋本喜典さんに選んでいただきました。 (佳作) _/_/_/
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山すそを

2010-12-25 20:46:13 | 短歌
山すそを黄色い新幹線がゆく現代国語の授業のさなか

_/_/_/ 角川短歌1月号 題詠「新幹線」を詠う _/_/_/
_/_/_/ 沖ななもさんに選んでいただきました。 _/_/_/
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いつのまにか

2010-12-19 20:36:28 | 短歌
いつのまにか靴下の穴はつくろってあって私は恥をかかない

_/_/_/ 夜はぷちぷちケータイ短歌(12月19日放送分) 企画テーマ「靴下」 _/_/_/
_/_/_/ 石川美南さんに選んでいただきました。 (今週の一首) _/_/_/
コメント (6)
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静かなる

2010-12-15 20:30:58 | 短歌

    海辺の自然観察会で出会った草木にて
    習作 二十一首 (覚え書きとして)


静かなる地対空型ミサイルよメタセコイアの根もとはうずく

ワシントンヤシは二列に植えられて風の通りのよろしき車道

ゆうなぎは一日いちどおとずれてクロマツの葉を枝にとどめる

サンゴジュはクチクラ層をつみかさねまたつみかさね輝石とならん

海からのしめった風をうけ流しユッカゆらりとゆれる夕暮れ

コンクリの壁にかくれたヤブツバキふざけた奴をゆるしてあげて

マテバシイ葉っぱくるくる回すならカケスはとまるところに困る


わたくしはうす紅色に染められてオオシマザクラの葉につつまれる

海の辺の恋人たちは海をみるツワブキの花はひとりが好きだ

ヒヨドリはぴいよぴいよと鳴きやまずサネカズラの実の紅は濃くなる

ぼんやりとしていることが多くなるアキニレの実のうすっぺらさよ

酔いどれの宵のわたしはあこがれるスダジイの実のあぶら炒めに

アベリアの花の奥ではカマキリがましろき泡を吹いているらし

ヒメユズリハの生い茂る神殿に可視光ばかり集まってくる


マユミには雄と雌との木のありておんなの弓はおんなのしなり

サザンカの花びらゆるくこぼれゆく先に逝ったら楽だと思う

母の母のにおいのようだクスノキの下に落ちてる小枝を折れば

われわれの行くべきところを指すようにオリーブの葉はみな上を向く

チューリップツリーの葉っぱのおおかたは星の形に切り抜かれてた

ころころりまるい実を持つウバメガシ備長炭に化けるゆくすえ

黄泉の淵からのにおいをまとわせてハマヒサカキは羽虫を寄せる

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