プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

福島米の作付け解除

2014-06-11 11:18:49 | 日記
 (NHKニュースによると)政府は今年になって、これまで福島県内の12市町村で米の作付けを制限してきましたが、6つの市町村で水田の一部約5,200ヘクタールの作付け制限や自粛措置を解除しました。しかし、実際に田植えをしたのは約2%だったとのことです。

・作付けを再開しなかった理由としては、水田や水路の除染が進んでいないこと
・風評被害への懸念
・長期間農作業ができず、農家の生産意欲が低下していること
 などがあるとのことです。

 また、昨年試験栽培を実施した南相馬市では、収穫後の米から国の基準を上回る放射性物質が検出されています。これもまた、風評などではなく「実害」で、汚染した土壌、そして汚染した排水路、水で、お米を育てようという農家は、そうそういないのではないかと思います。

米農家でもある私自身も、(同じ立場に立たされれば)最早米を作ろうとの意欲は湧かないと思いますし、自分も汚染された米を食べたいとは思いません。まして、家族や私の米を買って下さっている友人・知人に、そのような物を提供することなどできません。米を作ることを(苦渋の思いで)諦めるしかないと思うのです・・・

P.S. 私の田んぼは、13年間、蓮華を栽培し鋤き込んできました。(他の田んぼを灰色とすると)私の田んぼの色は茶色です。有機物が沢山含まれているからです。水を入れて「代掻き」(しろがき)をすると、トロトロになります。表面に水がなくても、多くの水分を含んでいます。こうした土を作るには、10年20年の歳月を要します。福島やその周辺の農家の方たちも、そうして何十年も掛けて土作りをしてこられたのだと思います。近隣の山系からのミネラル豊富な水の恵みを受けて、美味しいお米を作ってこられたのだと思います。それが、その努力が、一瞬にして泡となってしまった。それが原発事故の結果です。自分の田畑が、そして家が、地域が、人の繋がりが、一瞬で消えてしまうということは、耐え難いものだと思います。福島やその他の汚染された地域の方々の苦しみは、察するに余りあるものがあります。それだけに、もう、原発は要らない。再稼動を止めて戴きたい、そう心から思うのです・・・

P.S.2 環境省が昨年10月から今年1月に掛けて、双葉町と浪江町の「帰還困難地区」6地区の宅地や農地、道路や公園などで、表土の剥ぎ取りや高圧洗浄などにより実施した除染のモデル事業の結果、宅地のなどの空間線量は50~80%程度低下、平均で毎時2,5μSv(年間約12mSv)~8.8μSv(年間約42mSv)だったそうです。森林に関しては端のみの除染で、低減率は14~39%だったとのことです。当然ながら、いくら除染しても生活のできる線量ではなく、「除染」そのものを止めて、本当の生活再建への支援に当てるべきだと思うのです・・・

P.S.3 京都精華大学の卒業生等が、京都府南丹市の古民家で、東日本大震災の被災地の子どもたちを招いて夏休みなどを過ごす「ゴー!ゴー!ワクワクキャンプ」を続けているそうです。これまで5回、延べ100人以上の子どもたちが参加しています。古民家はNGO法人「使い捨て時代を考える会」が提供、地元の小学校が校庭を貸してくれたり、住民からは夏祭りの招待などもあるそうです。1日500円の食費と、けがなどに備えた保険料のみで参加でき、期間中はいつ来てもいつ帰ってもよいそうです。同キャンプに参加した女子高生は、「息も思い切り吸える。これが本来の生活と思った」と感想を述べています。今夏は7月24日から8月末まで開く予定とのことです。ちなみに、ボランティアを募集されています。メールアドレスは、5wakumembers@gmail.comです。こうした活動が続いて、さらに広がっていけばと思います・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年6月11日)