プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

個人被曝線量「最終報告」

2014-04-18 09:53:40 | 日記
 本日公開されることになっている個人被曝線量の「最終報告」ですが、(場所別の詳しいデータではありませんが)推計値が(『朝日新聞』)に掲載されていましたので、ご紹介します。

 まず避難指示が解除された田村市都路地区ですが、農業従事者(農地で6時間、自宅に17時間滞在した場合)で1,2μSv(年)、林業従事者(同上)2,3μSv(年)、高齢者(屋外活動1時間、自宅23時間)で0.8μSv(年)となっています。戻れば、(いくら高齢者でも寝たきりでもなければ家から1時間しか出ないというのは考えられませんから)年間1μSv(年)は被曝してしまいます。

 川内村では、農業従事者が「居住制限区域」では3,5μSv(年)、「避難指示解除準備区域」で3,0μSv(年)、避難指示となっていない区域で1,7μSv(年)です。林業では「居住制限区域」で5,5μSv(年)、(学校が避難指示区域外にあるのでしょう)教職員1,1μSv(年)、「居住制限区域」に高齢者が帰還すると2,1μSv(年)の被曝線量になるとの推計です。避難指示が出ていない区域でも、やはり年間1μSv(年)は超えてしまします。

 最後に飯舘村ですが、「居住制限区域」の推計値で、農業従事者で16,8μSv(年)、林業従事者で17,0μSv(年)、教職員で11,2μSv(年)、高齢者でも16,6μSv(年)と、かなり大量の被曝線量となっています。被曝の推計を空間線量ではなく、個人被曝線量に「緩和」してもこの数値です。しかも、(これまで指摘され続けてきたように)政府や自治体発表の空間線量は(様々な)実測値の約半分と言われており、この2倍の被曝を覚悟しなければいけないと思います。

 また、弘前大学の床次教授は、(空間線量の7割とした)「0,7などの換算係数は全員に当て嵌まるわけではない。子どもは体が小さく、大人より放射線が遮られずに貫通するのでもっと大きな数字になる。生活パターンによっても異なる。住民の健康を守るための基準は、安全を優先すべき」だと指摘しています。さらに子どもの場合は、大人と同じ線量でも、(地面にも近く)その影響は5倍6倍とも言われており、(放射線の)感受性の強い子どもは尚更、このような推計値では測れない健康への影響があるのではないかと思うのです・・・

P.S. 政府は元々、田村市都路地区の避難指示「解除」を、昨年の11月には実施したかったと記憶しています。その為の調査を実施し、昨年10月には「(中間)報告書」が出ているのです。ですから、実はこれは、「中間(報告書)」などではなく、昨年末の時点での「最終報告書」だったと「推計」されます。「原子力被災者生活支援チーム」はこれまで、個人の被曝線量は「空間線量の数分の1程度」(3分の1なら3割強)と見ていましたが、それが(予想外の)倍近い数値になったので(批判を恐れて)避難指示解除を先延ばしにし、この調査報告も「隠蔽」していのだと思います。そしてこの情報を隠したまま同地区の「解除」を決定したのです。そしてこれらの情報やデータが、取材によって出、隠し通せなくなったから、しぶしぶ「公開」することにしたのではないかと感じるのです・・・

P.S.2 NHKの朝ドラ「花子とアン」ですが、甲府地方の言葉(なまり)が、(過酷な生活の中でも)とても優しく、可愛く聞こえて心が和みます。今日書きとめただけでも、「渡してくれちゃ」、「じゃんねえ」、「そんだけんど」、「良かったさ」、「ふんじゃ」、「・・・ごいす」、そして何より(状況によって色々な意味合いを持つ)「こぴっと」がたまりません。(今日も)お母さんが花を東京へ見送るシーンで、「こぴっとするだよ」と言っていました。何故か、「こぴっと」を聞くと顔がほころんでしまいします。何となく前向きで、頑張ろうという気持ちになれます。本日も、こぴっといきましょう・・・

P.S.3 蛇足なのですが、花のおじいやんが(多分これまで2度ほど)「そうさなあ」と言っています。アニメ「赤毛のアン」を観ておられた方はピンと来られると思いますが、アンを養子に引き取ったマニラの(生涯独身の)お兄さん(名前なんでしたっけ)が、良くこの言葉を呟いていました。(かすれた声の)俳優さんの声が耳に残っています。「そうさなあ」というのもこの地域の方言なのかは分かりませんが、やはり(花と同じく)空想好きだったアン・シャーリーの人生をなぞっているのでしょうか?ちなみに、(やっぱり名前が思い出せません)この「そうさなあ」おじいやんは、アン・シャーリーが都会の学校で寄宿しながら勉強している時に(心臓病で、確か牛を引っ張っている時に)亡くなります。花のおじいやんも、ひょっとしたら田んぼで心臓を押さえながら倒れるかもしれません。もっとひょっとしたら、(アンは幼馴染と結婚して、確か夫婦で先生になりますが、)いずれにしても、今後の展開は脚本家の方にお任せしましょう。「ごきげんよう・さようなら」・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年4月18日)