プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

「TPP交渉」参加表明

2013-03-16 09:52:53 | 日記
 安倍首相は昨日、「TPP交渉」参加を発表しました。参加表明しても、交渉参加が認められるのは3ヵ月後です。しかも、11カ国が3年にわたって続けている交渉は既に16回の会合を重ね、9月までに締結を目指しています。3ヵ月も経てば、99%ディーテールは決まっているでしょう。新たな「交渉」など時間も余地も殆ど全くありません。

 ご存知のように、(後発の)日本が交渉に入るには、これまで合意されている事項については、無条件で受け入れなければ、交渉参加すら認められません。しかし、合意内容については「極秘扱」であって、全く分かっていません。アメリカ主導で決まったルールを、殆ど丸呑みするしかないのです。安倍首相が強調する、「聖域」として守れる品目など設けられるはずもないのです。勿論、日米の力関係において、日本の「脱退」などありえません。交渉参加は「TPP参加」を意味し、米国のルールに従うということです。

 政府は、参加による経済効果を、10年後には国内総生産が自動車等の伸びで3.2兆円、農林水産業等でマイナス3兆円と試算しています。(差し引きたった2,000億のプラスです)しかしながら、米国は日本の交渉参加の前提として、米国が日本車に掛けている関税の維持を認めさせています。最大のメリットを、交渉する前に「放棄」させられているのです。当然ながら、日本がTPPに入れば、保険や医療の分野も含めて、大きなマイナスとなることは明らかです。それでも、参加せざるを得ないというのが本当のところでしょう。

 かつて小泉政権時代に、(開きに開き続けた日本がさらに)国民に痛みを強いる「開放」を行ないました。有り体に言えば、日本が日本を売ったのです。そのお陰で、米国育ちの巨大なガチョウ(AFRAC)が日本の保険業界を跋扈(ばっこ)しています。小泉さん名指しの後継者である安倍さんが、同じく規制緩和を「錦の旗頭」として国民に痛みを強いた竹中さんがブレーンに返り咲き、痛みすら感じなくなる程に、日本を破壊しようとしています。それもまた、致し方ないことなのかもしれません。

やられ続けるのを防ぐ手立てはありませんが、一番懸念されるのが、実質米国に軍事的に占領されている日本が、政治的には勿論、経済的にも(これまで暗黙の了解だった)「支配」が明文化される「ISD条項」です。これまでも、米国に国家としての主権など無きがごときに侵犯され続けてきた日本ですが、今度はあからさまな日本の「植民地化」を行なうということなのです。(今更こんなことを殊更に主張しても詮無いことではあるのですが)国家を超える権限を、投資家や企業に与えるのが「ISD条項」の目的です。

 今までも、(日本も含めて)後進国に対しては、「条項」なしでもやりたい放題してきた先進国ではありますが、この「条項」の元では、日本もまた後進国と同じ「ポジション」に立たされるわけです。日本の法律を飛び越えて、米国の投資家、企業の利益が守られるのです。訴える先は、(裁判所ですらなく)アメリカ子飼いの「国際銀行」です。米国の投資家、企業の利益が少しでも阻害されれば、莫大な賠償金を払わなければならないのです。TPP参加で、日本を守る内堀は全て埋め尽くされるというわけです。しかも、自分でその堀を埋めなければならない(自分で自分の墓穴を掘るようなものです)、それが江戸の「開国」から一貫して取らねばならなかった「ジャパン・ポジション」なのです・・・

P.S.  15年ぶりに自殺者が3万人を切りましたが(参照は『朝日新聞』)、「人口あたりの自殺率を(15年前の)98年と比べると、2割も高い。若い世代の死因の1位が自殺なのは、先進7カ国で日本だけ」だそうです。「ジャパン・ポジション」は、さらにもっと深刻に、日本の若者を蝕み、痛みを押し付け、「殺して」いるのです。特に、就職失敗による10代から20代の自殺が、5年前の2.6倍になっているそうです。車輪の下で喘ぐ若者に、今後さらに負担が掛かる社会が訪れようとしています・・・

P.S.2 昨年末からの円安で、自動車業界は「左うちわ」です。1円の円安で350億のプラスとなるトヨタでは、15円の円安で既に5,000億円利益が増えました。安倍様様で、賃上げ「満額回答」も何ら「痛み」など伴いません。彼ら多国籍企業という名の「無国籍企業」が、国から投じられ続けてきたたインフラや法人税減税などをはじめとする「税金」の額は膨大です。一方還元した額は、極僅かに過ぎません。この円安で、大多数の企業や国民が痛みを覚える中、アベノミクスは一体何処へ向かって暴走し続けるのでしょうか。バブルはやがて弾ける。それがかつての教訓ではなかったのでしょうか・・・

P.S.3 子宮頸癌は、唯一ワクチン接種で癌が防げると言われています。接種に対して補助をする自治体も増えているのですが、失神をはじめとする副作用が、既に(確か)8千件以上も報告されています。中には脳炎になって寝たきりになったり、死亡した方も1例あるそうです。中1から高1の女子に対して、全額無料の杉並区では、摂取した瞬間から手が痺れ、やがて癲癇発作で暴れだした例もあります。精神科に回されたり、母子で引っ越して治療を受けたりするなど、大変なご苦労をされています。杉並区は補償することを認めましたが、予防接種との因果関係は認めていません。(医者ですら知悉していない)副作用があることを理解した上で、罹患とのリスクを慎重に勘案し、接種を受けるかどうかを決めなければならない、と言うことなのでしょうか。正直、素人には判断がつきません。薬も「開放」(規制緩和)されれば、新薬の認定が早くなることは朗報なのでしょうが、その「副作用」リスクもまた、同時に存在しているということのようです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年3月16日)