BARBAR

とっこやに行ったんだ。
風呂には行かなかった。
気分屋の岡崎は久々に鏡を見たんだ。

つむじのあたりが剝げている。
ハゲおやじだ。

前から見ると普通の髪だが、ザビエルの初期になっている。
いつのまに・・・・・愕然とした・・・が現実を受け止める。

必死に考えて出した答えが、矢沢永吉と同じ髪にする。

すぐに1000円とっこやに自転車を走らせる。
猛スピードだ。

どこ吹く風？

休日の今日は予定もなく、遊んでくれる友人もいない俺は、
それでも早起きなんだ。

いつものようにやることやって、一息つくとき考える。

「朝風呂入りに行こう」岡崎の数少ない贅沢だ。
早速、車に乗り込む。

矢切りの笑顔の湯に向かうはずが、勝手に江戸川を越えて走っている。
気の向くまま、三郷公園に着く。

車の後ろにはギターが積んであるんだ。

朝から歌えるところって江戸川とか、民家から離れている場所だけど、
ここは適所だ・・・って、風呂はどうしたんだ？

まあいいやって、朝10時、公園にはすでに家族がたくさん来ている。

俺は芝生に座りこんでガーっと歌いだす。

歌いながら感じる。
回りなど見てないから知らないが、やたら朝日が暑い。
しかし、手はかじかんでうまく動かない。
まあ、そんなこんなで、歌っていると良い匂いがしてきた。

回りを見渡すと、みんな昼飯を食っている。

俺の歌じゃ飯もまずくなるだろうと、苦情が来る前に退散した。

林の奥

人通りの少ない畑道の林の奥に
しいたけの生えている朽木を見つけた。

自然のシイタケはめずらしいぞ。
誰にも採取されずに毎年その姿を見せてほしいと思った。

工業団地

俺が幼少のころから、歩いてきた道。
休日はほとんど人気のない工業地帯だ。

今は新参者の住民などの反発で昔のように
音をたてたり、夜間まで作業をしたり、
しなくなった。

ゴーストタウンのように静かだ。