鑿の柄付け職人の日常 !!

手道具存続の為に頑張ります。

カシメ作業

2019-06-05 06:21:07 | 大工道具
すり合わせる際、出来るだけ隙間を埋める為にはカシメという事をします。

しないと間違いなく境目に筋が出ます。

埋めてても筋が出る事もあるくらいですから。



貿易用の叩き鑿で実験しました。

果たして何回叩いているのか?





写真を撮り忘れていたので、追入れ鑿の写真で。



普段は埋める事に集中しているので回数など数えた事がありません。

何回位を想像されますか?

自分でもビックリしました。50回強でした。

手の早い職人さんはこの作業はしません。

判っておられましたが、こんな事してたら数さばけませんから。




仕込む時、場合によってわざと横にふらす事もあります。少しだけですが。

にらんだ時に芯が出ていないと判断した時です。


当然カシメの回数は当然増えます。




古鑿ですが、これもふらしました。





すると・・・。センターが出てると思います。


えぐれが有りましたが、きっちり埋めました。







こういう事でも鑿の力の伝わり方が変わってくると思ってるんです。

半人前の頃、鑿の事をよく知ってる卸さんに仕込まれました。

時には鑿鍛冶さんにもアドバイスされてましたよ。



卸さんの仕事の一ツですね。

大事な事は素直に聞けること。