鑿の柄付け職人の日常 !!

手道具存続の為に頑張ります。

追い入れ鑿の修復

2019-07-25 07:04:59 | 大工道具
黒檀柄の修理調整です。

柄がぐらつくそうです。磨り合わせ。輪の交換です。








付いてる口金は昔の物で、プレスで抜いて物です。

広い方が厚く狭い方が薄いです。

今のとは玉逆す。








テーパも違うので交換する事で直りそうです。







口金を入れて締めます。







ここまで下入りません。







強引にいきました。







ちょっと段差が大きくなりました。







輪も交換しました。







沈めときました。








木成りと鏝鑿

2019-07-08 06:42:48 | 大工道具
播州型では段差が無くなる様研磨作業をしています。

最近では合わせも多くなりましたが。

木成りを磨り合わせのはそんなに難し事はありません。追入れと同じですから・・・







境目がへこむと不細工です。

古鑿で修正するっ事が稀にあります。

そう思えば追い入れの方が差しいかもしれません。




差す鑿は軸が長いので丸くするのは難しいです。

葉が重たい物もです。




凄く難しいのは鏝鑿です。

よっぽど慣れないと丸になりません。

鑿が90度になってるので回転ムラが起こります。


同じ回転で回すのは大変です。

綺麗に回ると。







見た目も大事ですね。


嬉しい事

2019-07-06 07:04:01 | 大工道具
仕事をしていて一番うれしい事は、お客さんに喜んでい頂ける事。

昨日、新規の鑿鍛冶さんが追加の品物を持って来られました。

お聞きしましたら、「前よりええと好評で!」と言われました。



いいビタミン剤になります。

ある鑿鍛治屋さんは「あんたの事をカネヒラって呼ぶ宮大工さんがいる!安平やで~」と「この柄と違うかったや自分で作ると言うてはる !!」とも。



叩き鏝の先方さんも喜んでおられるとの事でした。

お互いに仕事が増えるので。




難しい仕事ほど遅れてしますので何とかしないといけないのですが。



あの鍛冶屋さんに言われました。「安平さんは急がしたら仕事が粗くなる」と。

そんなつもりはないのですけどね。

気付かないような繊細な仕事がおろそかになるからでしょうか?



まだ課題は一杯ありますが、期待にこたえられるよう頑張ります。

東一正芳

2019-07-02 07:04:16 | 大工道具
東京鑿です。

以前、金物まつりでお話してる時に「東一って見た事有る?」って聞かれましたが・・・。これの事やったのかな?って。

ネットで ㈲スズキ金物店 さんで見ると「千住の正芳!」ってあります。初代・二代と名工で当時も高かったようですね~。



京都発・町屋・大工はんなり日記 さんや 職人魂~人が造り出す美しさ~ さんも書かれています。



こんな鑿を触れるなんて。






叩き鑿ですが、甲も厚く丈夫な鑿です。

柄を抜くとコミ(中尾)も錆びてました。そんなに古くない物でもたまに錆びてるのを見ます。







金床で軽く叩いて錆を落とし。







黒染め液・油を塗ってさらに落としました。





穴はこんな感じで。





柄付けの全体像はこんな感じになりました。






正芳の鏝鑿も初めて見ました。








いい感じで蘇ったと思ってます。よかった。