鑿の柄付け職人の日常 !!

手道具存続の為に頑張ります。

関西型細軸柄

2018-06-29 12:55:24 | 大工道具
関東型・播州型のいい所取りをしました。


播州型のいい所は柄が太く出来る事と口金が木を突かないので割れにくい。







素性が悪ければ割れますけど。




関東型は柄は細く出来る。でも、柄を突かない様に口金の内面を取らないと割れる可能性があります。。



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今回、両方のいい所を取りました。







まっすぐな柄です。

面取り口金を使いますが、内面を取っております。







口金が入っていくように。












左久作

2018-06-22 06:48:53 | 大工道具
左久作の古鑿の追入れです。

銑ですいた跡もありますし、炭焼き?との粉がはじいた後もあります。



以前、新品の左久作も付けた事ともありますが、古鑿も味がありますね~。












東京の鑿でよく見られるような磨きにした金具と黒檀で柄付けしました。


今回は丸輪でなく黒の手打ち輪を磨きました。







綺麗に蘇りました。

末永く使って頂けそうです。



国慶追入れ鑿 2

2018-06-16 06:49:16 | 大工道具
国慶の角打ち追入れ鑿が周ってきました。

今まで見た見た角打ちは鑿の甲(表)に刻印が押してある物ばかりでした。

今回のは中尾(コミ)に押してあります。







甲をよく見ると銑すきの跡が。







すき方は田斎さんのともちょっと違います。

裏にも銑すきされてありました。







各所にヤスリの跡が。







ヤスリが掛ってると面が綺麗ですね~。



とてもいい感じに仕上がりました。








飛龍錦

2018-06-14 06:54:07 | 大工道具
今の鑿は鍛冶屋銘のの物が多いですが、昔は問屋銘の物がすごく多かったようです。

うちに出入りされてる問屋さんの年配の方と話している中でお聞きしました。



昭和30年代の頃は問屋さんの中でも取り合いだったそうですね~。今では想像できませんが。

その頃の問屋さんは「製品が出来た頃に、よそよりいかに早く自分所の銘を押してもらうか?」って事が仕事だったとお聞きしました。

問屋銘が多かったのが判るような気がします。



錦清水さんもいくつか問屋銘があります。

自分はあまり知らなかったのですが、飛龍錦っていう問屋銘があるようです。




すごく道具好きな方で、三木刃物倶楽部の時に初めてお会いしました。

昨年の金物まつりの時にも古式鍛錬を興味深く見られてました。


その方からお預かりしました。











明らかにマチや中尾が違う?

錦さんが来られた時にお聞きしました。

「自分でしたんやろ!」

初めは錦雅夫さんのかと思いました。



本人にもお聞きしましたら「自己責任で首長を切ってマチを削り中尾を作った」とおっしゃいました。

とても自分でされた物と判らなかったので・・・。



これを柄付けしました。











中尾が太く収まらないので、口金の内側を削りました。

肉も出来るだけ残るように穴を開けてます。







全体像です。






写真では柄が太く見えますが、実際は太く見えません。

輪の取り付け

2018-06-11 06:42:59 | 大工道具
卸さんから来た物です。

輪が取れて木を叩いた為に柄の頭が割れております。

「輪を付けて下さい。不可なら返却して下さい」との依頼でした。



普通は輪を付けるだけですが、今回のは割れが大きいのです。

元の状態の写真を撮り忘れました。



割れた所にボンドを詰め、輪をはめました。







はみ出したボンドをふき取り、ぺーパーでならしました。







一時しのぎにしかなりませんが、これで使えると思います。







割れが少ないともっと良かったんですが・・・。