鑿の柄付け職人の日常 !!

手道具存続の為に頑張ります。

紫丹柄

2021-08-28 09:05:52 | 大工道具
紫檀が少なくなってきたので仕入れてました。

が、全然使う事無く数年経ちました。

最近何故かたて続きに。

錦清水さんの追い入れ組鑿が黒檀から紫檀に変更になりました。



少し赤みがかかった紫檀です。

高昇さんの鑿で海外に行った物だそうです。




再注文の品だそうです。



お気に入られてよかったです。


こちらは古鑿です。






左市弘の組鑿です。

ツゲの組鑿と5厘のグミ。これを見るとどうも自分がした物らしいです。



落ち着いた色合いの物を使いました。





卸さんは喜んで下さった。よかったです。

まだまだする事が多いですけど頑張ります。

鑿柄以外の物

2021-08-23 07:24:06 | 大工道具
最近、鑿柄以外のがちょくちょく来ます。

柄付けに支障きたすのですが、他にする人が居ないとか。

土間鏝はかさが高いです。











焼印の柄だそうです。

全長70cmツバキの真っすぐが一本だけありましたので。

失敗できないので緊張感が半端なかったです。





焼印が入るようにあらかじめ四角い穴を開けてます。

なにせ割れ止めが無いので。





木肌はすごく綺麗かったです。

他にも丸太切りの柄以前にやったボートのプロペラ週調整棒等々何に使うんだ?って物があります。


下がり輪の種類

2021-08-13 07:22:24 | 大工道具
輪は基本2種類で、刈り込み鋏用のテーパー状で面の無い物。鑿用に抜けにくくした狭い方を面取りした面取り輪。





抜けるので柄屋がお願いして作ってもらいました。

その面取り輪を機械打ちされて黒色の表面処理をされた手打ち輪。形としては3種類ですね。


昔は鉄の継ぎ目を溶接されてました。

輪は大きいので裂けた経験は無いですが。口金は裂けた事があります。

今はパイプなので心配いらなくなりました。



うちでは面取り輪を使い磨き輪・熱加工して紺色にするイブシ輪・手打ち輪を使ってます。

今の輪屋さんは熱して叩いてする手打ち輪から機械打ちの手打ち輪に変えられ量産されました。



その手打ち輪も機会が古くなってきて大きい所が作れなくなりました。

そこで貿易用の穴や鑿丸輪を黒に表面処理しました。

と言うより表面処理を業者やさんに出すんですけど。



どうでしょう?


口金の種類

2021-08-10 12:50:38 | 大工道具
三木では口金屋さんは3~4件ありました。

その昔口金は、扇形の鉄板を焼いて叩いて丸め溶接されてました。輪も溶接でした。

その後に板をプレスでテーパー状に抜かれました。

口金の種類が多いので出来次第取りあいでした。

三木は面取りを使うので面なしの口金を研磨で面取りして。

その後口金屋さんが面取りして下さって。


それから数年後、今ある輪屋さんは工業大学を出られてたので独自で自動機を作られ量産されました。

輪を焼いて叩く手打ち輪専門だったんですが、パイプを用いてテーパーをつけ口金の製作されました。



面無し口金を作られ、その後にセンター出しされ面を取られます。

言わば面取り口金の方が時間がかかるんですね~。


よく見ると狭い方にも少し面取りがされてます。



芸が細かいです。

制度がいいので助かってます。




平待ち

2021-08-04 13:46:13 | 大工道具
鑿の待ちは丸や向待ちの様な角といった色んな形があります。

平待ちは平らなため中尾が長方形です。

普通の鑿と同じ用に穴をあけてしまうと半丸の穴が2つ残ります。

これでもいいんでしょうが、狂う原因に。ならば長方形に穴を開ける?

大変ですけどうちはそうしています。







特に底サラエなどでは特に力がかかりますので。

氷鑿には薄い物が多いのでもっと長方形になります。

お使いの事を考えますとこうする方がいいだろうと。