鑿の柄付け職人の日常 !!

手道具存続の為に頑張ります。

難しい修理

2017-02-16 07:01:28 | 大工道具
氷鑿の修理依頼が来ました。



氷と言う水の結晶を加工する鑿には水分が多くかかり柄が割れたりします。

その為にニスを塗ったりしますが、結構管理が大変だと思います。

修理依頼にはいろんなパターンがありますが、今回のは木がやせ、口金が緩くなってぐるぐる回ります。




これは自分が仕事した物ではありません。鑿は三条の物です。でもやってみます。


マチが張って無いので、口金を一回り小さく付ける事は非常に見てくれが悪くなります。







寄って同じサイズの口金を切りまおします。どうやろう?


親父なら穴の部分の5㎝を切って、口金加工してました。


希望は2㎝です。幸い木が割れて無いのでなんとかなりそうです。



開いた穴と同じサイズの木を作って埋めます。







今季は旋盤で芯を出して加工。これが一番難しいのです。この加工はよくするので苦になりませんが、したがらない方は多いと思います。


木工作業には繊細さが必要なんです。







初めの物と比べてみましょう。筋の位置で加工した長さが判ると思います。

外見はそれほど変わってないと思います。これが希望だったんだと思います。

短くなったのは1㎝弱でしょうか。






仕込み。





磨り合わせ。






完成です。





硬く閉まってるので、今度はあまり狂わないと思います。
コメント
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