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アザミ(薊)の種類はいろいろあるようですが、野生で春に咲くのは大体ノアザミ(野薊)で季語も春になりますが、夏薊、秋薊で詠むこともあります。
くもり来しひかりのなかの薊かな 久保田万太郎
背伸びして生きし日もあり夏薊 宮崎カツ子
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道端のキイチゴ(黃苺・木苺)が鈴生りです。少年時代の貴重なおやつ、正確には、葉が紅葉のようなので、モミジイチゴ(紅葉苺)といい、ラズベリーなどの仲間です。
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ヘビイチゴ(蛇苺)の真っ赤な実は地に這っています。毒ではないようですが、蛇の名が食するのを躊躇させます。
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道路に肉厚の白い花が敷かれていました。高いところにエゴノキの釣鐘状の白い花、噛めば「えごい(えぐい)」味がすることから名前が付いたとか、少年時代はすり潰すと泡が出るのでセッケンボンボと呼んでいました。昔はこの果実をすりつぶして川に流して魚を捕る漁法が行われていたといいます。
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ウツギ(空木)は、卯の花の匂う垣根に…という「夏は来ぬ」の歌で、卯月に咲くから付いた卯の花の名前の方が一般的です。本名「空木」は、幹や枝の中心に「髄」がなく、空洞になっていることから名付けられました。昔から畑や敷地の境界木として植えられてきました。
押しあうて又卯の花の咲きこぼれ 正岡子規
卯の花や畳2枚の所有権 顎髭仙人
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ガマズミ(蒲染)の花、秋には小粒な赤い実をいっぱい付けて、ヨツズミと呼んだ少年時代、霜が降りると甘くなると言って食べましたが、甘かった記憶はありません。赤ワインと同じくらいのポリフェノールを含み、果実酒や漬物の着色料にもするそうです。
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寒い冬を耐え忍んで甘い香りの花を咲かせるスイカズラ(忍冬)、花の色は、白(銀)から黄(金)に変化していくので金銀花の別名もあります。花のつけ根の部分の蜜も、少年時代の貴重なスイーツでした。
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トキワツユクサ(常磐露草)は、昭和初期に南アメリカから渡来したものが野生化した多年草で、白花ですがムラサキツユクサ属、葉が常緑でツユクサに似ていることからの命名です。可憐な花に似合わず、コンクリートの土留めに凭れて咲く生命力です。
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