日本から来た人からたまに尋ねられることがある。「外から見て、日本のことをどう思いますか」 日本から出て留学したばかりの頃は、政治にしろ、経済にしろ、社会にしろ、日本のネガティブな面ばかりが頭にあって、それと比較して、スウェーデンってなんて居心地の良いところなの? と、ちょっと行き過ぎた高揚感に浸った頃もあった。隣の家の芝生は何でも青々と見えがちなもの。しかし、もちろん、この世にパラダイスなんてありえない。時間が経ち、少しずつバランス感覚が身についてくると、やはりスウェーデンの社会も日本が抱えているのと同じような問題、それから、まったく異なる問題に四苦八苦しているしていることに気が付く。
弘前のほう大学からウプサラ大学に以前来られていたM先生が、こう話してくださった。「新しい場所に出れば、何でも、違いばかりが目に付き、そればかりに気が取られがちだ。しかし、むしろ共通点に注目してみることで、より新たな発見が生まれるかもしれない。」この言葉、それから4年間ずっと心に焼き付いている。それからいろいろ考えてみるにつけ、M先生が何を伝えたかったのか、分かってきた気がする。
逆に、私が最初の頃、スウェーデンの良い部分ばかりに圧倒されたのと同じように、スウェーデンに来て、ここのネガティブな面ばかりが気になって、不平しか言わない人を耳にしたことがあるけれど、これはこれでつまらない話だと思う。ここは日本ではないのは分かりきっている話で、日本でやるようにうまく行かないからといって、すべてに不平を言っていては何しに来たのか分からない。ここは外国と思って、一歩はなれたところから冷静な目で見ていれば、新たな発見があるかもしれないし、へこたれることもないだろう。
要は、バランス感覚。すべてを白と黒で分けようとするのではなく、グレーの部分が世の中にはいっぱいあることを頭に置いておくべきだと思う。
私にとって、スウェーデンは驚きの国でもある一方で、やっぱり理解行かない部分もあるし、怒りに駆られることも多々ある。先にも書いたように、スウェーデンも多くの問題を抱えている。しかし、ナンだカンダ言って、もうかれこれ5年もこの国に居続けたからには、やっぱりこの国の何かが気に入っているのだな、と実感する。
私の見る、そんなスウェーデンの気に入ったところ、優れたところを、このブログで直接的に、間接的に、今後も触れられたらと思う。
一番最初の話に戻って、「日本のことをどうおもいますか」と聞かれると、日本にもいいところもあるし、気に入らないところもあるし、なかなか一言では答えられない。ただ、はっきりしてきたことは、自分自身の問題として、「やっぱり、自分の根っこは日本の文化と社会にあるんだな」ということを実感する。当たり前のことだけれど、新しいことばかりに目がいって、そんなことを自覚することはあまりなかった。以前にこのブログで取り上げたことがある、駐米のスウェーデン大使Jan Eliassonが講演の中で「国際人として生きていくうえで、忘れてはならないのは2つのもの:“根っこ”と“翼”。“根っこ”は自分がどこから来たかということ。“翼”は常に冒険心と好奇心を持って、新しいものに触れること。」と、おっしゃった。夢を膨らまして行く目的地が自分の目の前に開けていて、それと同時に、困ったときには自分の拠り所となる帰るべき場所が自分の背後にちゃんと備わっていれば、自信を持って生きていけるのではないかと思う。とてもよい言葉だと思った。
弘前のほう大学からウプサラ大学に以前来られていたM先生が、こう話してくださった。「新しい場所に出れば、何でも、違いばかりが目に付き、そればかりに気が取られがちだ。しかし、むしろ共通点に注目してみることで、より新たな発見が生まれるかもしれない。」この言葉、それから4年間ずっと心に焼き付いている。それからいろいろ考えてみるにつけ、M先生が何を伝えたかったのか、分かってきた気がする。
逆に、私が最初の頃、スウェーデンの良い部分ばかりに圧倒されたのと同じように、スウェーデンに来て、ここのネガティブな面ばかりが気になって、不平しか言わない人を耳にしたことがあるけれど、これはこれでつまらない話だと思う。ここは日本ではないのは分かりきっている話で、日本でやるようにうまく行かないからといって、すべてに不平を言っていては何しに来たのか分からない。ここは外国と思って、一歩はなれたところから冷静な目で見ていれば、新たな発見があるかもしれないし、へこたれることもないだろう。
要は、バランス感覚。すべてを白と黒で分けようとするのではなく、グレーの部分が世の中にはいっぱいあることを頭に置いておくべきだと思う。
私にとって、スウェーデンは驚きの国でもある一方で、やっぱり理解行かない部分もあるし、怒りに駆られることも多々ある。先にも書いたように、スウェーデンも多くの問題を抱えている。しかし、ナンだカンダ言って、もうかれこれ5年もこの国に居続けたからには、やっぱりこの国の何かが気に入っているのだな、と実感する。
私の見る、そんなスウェーデンの気に入ったところ、優れたところを、このブログで直接的に、間接的に、今後も触れられたらと思う。
一番最初の話に戻って、「日本のことをどうおもいますか」と聞かれると、日本にもいいところもあるし、気に入らないところもあるし、なかなか一言では答えられない。ただ、はっきりしてきたことは、自分自身の問題として、「やっぱり、自分の根っこは日本の文化と社会にあるんだな」ということを実感する。当たり前のことだけれど、新しいことばかりに目がいって、そんなことを自覚することはあまりなかった。以前にこのブログで取り上げたことがある、駐米のスウェーデン大使Jan Eliassonが講演の中で「国際人として生きていくうえで、忘れてはならないのは2つのもの:“根っこ”と“翼”。“根っこ”は自分がどこから来たかということ。“翼”は常に冒険心と好奇心を持って、新しいものに触れること。」と、おっしゃった。夢を膨らまして行く目的地が自分の目の前に開けていて、それと同時に、困ったときには自分の拠り所となる帰るべき場所が自分の背後にちゃんと備わっていれば、自信を持って生きていけるのではないかと思う。とてもよい言葉だと思った。
なかなかコメントは書けないけど、欠かさず読んでるよ。
私は、4月から新しいクラスを担当してるんだけど毎日、冒険心と好奇心を大切にしてるよ。どこにいても、何歳になっても忘れちゃいけないなって思うよ。子どもたちにも今の冒険心と好奇心を大切にし続けてほしいなって思うな。
あと、グレーも好きだな。白も黒も混ざってるんだからね。
なんだか、好き勝手書いているこのブログを、欠かさず読んでくれている人がいるなんて、とっても恥ずかしくなります。恐縮します
新学期が始まって、もう1ヶ月が経つけど、元気そうで安心しました。いろいろと聞きたいこともあるので、週末にメールしますね。
それから、私の住んでいるのはKomunで言えばEksjöですが、もっとずっと田舎の方です。
ウプサラ大学にいらっしゃったM先生とはあの方のことですね(笑)
僕もバランス感覚ということに気づくのに時間がかかりました。それを実践するのは、それはそれで簡単ではないと思いますが :-)
最近頭にきているのは、携帯のマナーの悪さ! 起こっています!
で、こういうときは、時間を見つけて新聞に投書したり、意見記事を書いたりするんですが、これまでにも新聞に登場した記事がいくつかあるので、また機会を見つけて紹介したいと思います。
これからもよろしく。
M先生はそんなに有名人だったんですか?それとも、さらさんが有名人?
今年のはじめに、スウェーデンに足を運ばれたそうですよ。