スウェーデンの今

スウェーデンに15年暮らし現在はストックホルム商科大学・欧州日本研究所で研究員

クリスマス商戦、本格的に

2008-12-02 01:46:42 | スウェーデン・その他の経済
スウェーデンでは毎年11月下旬頃からクリスマス商戦が始まっていき、クリスマス前の週末にピークを迎える。クリスマスには、家族・親戚同士でクリスマスプレゼントを交換する。

昨年2007年は好景気と順調な失業率の低下のおかげで個人消費が伸びたため、クリスマス商戦の売り上げが史上最大を記録したという。

だいたいどれくらいのお金をその年のクリスマスプレゼントに費やすかというと、一人平均3200クローナ(56000円)くらい。(注:今年8月あたりまでの1SEK=17.5円というレートで計算。ここ2ヶ月ほど為替レートが短期的に急激に変動しているので、現在のレートで換算すると37000円くらいになる)

また、プレゼントだけでなく、自分のためのショッピングや、レストランでのクリスマスディナーなども含めると、クリスマスに関連するこの時期の個人消費は一人あたり5000クローナ(87500円)くらいだという。

基本的にボーナス制度のないスウェーデンなので、大きな出費をこの時期に一気にするのは、家計に大きく負担をかけるのではないかと思う。

しかし、今年はやはり大不況に突入したこともあって、クリスマス商戦も後退するだろう、と見られている。北欧大手のスウェーデン系銀行Nordeaの調査によると、スウェーデンでは8%後退、ノルウェーでは9%後退、フィンランドでは19%後退、デンマークでは22%後退すると予測している。デンマークの後退幅が大きいのは、デンマークが隣国よりも一足早く景気後退局面に突入していたためらしい。逆に、スウェーデンでは今年に入ってから景気が後退してはいるものの、その効果はまだ大々的には表れておらず、人々が財布の紐を本格的に固く閉じるようになるのは、来年になってからということらしい。

(一方で、別の調査の中には、今年のクリスマス商戦は昨年をさらに上回る、というような予測を立てているものもある)

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