上海で日本語を話している中国の若者達

中国人に囲まれて日本語で通していく日常の出来事を書き綴っています。

エネルギーについて愚考

2012年08月06日 | 日記

先週の台風2連発に続いて、次の台風11合が接近中の上海です。
もう自主的に夏休み取ろうかなぁ。

さて、日本は今年も節電の夏の様ですが、中国も相変わらずの電力不足。
しかも、ローカルマンションの我が家では、ブレーカーがよく落ちるので、
クーラーを強くできず、扇風機に頼る日々。
そこで今朝は、停電の無い事務所で、クーラーをガンガン掛けてブログを書いています。
そんな大電力を消費する環境下で、自分なりにエネルギーについて考えてみました。
日本では脱原発のデモが連日行われ、
クリーンエネルギーへの転換が叫ばれているようですが、
果たしてどこまで実効性のある活動なのでしょうか。

ご存知中国では、現在も原発を新たにどんどん建て、
都市部郊外では風力発電の風車が林立し、
北部や2線級の都市では街のど真ん中に火力発電所が鎮座し、
西部の砂漠では太陽光発電所が増加中。
その上、世界最大の三峡ダムの発電も始まっています。
それでも電気が足りません。
それは、中国経済が成長し、社会需要に対するエネルギー供給が不足している故です。
その為、世界最高額の保有外貨を活用し、燃料資源を世界中から掻き集めていますが、
それでも、工業生産地帯では、まだまだ停電が起きています。

一方、日本では、総電力量の10%をカットしても、節電すれば停電しないとのこと。
低い経済成長下では、エネルギー需給のコントロールが効くからでしょうが、
エスカレートする省エネは、経済成長を阻害していませんか?
私の属する業界は電気が無ければ何も出来ません。
PCも通信ネットワークも電力が不可欠です。
電力供給に不安のある環境下では事業活動が行えません。
これでは、激しい国際競争に晒されている我々の経済活動は、他国に抗うことは出来ません。
経済の下支えが無ければ、核事故や震災の復興、新たなエネルギー技術の開発など、夢のまた夢です。

明治以降、国際競争に於ける日本の優位点は、優れた社会インフラと豊富な人的資源、
高い科学技術にあったはずです。
今、大事なことは、安穏と(特に異常系の安全面での)技術の進歩を怠ってきた、
現在の原子力学界・電力産業を見直し、より安全な原子力技術の進歩と、
総合的なバランスの取れたエネルギー政策の計画推進を急ぐべきではないでしょうか。