宮廷雅楽で使用される「笙」
この日本では一般に馴染みの無い楽器の演奏法は一子相伝で、奏者は宮内省の官職を得て公務員となり、宮中行事で雅楽を奏でる事が天職とされます。
しかし、中国では庶民がしごく普通に親しむありきたりな楽器です。
写真は上海の街角で見かけた「笙」を吹く乞食。
タイトルの台詞は失われた文明の曲を見つけたヒロインのがつぶやく、昔の劇場版マクロスのものですが、中国では、どおって事の無い曲を日本の宮中で有り難がっているのかもしれません。
日本への伝播の過程で、庶民の物が貴重な楽器へと変化したのでしょうか?それとも中国では時を経て庶民まで愛好するようになったのでしょうか?
真相はどちらでも良いのですが、日中の文化、価値観の違いをこんなところからも感じます。