今日あたりから天気が崩れるようですが、晴天の上海です。
あまり書く事が無いので、本日は閑話休題、CDMAと世界最初のヌード女優について。
彼女の名前はヘディ・ラマー(本名、ヘドウィン・エバ・マリア・キースラー)。
1933年、チェコスロバキアの映画「Ecstasy(エクスタシー)」、邦題「春の調べ」で19歳のオールヌードでデビュー。
この映画は、全裸女性がスクリーンに映された、世界初の興業用映画でした。
この為、アメリカでは永らく上映禁止とされていました。下は後年、彼女が有名になってから上映された時のポスターです。
(チェコでの名前ではなく、渡米後の芸名になっていますが、この絵はちょっと酷いですな。)
ユダヤ人家庭に生まれた彼女は、ナチスによる故郷チェコの併合後の1937年、ナチス協力者でもあった最初の夫と離婚後(生涯で6回結婚している)、渡米、ハリウッドデビューを飾ります。
クラーク・ゲーブルとの共演したり、デミル監督の大作「サムソンとデリラ」に出演したりと、スクリーン史上、最も美しい女優という評価を受け、ハリウッド女優として不動の地位を築いていた彼女ですが、まさに才色兼備、彼女に天は二物を与えます。
対独戦下の1941年(28歳の彼女は、この年二度目の離婚を経て1943年までは独身)、ナチスドイツに無線傍受されない秘匿通信技術「secret communication system」の開発に成功(特許申請書は彼女の自筆署名入り!)します。
ちなみに開発協力者は作曲家のジョージ・アンタイル、41歳(彼も亡命ユダヤ人でした。)
二人が特許を取得した基礎技術は、スペクトラム拡散の一方式「周波数ホッピング・スペクトラム拡散(FHSS)」であり、
この技術は様々な人物による、数々の改良や新たな発明を重ね、やがて現在のCDMA方式通信、高密多機能のスマートフォンを支える通信技術を生む基礎となりました。
2000年に86歳で世を去った彼女ですが、女優としてもIT技術の先駆者としても輝かしい業績をこの世に残しました。
以下、とくと彼女の美貌をご覧下さい。
一番下の写真は1944年のハリウッド映画「The Conspirators」
(邦題「復讐!反ナチ地下組織/裏切り者を消せ」一体誰が付けたんだろう
・・・(;´Д`)凄いセンスだ。)
一緒にいるのはポール・ヘンリード(映画「カサブランカ」のバーグマンの亭主役が有名です。)
映画のポスターはこちら。
俳優業とIT稼業の両立した人生・・・憧れるなぁ。