自衛隊員の制服を着た、日本生まれの少女が、シリアの戦地に立っていた。
「またJSDFの奴らだよ。」
「懲りないね。」
「ISISの的になってくれて、奴らの弾薬消費が早まるのは良い事さ。」
ISIS兵士の中国製カラシニコフが放った7.62mm弾が、少女の額に命中した。
しかし、そのライフル弾は、少女の額部分の塗装と共に明後日の方向に飛び去り、
命中箇所を、ほんの少し凹ませただけだった。
『戦闘行為をやめてください。
銃器の発砲をしないでください。』
その少女型の人形は、愛らしい甲高い声のイスラム語と英語で、戦場の只中、銃弾を受けながら叫び続けていた。
「こんな事、何の役に立つんだ。」
「大変だな日本人も。」
「しかし、日本のロボット工学は流石だな。」
これは極東の島国に住む或る男が考案した、兵器を使わずに平和を実現する壮大な計画の物語である。
彼女と話していたら、こんな話を考えてみた。谷口あたりが映像化しないかなぁ。