上海で日本語を話している中国の若者達

中国人に囲まれて日本語で通していく日常の出来事を書き綴っています。

通貨流通量

2010年03月15日 | 趣味
私は趣味の定点観測の一つとして、貨幣を貯金箱に貯めて、定期的に製造年別枚数を集計しているのですが、(自分で書いていて貧乏ったらしい嫌な趣味だな~と思いますので、気分を悪くした方はごめんなさい。)この所2010年発効の真新しい1元硬貨の流通量が急増してきました。
しかし、相変わらず五星の紋章付きの汚くなった旧貨幣も減っていません。
これは先日の小谷氏の講演にあった、中国政府の内陸地区向けお金ばら撒き内需拡大策による影響の一つかもしれませんね。
人民元切り上げに強く反対した温首相の自信の裏には、拡大余力の大きな国内通貨需要がきっとありますから。
相変わらずボロボロのお札や偽札も多い(そういえば、昨年から偽札追放キャンペーンを意図的に打ち出していましたね)中国の通貨流通には包み隠しの無い、生の中国の景気が反映されている気がしてなりません。

若者は老人の奴隷か?

2010年03月15日 | 日記
日本の年金、国債の問題に共通しているのは、将来社会を背負う世代に資金を頼った構造を持っているという事だと思います。

元々、資本主義社会の宿命と言えばそれまでですが、老人が若者を食い物にしている大掛かりな仕組みです。
先んじて資本(と時間)を投下できた者だけが、更に大きな富を手にする資産増殖システムですね。
そして、資本家の資産を継承する者は、その富裕階級を固定化し貴族化する一方で、継承する資産の無い大多数は貧困階級に固定化し奴隷化して行きます。
さて、この資産階級固定を防止する為に機能するのが世界的に見て非常に重い、相続税・贈与税という「税」のシステムなのですが、日本の現政権トップが自らシステムの裏をかく様では、日本の大多数の庶民の将来はお寒い限りです。
(私は貧乏人の子倅ですが、中国に転居して本当に良かった。)

さて、上海でも最近、非常に小さなスケールで同じ様な事例を目にしました。
表面上は20代前半の若者が、普通のアパートの1部屋で飲食店をしながら、マニア受けする中古機械を修理し、 自身のブログで宣伝しつつBtoCサイトで販売しながら、新しいビジネスネタを探すというもの。
一見、上海の文化ニーズに合ったビジネススキームに見えますが、飲食店は営業許可を取っていないので、 当然モグリの非合法。
納税もしていないし、在留ビザ資格の上でも国外退去モノの行為です。
もっとも、こんな大それた事を青年が考え付いた訳では無く、裏には自分で非合法営業のリスクを取らない黒幕が居ます。

明らかな脱法行為を手下の若造にやらせつつ、自分は安全な距離に居てみかじめ料だけ吸い上げる。
やり方が全く昔の忘八者と同じですね。

最近、青年が黒幕の搾取構造に気が付いて、独立して自分の商売を始める事にしたようです。

実は、私が最初に経験した職業である放送・映像業界も全く同じ搾取構造でした。
超長時間の過剰労働と低賃金。
若者の映像芸術への憧れを餌に、搾取するシステムです。

資本主義とは先行者が創業インセンシブ(蓄積資本)を盾に後進者から搾取し、自己資本を拡大するシステムですが、これに蓄積した富の再配分の機能を付加したものが中国の社会主義的市場経済だと私は思っています。

上海の狭い日本人コミュニティの中で、同じ日本人同士が非合法な搾取行為を行なうのを見ているのは、 余り気持ちの良いものではありませんでした。
今回、搾取構造から脱却して自律の道を歩み始めた若者を応援してあげたいと心から思っています。

黒幕の方は、今後も中国のルールを無視した搾取ゲームをやるのでしたら、社会主義的市場経済の中国からは出て行ってほしいものです。

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