掃除をしながらなので、掃除機の騒音で、うまくラジオが聞き取れなかったが、
ある大学の先生が、芥川龍之介の天才振りを「急ぎ旅」に喩えていた。
「急ぎ旅」と「ゆっくり旅」の差を、「寺田寅彦」先生の随筆から引用していた。
天才と凡人の差とでも言うのであろうか。
急ぎ旅は、沢山見ることが出来る反面、どうしても表面的な観察の旅になりがちである。
ゆっくり旅は、多くのものを見ることは出来ないが、一つひとつについて、それなりにじっくり見ることができる。
芥川氏は、天才であるため、理解・飲み込みが早い、どうしてもその分、表面的に留まる傾向があるのだという。
しかしこれについては、賛同も・反論も持ち合わせていない。
間違いなく歳のせいである、最近は特に何事もゆっくりしたいのである。
沢山でなくてよい、立ち止まって、少しのことをゆっくりと楽しみたいのである。
バスツアーなどに参加すると、なんであんなに急ぐのかと、しばしば思うのである。
だんだん、世間のスピードとズレていくようである。