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鳥まり、参る!

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日々のいろいろなことを記録しています。

エリザベート・スペシャル・ガラコンサート♪~その1~

2017年01月25日 | 感想文
※ほぼほぼ宝塚の話です※

【ファンの愛にあふれていたオーチャードホール】

はい、そういうわけで、2017年エリザベート・スペシャル・ガラ・コンサートに行ってまいりました

1月15日(日)の夜公演でした。

ソワレっていうんでしたっけ?

マチネとソワレ。

この日の渋谷はとんでもなく寒かったのですが(雪が降るかも、と予想されていた。降らなかったけど)当日券を求める人もたくさんいらっしゃって、

「愛、だなぁ…」

と静かに私は感動しておりました。

私ごときが語ったら失礼かもしれませんが、書かせてくださいね。

宝塚って、本当に愛にあふれているんですよ。

舞台に立つ人も、舞台を作る人も、支える人も、ファンクラブに入っている人も、観劇にくる人も。

「この愛が、宝塚を100年以上支えてきたんだな~」

と思う。

私は日比谷の東京宝塚劇場しか知りませんでしたが、オーチャードホールでも愛が溢れていてすごかった。

すごいわ~

【当日の日替わりキャスト!】

私が観た公演の日替わりキャストさんはこんな感じでした。

・トート…水夏希さん

・エリザベート…白羽ゆりさん

・フランツ…初風緑さん

・ルキーニ…樹里咲穂さん

・ルドルフ…凰稀かなめさん

・ゾフィー…未来優希さん

・マックス…立ともみさん

・少年ルドルフ…月影瞳さん

・グリュンネ…飛鳥裕さん

・ルドヴィカ…京三紗さん


2007年雪組版『エリザベート』にかなり近いんです

トップコンビの水さん・白羽さんはもちろん、ゾフィーの未来さん…ルドルフは凰稀かなめさん

きゃ~豪華すぎです~

他の方達も、

「もう素晴らしいんだから~

と噂に聞いていた方達ばかり。

しかもしかも、宝塚版そのままの衣装を着てくれる“フルコスチュームバージョン”

幸せすぎます…

あっ、また長くなっちゃった。

ついでに時間だ。

次こそ、各役について感想書きますので…。

すいません。



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エリザベート・スペシャル・ガラコンサート♪~序章~

2017年01月24日 | 感想文
【2007年雪組『エリザベート』再び…!】

私に宝塚を布教(笑)してくれた友達は、白羽ゆりさんの大ファン。

白羽さんはかつて宝塚の星組と雪組でトップ娘役をつとめた方で、退団後は俳優さんとして活躍されています。


 ↑
昔とってきた白羽さんの画像

本当にお美しい…

友人がブルーレイでみせてくれた、2007年雪組版『エリザベート』が私の初めて観たエリザでした。

白羽さんの演じるシシィ(ヒロインのエリザベート)が本当に素晴らしくてねぇ…。

光り輝くような美しさとはまさにこれかって思う美貌のエリザベート。

「エリザベートは気付き始める。

 その美貌が役に立つと」

というセリフに(このまんまのセリフじゃないよ)納得させられまくりでした。

折れてしまいそうな繊細さと、相反するような強さをも兼ね揃えたシシィで、それはそれは魅力的だった。

歌がまた素晴らしくてさ~。

宝塚の…娘役さんの歌って本当にいいよな~。

OGさん・現役の方共に歌唱力が素晴らしい娘役さんてたくさんいますけれど、私は白羽さんの歌が特別好きです。

トートを演じられた、トップスターの水夏希さんはすごく存在感があって輝きの強い方。

水さんの輝きと並んで負けないのってすごいと思います。

さて、そんなこんなで私にとって2007年雪組版の『エリザ』はある意味伝説といいますか、特別なものになっていました。

その雪組版エリザに限りなく近い『エリザベート・スペシャル・ガラ・コンサート』に、奇跡が起こっていってまいりました~!!!

感動がすごすぎてさ…ずっと書けなかったけどやっぱり感想書きます

【なぜそんな奇跡が起こったのか】

『エリザガラコン』は、もう人気すぎて、ファンクラブに入ってもいない私が行けたのは本当に奇跡としかいいようがありません。

宝塚大好きネットワーク(笑)から

「東京でも、渋谷のオーチャードホールでやるんだよ

と情報を教えてもらって、水夏希さん・白羽ゆりさんのトップコンビでもやると聞いた時点で

「いいなぁ~見たいな~。

 でも、ファンの人のためのものだから、チケットとれないだろうな」

と、ほぼ諦めモードに。

だったんですが…。

とあるご縁で、水夏希さんファンの方とお話をする機会があり、熱く

「水さんがトートを演じられた『エリザベート』、素晴らしかったですよね

「私はちゃんと劇場で観たのよ~」

「ええ~いいなぁあ~!!」

「となみちゃん(白羽ゆりさん)のシシィ良かったわよね~」

「歴代シシィ素晴らしいですけど、私は白羽さんのシシィが一番好きです

と語り合ってしまい(笑)

「そんなに好きなら、渋谷のガラコンとってあげるわよ

とおっしゃってくださったんですよ~。

そういう経緯がありまして、行ってきました!!

きゃあああ~~~Fさん(上に書いた、水さん大ファンの方)ありがとうございました~。

本当に本当にありがとうございました~

何度お礼を言っても足りないです。

それくらい、大切なチケットを譲ってくださいました。

…と、こういう経緯で行けることになったのです!

その感想を書きます

長くなったので、別記事で。

すいませんね、長くなっちゃって。

それだけ感動がでかかったということでおゆるしください。



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宙組『エリザベート』感想②。

2016年10月17日 | 感想文
※宝塚の話です。ネタバレばっかりしてます!※

【特に気になったキャラクターについて言いたい放題】

前回の続きです。

(→※『宙組『エリザベート』感想①』 )

今回は気になったキャラクターについて勝手に言いたい放題です。

悪口は書きません。

だって素晴らしかったから

でも、個人的な感想をいうだけです。

もはや自分のためのメモ(笑)

【トート(朝夏まなとさん)】

まずビジュアル!!

良かったと思います、ダークカラーでストレートロングヘアーのトート。

彼女の顔立ちが美しく演出されるようにこうなったのでしょうが、さすがです

白っぽい髪の黒天使の中に1人だけダークカラーな髪のトートはまさに

「ボス真ん中特別

で見やすかった。

朝夏さんの演じられるトートは“いやらしさ”“もてあそんでいる感じ”が全くなくて、イイヤツだな~と思って終始みてました。

そして無機質で感情がない感じはまさに死そのもの。

エリザベートのことが本当に好きなんだな~っていうのがシシィとのシーンでは伝わってきて、胸が温かくなりましたね。

出会いのシーンは戸惑っている感じが大変キュンときました。

幼い男の子が恋愛感情に驚いて怖がる感じ…

私はシシィが

「確かに覚えているわ、あなた」

と歌いかけるシーンが大好きなんですが、それを聞くトートが本当にかわいくてね~。

本当にシシィが好きなんだな、大切なんだな、離れるのは淋しいんだなと思ったよ。

宙組版のこの場面は

「あれ?忘れちゃってるだけで、シシィの初恋の人ってトートなんじゃない??」

と思ってしまうくらいハートフルな愛しい場面に仕上がってました。

ストーリーがすすむとフランツが現れてしまうわけですが、朝夏トートの嫉妬?は悲しみよりで、なおさら愛しい感じがしましたね。

それだけにラストシーンで心が通ったのはトートに

「良かったね~」

と思いながらうるうるきちゃった。

こんなトートはじめて…(やめなさい)

歌も演技も存在も切ない哀愁があふれててステキでしたわ。

【シシィことエリザベート(実咲凜音さん)】

実咲さんのシシィはとにかく優しくかわいい女の子で、

「シシィ…良い子…」

と思ってニコニコしてしまいます。

繊細さと強さが同じくらい心の中に合って、そのアンバランスさがなんともステキ。

実咲シシィの

「わかったわ…あなたは私を…見殺しにするのね…」

(『私だけに』の直前のあそこ)

は、フランツを責めるわけではなく、絶望してる感じがなんとも健気で抱きしめたくなったよ。

あとなんといってもピュア

いやらしさがないのです(まあ、第一幕だけだが)。

「私を妬んでる!!」

「もう耐えられない!!」

という言葉も素直に共感できました。

クソババァになってからのシシィも上手くてさ~。

演技力すごいです。

歌とダンスだけじゃないですね。

『私だけに』

『私が踊る時』

『夜のボート』

といった名曲の数々をけして上手い・迫力がある、で終わらせず、場面のエリザベートの気持ちのままに演じながら歌っているのが良かった

「なるほど、このシシィだとこう歌うんだ」

と驚きながら。

ピュアさが素敵なシシィだったから気付けたことだけど、シシィもまた被害者だったんだな~とすごく考えました。

すいませんね、私は長らく

「王家に嫁ぐってそういうことなのに、逃げ出してなんなのエリザベート皇后って」

って思ってました

でも今は

「そりゃ嫌だよね、ここは牢獄だよ」

と思う。

しかしシシィっていうのは、スピリチュアルの教科書みたいなキャラクターだよね。

人は幼少期の家庭のストーリーと繰り返すっていう典型的な例。

すぐに逃げ出す父親のコピーのような大人時代。

野心に燃える母親は姉に投影して自分のかつての夢を叶えるのに夢中で、妹のシシィには無関心。

大好きなお父さんも本気でシシィをわかろうとしない。

愛のない家庭。

(シシィの母親は結婚式で呪いの言葉をいっちゃうくらいの女性。

 気になる人はwikipediaででも調べてね)

フランツ・ゾフィーとの関係は幼少期の家庭の繰り返しのようです。

そして自分もまた、父親と母親と同じように子どもに本気で向き合おうとしない親になってしまいました。

歴史って現実なだけあってすごいわ!

【フランツ・ヨーゼフ(真風涼帆さん)】

カッコよさと優しさを兼ね備えたフランツで

「うわ~カッコいいな~」

と思いました

守られて育てられたお坊ちゃん、という感じ。

真風フランツと実咲シシィは共にピュアで健気なところがあって、そんなところが共鳴して惹かれあったのかなと思った。

「ボクにないものを持っている」

って感じで惹かれるというより、似てるねって感じ。

もちろん強烈な一目惚れなんですが(笑)

いい人なんだけど、ママ(ゾフィー)に魂抜かれちゃって操り人形になっている部分がある。

それがシシィはガマンならなかったんでしょうなー。

このフランツ・ヨーゼフもスピの見本みたいな人。

ゾフィーにやられたとおりのやり方しか息子(ルドルフ)にできません。

家がつぶれるときの男性って、けっこうこうですよ。

【皇太后ゾフィー(純矢ちとせさん)】

皆さんご存知でしょうか?

実在のゾフィー太公妃は、若い頃絶世の美女だったといわれています。

なので純矢さんの綺麗なゾフィーは嬉しかったわ~

帝劇版のゾフィーも美女ぞろいなので嬉しかったし

歌がすばらしい彼女、今回も絶品で耳が幸せでした。

人間ぽい醜さを見せない無機質なゾフィーで、良かったですね。

嫉妬とか意地悪よりは権力をキープしたいという理由からくる愛国心がゾフィーの本質だと思うので、すごく演技がマッチしていました。

【皇太子ルドルフ(桜木みなとさん)】

トリプルキャストだったそうですが、私が観たのは桜木みなとさんのルドルフです。

(DVD版も彼女がルドルフ)

まず驚いたのは、顔がすご~く小さくて足が長いっ

トート役の朝夏まなとさんも長すぎるくらい手足が長くてカッコいいのですが、並んでも大丈夫でした。

怖い…タカラジェンヌ怖い…

演技も歌も上手でした。

迫力があって、

「もう1人の主人公はルドルフかもしれない…」

と思っちゃいました

暴走する承認欲求、幼少期の傷、そして絶望…そりゃ死にたくなっちゃうよねと共感してしまいます。

ぜひ桜木ルドルフで『うたかたの恋』がみたい。

(好きな作品なので)

けっこう強さがあるルドルフで、ああ、シシィの子だなと思う場面もあり。

こういう強い人がぷっつり切れたように死に向かうのはリアルな怖さがあるね。

【幼少期の皇太子ルドルフ(星風まどかさん)】

かわいくて健気で歌が上手く、そして演技も良かったです。

少年ルドルフと一緒に

「ガーン…」

となったり

「辛い…」

と思ったり。

「勇気を試したくて猫を〇した」

という怖すぎる歌詞があるのですが、星風ルドルフだと子どものピュアさゆえにやっちまったのかなと感じました。

「やっぱりかわいそう」

という結びでホッ。

【マデレーネ(結乃かなりさん)】

フランツの心をシシィから逸らすために美人揃いの娼館からやってきたスペシャルな娼婦・マデレーネ。

トートの手下である黒天使でもあるので、なかなかおいしい役どころ。

演じるのは結乃かなりさん。

これ、同じこと言ってる人たくさんいましたが…結乃マデレーネは実咲シシィに顔が似てるんですよ

それを計算して演じたのかはわかりませんが、表情やしぐさが幼く繊細な感じで

「おお~出会った頃のシシィに似てる!

 ということは、フランツの好みのタイプなんだ!」

とやたら納得してしまったのよね。

悪魔的な計算だったら最高なマデレーネさんでした。

【ルイジ・ルキーニ(愛月ひかるさん)】

歴代演じられた方がトップスターになっているという縁起のいいキャラクター。

ヒゲ面で狂っててヒロインの殺害犯でストーリーテラーで…という難しそうなキャラでもあります。

愛月ひかるさんが演じてるんですが…良かったです

「ええ~こんなのもできるの??!」

って驚き。

素の愛月ひかるさんは美貌の男役ながらすごくフェミニンでかわいらしい方なんですよ。

(TOKYOMXの宝塚番組『カフェブレイク』を見ました

歌も演技も上手いと思いましたね、私は。

しかし俳優さんてすごいわ、大変身

疲れそうな役をお疲れ様でした。

【すべて個人的な感想だよ!】

さて、散々言いたい放題させていただきました~

せっかく観たのだから記録しておきたくて。

あ~気持ち込めて書いたからけっこう疲れました(笑)

素敵な作品『エリザベート』。

宝塚で大切に受け継いでいってもらいたいです。

舞台に関わってくださったすべての皆さま、素晴らしい作品をありがとうございました








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宙組『エリザベート』感想①。

2016年10月17日 | 感想文
※宝塚の話です。ネタバレばかりしてます。ご注意!※

【泣きながら観た宙組『エリザベート』】

昨日千秋楽で、

「終わる前に書けよ~」

と自分でも突っ込んじゃうけど、今書いちゃう。

宝塚の宙組公演『エリザベート -愛と死の輪舞― 』を観たので感想を言いたい放題します

いや~…やっぱり面白いね。

そして全員歌が上手ってすばらしいです。

良い舞台でした!


先に出たポスターだとシシィ(エリザベート)役の実咲凜音さんにちょっと前髪がありますが、公演ではなかった。

トート役の朝夏まなとさんも、爪が舞台だともっと短かったかな?

『エリザベート』は宝塚で日本初演だった大人気作品。

実在のオーストリア=ハンガリー帝国の皇后エリザベート(愛称はシシィ)の人生をベースに脚色を入れた作品です。

宝塚版では黄泉の帝王=死(死神と考えればよろしいか?)であるトートが彼女を愛してしまい、死ぬまで追いかける物語になっています

いや~…もう、鳥まりさんは泣きながら観ました

音楽も脚本も…やっぱり長く愛されるだけあって良い作品ですね

そんな愛される『エリザベート』を言いたい放題しちゃいます

【さすが宙組、歌が上手!】

宙組は伝統的にコーラスが上手いと言われてるだけあってやっぱりお上手でしたね。

安心して物語に入り込むことができました

そして今のトップコンビの朝夏まなとさん(トップスター)も実咲凜音さん(トップ娘役)もそれはそれは歌が上手でステキなので、もう…良かったぁ

(ハート乱舞しちゃう。

 だってすごいんだもん

特にトップのお二人は上手いだけでなく、すごく歌に心がのっているっていうのかな…共感しちゃうい~い歌声なのよ!

演技も上手なんだろうなぁ。

エリザベートに、そしてトートに

「ああ、こう思ったんだろうなぁ」

と感応させられましたや。

切なくなったり、悲しくなったり、同情したり。

うん、良かった(ぐだぐだだけど評論家じゃないから許して)

たったひとつ

「もうちょっと…

と個人的に思ったのは、第1幕の最後の方の

『ミルク』

という大好きな場面(歌)。

ウィーンの街頭でミルクを買えない貧民たちが

「俺たちが飢えてる間に、贅沢をもてあましてる奴らがいるなんて…」

と恨みと悲しみを爆発させるとても素晴らしい場面なんですが、なんだか演出なのか抑え気味?で、

「個人的にもっと爆発してる方が共感して泣けるんだけどなー」

と思いました。

あくまで個人的な希望ですが、辛すぎたり弱りすぎると人って狂ったみたいに爆発する時あるじゃない。

ああいう演出が良かったな。

【滅ぶべくして滅んだ、と納得できる脚本】

『エリザベート』はトートとシシィの愛の物語であり、シシィの人生であり、そしてハプスブルク家が滅びるまでの物語。

ハプスブルクといえば権力をほしいままにした帝国だったわけですが、この舞台みてると

「あー、もう滅びは決まっていたんだな。

 仕方ないんだな」

と思える。

最後にあたってしまった人たちって先祖の業を一身に引き受けなければならなかったりするんで、悲惨だよなと同情しつつ観てました。

史実を大事に脚本を書かれたんでしょう。

納得できるわあ~

【哀れな女の子がクソババァになっていくリアルさ】

実咲さんの演技でそう思うのでしょうが、この作品のシシィ(少女時代)は素直で健気でかわいらしい。

「自由に生きたい、ジプシーのように」

(ジプシー全然自由じゃないぞ、と突っ込みたいが彼女は幼いお嬢様なので仕方ない)

と夢見る少女が、恋愛経験もない時にフランツ・ヨーゼフに見初められ求められ、戸惑いながらも嬉しくて嫁ぐことを決めるとこなんか

「そうよねそうよね、しょうがないよね。

 そう思っちゃうよね」

と思うもの。

「あなたがいるならば、嵐も怖くはない」

と思っちゃうよね。

実際嫁いだらお姑さん=皇太后ゾフィー(純矢ちとせさん)の激しい支配が待っているわけですが。

それでも絶望を

「私の命はわたしのものよ」

「自由に生きたい」

という意志で押さえて必死に生きるシシィ。

「子どもを返して!!」

と訴えるシーンなんか、もう辛くて見てらんないです。

が、そんなかつて哀れな被害者であった彼女がクソババァとなり、加害者側にまわっていくという大変リアルでえぐい展開。

これすごいよな~と思った。

かつての被害者が自分より弱い者に対して加害者になっていくのはこの世のありふれた現実なんですが、舞台として短時間で見せられると辛い

必死に助けを求める皇太子ルドルフ(私が観たのは桜木みなとさん版)を冷たく突き放すシーンなんか私

「あ…背中から蹴り飛ばしたい…」

と思っちゃたもの(笑)

実在の人物をベースに書いたからこそのエグ~いリアルさ。

すごいね。

フランツ=ヨーゼフ(ルドルフのお父さん。演じるのは真風涼帆さん)も同じ。

ルドルフのストーリーに生きる彼らは冷たく“わかってくれない。向き合ってもくれない”両親でしかないんだもの。

すごいすごい…。

【トートという存在をどう考えるか】

宝塚版の主人公である黄泉の帝王・トートですが、オリジナル版では全然違うらしいんですよ。

宝塚は男女愛がベースで、主役は男役であるトップスターさんが演じると決まっているから、許可をとって潤色したのだとか。

それだけに無理やり感があり、成立させるのが難しいキャラクターだと思う。

私個人は宙組版を観て

「きっとトートは死神で、感情のない世界に生きていたけど、シシィと出会って感情を知ったんだな。

 シシィの人生を追うことで彼も心を得たんだろうな」

と思いましたよ。

朝夏さんのトートは無機質な死神的気質=残虐とかじゃなく、情が一切ない。と、だんだん恋を通じて心が芽生え、やがて愛になる感じの対比が良かったな~

最初に

「エリザベートが暗殺されたのは、彼女がそう望んだからだ」

というセリフがありますが、死って本当にそうらしいよ。

死にかけた何人もの人から

「死神っていうのがいるのなら、それはけして殺人鬼ではない。

 自分がもういいって思うまではぜったい殺さない。

 もういい、とあきらめた時に迎えにきてくれるものなんだと思う」


って言葉を聞いたことがあります。

もちろん、理不尽な死や事故にこの言葉が適用されるかは謎だが。

殺人鬼ではない、待っている死神…朝夏さんのトートって、そんな感じ。

【ラストシーンをどうとらえるか】

『エリザベート』のラストシーンはご存じ、白い服を着たトートとシシィが結ばれて昇っていくわけですが。

これをどうとらえるか、ですよね~。

きっと演じる人の数だけ・観る人の数だけ解釈があるでしょう。

私の場合は、こんな感じの解釈。

トートという存在の、シシィを愛することで生まれた心(魂)は、トートを離れてシシィの魂と一緒に

「次へ」

いくんだろうな~と。

ある種の死だろうし、再生ともいえるかも。

ほらサブタイトルは『愛と死の輪舞』だしさ

時系列で並べると、最初のシーンのトートはラストシーンのトートのずっと後に存在してることになるよね?

だから離れたんだろうなって。

だからシシィとの出会い~ラストシーンまでのトートと、最初や最終答弁のトートは同じトートであっても違うのさー…って勝手な感想。

あくまで個人の感想ですからね

そう考えると、

・ルドルフの前に現れたトートはルドルフの“死”

・ハプスブルク帝国の死をもたらしたトートは帝国の“死”

と発展させることもできるかな

こんがらがってしまいそうなのでここでしめる。

とにかく、素敵な作品でした☆

脚本も音楽もそこに命を吹き込んでくれた全ての人も素晴らしい!

DVDとブルーレイあるので、気になる人はぜひ買ってみよう!!


ですよ~

続き書きました!
  ↓
・宙組『エリザベート』感想②。

こっちでは気になるキャラクター・演者さんについて詳しく書きました。

よろしければごらんくださいませ。








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コミックエッセイ『キレる私をやめたい』。

2016年07月18日 | 感想文
※ネタバレあるので、嫌な人は読まないでください※

【自分の加害性に向き合った勇気ある作品】

『母がしんどい』で有名な田房永子さんの最新作を買いました

『キレる私をやめたい~夫をグーで殴る妻をやめるまで~』 (BAMBOO ESSAY SELECTION)

(↑タイトルクリックでアマゾンに飛べます)

田房さんの誰にも言えない悩み、それは夫にキレてしまうことだった…。

いや~もうね、すごかった。

ここまで自分の加害性を告白した人、なかなかいないよ!!

勇気を振り絞って、覚悟を決めて、

「自分と同じように苦しんでいる人の一助になれれば」

と描いたんだな、というのが伝わってきました

かつての被害者は、必ず“もっと弱い立場の人”に対して加害者になっていく、というのはもう昔からの“事実”。

でも、人って

「被害者で辛かったんです~」

とだけ言ってる方が得だから、加害性は認めないんだよね。


それを打ち破ったのが本書ですよ。

結論からいうと、オススメ。

オススメ。

ほんっと~にオススメ!!

以下、ネタバレ飛び出すかもなので嫌な人は読まないでくださいね。

好きなことだけ書きます。

【キレる人は、ある面では冷静で計算高いのだ】

田房さんは実母・モラハラの元彼に四六時中いじめられる…という人生を送ってきた結果、のっとられてしまったようにヒステリーを起こしキレるようになってしまいます。

結婚したダンナさん(今も仲良しご夫婦のようです)はモラハラなんかしないのに、なんでもないことで怒りにのっとられて、ありえないほどキレてしまう。

・モノを投げる

・果てしない暴言

・つかみかかる

・泣き叫ぶ

・ヒステリーを起こす

・モノを破壊する


など。

(帯には「子どもをたたく」と書いてあるけど、田房さんはお子さんのことは殴ってないです。

 この表現はひどいと思う。

 せめて「子どもをたたきたくなってしまう」くらいにするべき)

一番最初の方で、普段の田房さんは

・自分で言うのもなんだけど、温厚

・腰が低く、必要なくてもすぐあやまる

・ひどいことされても怒らない

・1時間遅刻されても一切責めない

・自分の意見をいえない

・腰が低い


…こんな女性だと書いてあります。

それ、まさに、モラハラしたり暴力ふるう人の特徴ですから。

(鳥まりさんの見てきた実例から形成された偏見)

なんてわかりやすいんだ…。

キレる人って、感情のこまめな適切処理ができないんだよね(偏見2)。

勝手にストレスためまくって我慢に我慢を重ねて、

「こいつなら大丈夫だろ」

と思っている相手に、無意識で計算づくでキレたりあばれたりする(偏見3)。

私は昔から

「キレる人もヤバい人も、すごく冷静。

 全部わかってるくせに、わからないふりして責められないよう自分を守っている」
(偏見4)

と思ってきたのですが、もう、まさにでした。

はっきりとこの漫画では描いてあるんですよ。

「正直、破裂ギレは気持ちよさもあった」

「(夫をグーで殴った直後)

 やりすぎた、と思ってる。

 でも同時にキレイにあたったな~とも思ってる。

 そんな自分が、もうわけわからない」

「ルールを守ってキレるようになった」


これが描けるって、本当にすごいです。

自分の逃げ道なくして事実を描いているわけですからね。

それだけ現在の田房さんは癒やされ元気になった、ということなので、素晴らしいことです

【弱い者の声はなかったことにされる】

苦しんだ果てに、エイコ(田房さん)は

「キレる私を治したい」

と決心します。

が、ネットで検索しても(もー、エイコはどの作品でもいつでも検索魔です 笑)

キレる女の治し方についての本・情報が一切ない。

でも、キレる女・ヒステリーな女に困っている人の実例はごろごろある。


という不可思議現象が起こります。

意図的に

「なかったこと」

にされてるんですね。

でも…。

いつ爆発するかわからない火山のような女に怯えた経験のある人、たくさんいるでしょ?(笑)

私の周りはすごく多かったですよ。

「お母さんがキレるから怖い」

「おばあちゃんがヒステリーで辛い」

女の子も男の子も共通した悩みだった気がする。

小学生だった頃、冬休み直前くらいに男女何人かで話していたんですけど、

「お正月の前はぜったいお母さんがキレて暴れるから、お正月が怖い

と一人が言ったら

「うちも!」

「うちも!」

「むしろ、毎日キレてるけどお正月前は特別ひどい!」

「あ、うちのお母さんもだ!」

と大盛り上がりでしたからね

その後、

「被害を最小限にするにはどうすればいいのか

「部屋が散らかってるとキレるから、掃除すればいいのかな?」

「なんか喋ると因縁つけられるから、とにかく喋らない

「それやったけど、憎たらしいって逆ギレされたことあるよ…

と会議したもの。

おかしな話ですよね、同じように困ってる人はいつでもたくさんいるのに、なかったことにされてるんですよ。

【エイコ、ゲシュタルトセラピーに出会う】

情報がなくても諦めずに

「ぜったい治したい!!」

と探し求めた果てにエイコ(田房さん)が出会ったのがゲシュタルトセラピーでした。

これによって、エイコは怒りや悲しみを抜いて、癒やされます。

ここ、本当に本当に素晴らしいので、ぜひ読んでください

ちなみに、これ自体は前作『呪詛抜きダイエット』でものっています。

(※この記事で紹介してます→ 『コミックエッセイ『呪詛抜きダイエット』』 )

ですが、今回はさらにその後の応用編が出てきて、すぐに読者の生活にもいかせる知恵がいっぱい。

さすがにそこはネタバレしたくないので、ぜひぜひ読んでね!(しつこい)

【娘さんをとっても愛らしく描いているのがイイ!】

今作にはエイコの娘さん・Nちゃんが登場します。

このNちゃん、すごく可愛く描いてくれてるんですよ~

(79ページの上2コマのイラストなんて、きゅ~んときちゃう

それを見て私は思ったんです。

「ああ、エイコは、先祖代々の呪詛を断ち切ったんだ。

 悲劇はぜったいに、もう受け継がれることはないだろう」


って。

母にもこの作品を読ませたのですが、

「娘さんがいつも落ち着いてる。

 このご夫婦は本当にいい関係だから、この子の未来はぜったい安心だと思う。

 崩壊家庭の子どもって、もっと脅えてるもんよ」

と言っていました。

うん、本当にそう思う。

ちなみに皆さん、知ってます?

実に、全体の85%の家庭は崩壊家庭だといわれているってことを。

私は

「うん、そんなもんだろうな」

と思ったよ、このデータ読んだ時。

【傷ついた者同士が癒やされていくことは、ぜったいにできる】

この作品の後半は、

「私はダメダメで、彼は全て完璧だと思っていた」

というダンナさんとの関係にフォーカスがあたります。

夫婦って(親友もそうだろうが)、違うようでいてぜったい同次元の人間なんですよね。

エイコはそれに気付きます。

キレることはなくなったけど、イライラしたり違和感を覚えることも増えて…。

そこから、目をそらさずしっかりと向き合ったところも詳細に描いてくれてます。

本当、勇気あります…

最終的に二人は変わらず一緒に歩いて行くことを決めます。

いいよね~

自分愛・子ども愛・夫婦愛。

色んな傷ついた愛の再出発を描いてくれた作品だと思います。

たくさんの人に読んでほしい良作。

気になった人はぜひに!


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