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薔薇一輪挿すに手傷を負ひにけり:上田義明

2021年06月08日 | 俳句
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薔薇一輪挿すに手傷を負ひにけり:上田義明
剪定した薔薇の花を一輪活けようとして棘に刺されてしまった。不器用な性は昔からである。花を活けるにも悪戦苦闘、まるで戦をする心境である。今日は不覚にも手負いの戦士となってしまった。考えるに父も母も器用な人であった。自分は突然変異で不器用なのだろうか。そんなこんなで世渡りも不器用で出世街道には縁遠く凡々と過ごしてきた。この事は全く後悔などはしていない。自分の性に合った人生には満足している。今日も小さな手傷ぐらいは負うだろうが一病息災程度の幸せが得られれば満足である。:朝日新聞「朝日俳壇」2021年6月6日掲載
(幸せの唄の漏れ来し薔薇館:やの字)
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